上の写真は丁度2年前の秋に田舎暮らしを始めたK氏を北杜市の白州に訪問した時の写真です。
そのK氏を昨日再訪しました。玄関に出てきたK氏は日に焼けた精悍な顔で歓迎してくれました。2年も会っていなのに当時の会話をよく憶えています。早速、その後の米作りの順調さを、いろいろ説明してくれました。奥様もお元気そうでした。庭も一層素晴らしくなっていてご夫婦の健康ぶりを語っているようです。
これから町まで久しぶりに買い物に行くところと言うので、長居をせずに帰ってきました。K氏の家とその前に広がる稲穂の写真を撮らせて頂きました。毎年、お米を500kgから600kgも収穫しています。自分が食べ、子供や孫へ食べてもらいます。知人、友人へも送ります。昨年の収穫米はもう無くなったといささか自慢げに説明してくれました。米作りが板についています。下に2枚の写真を掲載します。
上がK氏の作った稲田で、奥の方にK氏の家が見えます。下の写真はその反対側の眺望です。甲斐駒、アサヨ峯、地蔵岳などの山並みに囲まれた白州の水田です。
下にある文章は2008年の10月29日に掲載した記事です。2年経過しましたが、一言も訂正する必要のない記事であることを昨日確認できました。
===K氏と奥さんの田舎暮らしに関する2年前の記事======
夕焼けの八ヶ岳や甲斐駒の写真を撮ろうとブラブラしていました。大根を一輪車に満載した男性に出会いました。田舎暮らしをしたくて、定年後、都会生活を引き払いご夫婦で引っ越してきて、10年くらいになるそうです。そうです。
まあ、お茶でもどうぞ、と招じられます。上の写真のように都会風の家です。下の方は広々とした水田になっています。南には地蔵、甲斐駒、北には八ヶ岳、東には金峰山が見えます。下の左の写真は、声楽がご趣味の奥様の作ったカボチャです。奥様はもっぱらガーデニングが趣味で、ロマンチックな洋風の庭を作り上げています。
下の右の写真はご主人のK氏が使っている300坪の水田です。これで毎年7俵(420Kg)のお米が取れるそうです。他に畑も借りて野菜も作っています。米も野菜も完全有機栽培で農薬は使っていません。
k氏は有名なあるベアリング製造会社の研究所で一生働いて居たそうです。研究所長をしていたような悠揚迫らない雰囲気です。筆者も技術研究をして居ましたので話が合いました。
家の1階の大きな部屋には高級なステレオ装置とピアノがあります。一角には食卓用のテーブルがあり、そこに座れば地蔵岳や金峰山が見えます。手前に目をやると芝生と草花の庭があり、その先には水田が広がっています。陽射しが明るい場所で、昔からのの端にあります。
ピアノが置いてあっても狭く感じません。奥様は毎月、何度か都会の声楽の先生の所へ通い、ソロの演奏もしています。田舎でレッスンの合宿もするそうです。近くの瀟洒なペンションに泊まりながら。
さて、「理想的な田舎暮らし」とは何でしょう? 人それぞれ理想の田舎暮らしの内容は異なります。しかし筆者は以下のように考えています。
(1)夫婦揃って田舎暮らしが好き、
(2)夫は稲作が好きで、自給自足以上の米や野菜を作っている。
(3)奥さんもガーデニングが好きで、独自の趣味をしっかり持っている。
(4)自宅の中は完全に都会風で、日常の生活が清潔で便利に出来ている。
(5)日当たりが良くて、近くにスーパーや病院があるような立地条件になっている。
先日、偶然にお会いしたK氏の暮らしは上の条件を完璧に満たしています。
多くの人々は農作業が好きではありません。
しかし、農作業が好きでも野菜作りまでです。稲栽培が出来る都会人は少ないものです。
一般的には奥さんが都会に残り、ご主人だけで田舎に住んでいる人が多いです。
山林の中は日当たりが悪くて、ジメジメしています。土地が高価でも日当たりの良い農地を購入し宅地へ変更申請をしたK氏の慧眼に恐れ入りました。
各種のベアリングは現代技術の根幹技術です。この地味な分野の研究をこつこつ努力してきたK氏だからこそ実行出来た、「理想的な田舎暮らし」ではないでしょうか?
筆者には真似の出来ない「理想的な田舎暮らし」を発見しましたので、ご報告いたします。
(終わり)
撮影日時:2008年10月28日夕方、撮影場所:山梨県北杜市、甲斐駒や八ヶ岳山麓にあるK氏宅にて
今日も皆様のご健康と平和をお祈り致します。藤山杜人