自分の故郷が廃村になって消えてしまう。幼馴染と遊び回った故里。家族と共に過ごした楽しい思いのこもった家が朽ちて無くなってしまう。日本全国に打ち捨てられた古里が沢山あるのです。1970年頃の高度成長で廃村が急増しました。人々はそんな事を忘れてしまったのでしょうか?
2年ほど前に八丈島へ行きました。見ると沖に八丈小富士という離島があります。昭和44年までは小学校や中学校があり2つのがあったそうです。牧畜や漁業で生計を立てていたのです。それが完全に廃村になっていると聞き、急に訪問して見たくなりました。失われた時を探したいと思ったからです。下に八丈小富士の島を示します。2年前に撮った写真です。
この美しい島に渡るには船が必要です。人の住んで居ない島へは定期船などありませんでした。心を残しながら帰って来ました。
ところが全国の廃村を訪ね歩き、写真を撮っている奇特な人が居るのです。浅原昭生さんという1981年生まれの青年です。廃村訪問記と写真が沢山掲載されたHP、「廃村と過疎の風景」http://www.din.or.jp/~heyaneko/haison.html を出しています。感動的な内容のHPです。
その中に八丈小富士へ船をチャーターして2度も訪問した時の感想文と写真があります。下に転載させて頂きました。
全国の廃村を根気よく訪ね、写真を撮って記録として残しているのです。かつてその村に住んでいた人々を偲びながら記録を残しているのです。
私はこの浅原さんの気持ちに何故か感動します。勇気が出てきます。そのHPには、仲間の人々が沢山紹介してあります。失われた時を探して、追憶の旅をする。良い趣味です。尊敬すべき趣味です。人間は前ばかり見ていないで、後も振り返る重要性を教えてくれているようです。(終り)
今日も皆様のご健康と平和をお祈り致します。藤山杜人