「ウィキリークス」という言葉を検索すると日本語で数多くの暴露情報が簡単に見ることが出来ます。
公開されている情報は、(1)世界中の275ケ所にあるアメリカの大使館、領事館とホワイトハウス中央政府との間の秘密電報の電文、(2)アメリカ国防省本部と世界中に駐留する米軍との秘密電報の内容、の2つに大別されるようです。
公開情報は数が多く、雑多です。全てを読むには根気が要ります。疲れます。
そこで自分が何故これを読むのか?キチンと自分の目的を整理して読むと役に立つ情報と、関係のない情報を分けることが出来ます。そうすると気軽に読めます。
私は2つの問題を持って読みました。
(1)イラク戦争では何人のイラク人が殺されたか?
(2)世界に散在するアメリカの大使館はどのような情報を大統領へ送っているのか?
(1)についてはすぐに分かりました。10万人のイラク人が殺されたようです。
イラク戦争の報道を見ると、アメリカ軍がほとんど抵抗を受けずに無血占領したような印象を受けていました。そんな訳は無いという私の疑問が氷解しました。10万人という数の真偽は別にして、少なくとも数万人は殺されたのです。
(2)は非常に興味深い内容の電文があります。各国の大統領や首相の性格や考え方の欠点、弱点を赤裸々に報告しています。他人の欠点を汚い言葉で報告することは尊敬出来ない行為です。しかし相手の弱点を利用しながらアメリカ政府は外交交渉を進められるのです。それが外交というものと今回、あらためて外交交渉の厳しさが骨身に染みました。
過去の日本の首相や大きな政党の幹部の個人的な欠点や弱点が赤裸々に報告されている筈です。日米の政府間の関係が一時的にかなり悪くなると思います。
アメリカ政府は各国の政府へあらかじめ釈明の説明をすでにしています。日米関係の情報の暴露はまだ始まっていませんがいずれ公開されるかも分かりません。
このような外交上と軍事上の秘密情報を暴露するウィキリークスという組織の行動の是非は歴史的審判を加えて考えるべきで、いたずらに大騒ぎして間違った評価をすべきでは無いと信じています。私もどのように評価すべきか迷っています。時間をかけて考えて行きたいと思います。あなたはどのようにお考えでしょうか?
今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。藤山杜人