先日、2年前にネットから消えた友人との惜別を想う・・・ジャンさんの思い出 という記事を掲載しました。2年ぶりにその事を報告しましたところお元気にしているというメールを頂きました。そして左のような美しいイラストを頂きました。いろいろな所へ家族と一緒に旅をしたり、ボランティア活動をされていらっしゃるそうです。以上、ご報告いたします。
戦国時代に、関東平野の南部、そして終いには全てを領有したのが北条早雲にはじまる一族でした。とくに北条氏照は天正18年(1590年)に秀吉勢に敗れるまで、1546年から44年間も関東地方を支配していたのです。
その氏照の持城だった滝の城跡を、昨日散策して来ました。埼玉県指定史跡です。所沢市の南東部の新座市に近い所,平林寺の北の高台にあります。
本丸跡は神社になっていますが、その周囲には二重、三重に掘った空掘が当時のままに残っています。
下の写真は本丸跡から平林寺方向を眺めた風景です。
静かな城跡に立っていると、戦国時代の地方武士たちの足音が聞こえて来るようです。400年以上の月日が流れてしまったのです。感慨を深くしながら写真を撮って来ました。当時をご想像しながらお楽しみ下さい。
一昨日、ある有名なタレントが暴力団と親しくしていたという理由で、引退をするという記者会見がありました。芸能界と暴力団とのつながりは日本の文化の一部として昔からあったのです。それを許すような風土があったとしたら、今回の騒動のような事件は今後も起きると考えたほうが良いのではないでしょうか?
暴力団は人間の金銭慾と、組織を作るという本能的な性質に根ざしているので、世界中の国々に存在しています。根絶することは困難なのは人間の本質的な欲望に根ざしているからです。
暴力団の活動の規模は警察の態度によって変化します。そして一般の人々の態度も深く関係しています。
欧米の暴力団は非合法でお金を稼ぐ方法が専門化しているそうです。魔薬の取引だけをする暴力団。非合法な不動産取引で稼ぐ暴力団。人身売買だけで利潤をあげる暴力団。株式会社のトラブルだけを解決してお金を得る暴力団。というように専門分野によってそれぞれの暴力団が住み分けているそうです。
しかし日本の暴力団は一つの組織が全ての種類の非合法活動をすることに特徴があるようです。
さて日本の暴力団は昔から「侠客」」としてもてはやされる傾向があったのです。清水の次郎長や、黒駒の勝蔵、国定忠治や、そして私の住んでいる小金井には「小金井小次郎」などが居ました。これらの「侠客」は組織をつくり、縄張りをつくり、現在の暴力団と同じような活動をしていました。
「侠客」は素人さんへは手を出しません。金持だけからお金をとって貧乏人を助けたという伝説が各地に残っています。美化された話が芝居や映画になって日本人の心の中に「任侠道」という仮想的な世界が出来あがったのです。伊那の勘太郎という架空の侠客さえ有名になり歌も流行りました。歌と言えば「赤城の子守唄」などは一世を風靡しました。
アメリカ映画「ゴッドファーザー」やテレビの「アンタッチャブル」でマフィアの世界を知りました。この世界は何度も何度も、芝居や映画や流行歌になったのです。
さてここでガッカリするような経済の原理を書いて終りにしたいと思います。
「暴力団組織」は一般人のようにお金の無い人々を相手にしません。泡銭が溜まっている人しか相手にしません。組織として危ない橋を渡る以上は、一回の作戦で大きなお金が手に入らなければ組織の維持が不可能になります。
それが「素人さんへは手を出しません」という美化した表現になったのです。そのような虚構に騙されてやくざや暴力団に憧れたり、許したりしてはいけません。
と私が書いてもこれは日本の伝統的な文化の一部なので困ったものです。あなたはどのようにお考えでしょうか?
それはそれとして、
今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。藤山杜人