後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

旧懐の情を掻き立てる昔の家のたたずまい

2011年09月27日 | 写真

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子供の頃、毎年夏になると、父の実家のお寺へ里帰りしました。一家5人で行って、2週間くらいお寺に泊るのです。そこは阪急線の「能勢口」で「能勢妙見」へ行く支線へ乗り換え、山の方へ入ります。途中で下車して10kmくらい田舎道を歩いた先にある馬場という小さなでした。狭い盆地のですが水田が広がり稲穂が夏の陽射しに輝いていたものです。

家々は水田の端の山ぎわに密集してあり、お寺はそれを見降ろすような高台にありました。

そのにあったような古い農家を思い出させる風景があります。見る度に、旧懐の情で胸が熱くなります。今日もまた感動しました。

武蔵国分寺のそばのお鷹の道にそった古い農家です。何度も散歩に行く所ですが、行く度に昔の事が思い出されます。懐かしい思い出を楽しみながら散歩するのが常です。

今日もそんな散歩をしながら上にあるような写真を撮ってきました。

お楽しみ頂ければ嬉しくおもいます。


後期高齢者になったので民生委員の訪問をうけました・・・その感動体験

2011年09月27日 | 日記・エッセイ・コラム

数日前、小金井市役所から封書が来て、民生委員が訪問しますという連絡がありました。

民生委員とは昭和23年制定の法律に従って厚生労働大臣が任命する特別公務員です。無報酬ですが交通費や実費は小金井市が出します。

役目は住民の立場に立って、困った人々へ役所からの援助の申請を支援したり、困窮者の相談に乗り、建設的な解決へ向けてアドバイスしてくれることです。

要するに戦後すぐから日本にあったボランティア活動なのです。無報酬でも熱心に困った人々を助けてきたという輝かしい歴史がある制度なのです。

今日来てくれた方は40歳台の女性でした。民生委員なら信頼して、何でも相談しようと思っていました。

それにしても、こちらの個人的な悩みを相談する以上は、信頼できる人物か否かが心配です。

そこで何故民生委員になったか?前歴は何でしたか?ご主人、子供さん、両方の親は何処に住んでいますか?などと聞きました。そばに居る家内があまり伺うのは失礼ですよと注意します。

しかし本人は気にもかけずに明るい調子で何でもごく自然に答えてくれます。良い家族に恵まれ幸せに暮らしています。ウン、成程これなら信頼して悩み事も相談出来ると確信しました。

訪問先の人にまず信頼される事が民生委員としての一番重要な資格でなないでしょうか?

素晴らしい民生委員です。それでは何故民生委員にったのですかと聞きました。

「幸い、仕事をしなく良いので、地域の人々の為にお役に立ちたいと思ったからです」

立派なボランティア精神です。相当優秀な方のようなので、就職すればかなりの収入になる筈です。それを投げ打って無報酬の奉仕活動をするのです。

そして近所の地域の人々の為に活動するというのも大変重要なことです。

都会では近所付き合いが疎遠になっています。それの改善へ向けて大きな貢献をしているのです。

今日来てくれた民生委員の方の家は私共の子供や孫が卒業した小学校のそばにあります。これで私自身も近隣地域というものに親近感が強くなりました。

訪問してくれた民生委員の方に感動しましたので一文を書きました。

民生委員は全国の津々浦々に男女合わせて23万人います。あなたのお住まいの所にも必ず居ます。市町村役場に問い合わせればあなたの地域の担当委員を教えてくれます。一度ご連絡して民生委員の方にお会いして見て下さい。きっと老後の安心になります。(終り)


訓練の重要性(1)歴史的ものの見方の訓練をすると趣味が広がる

2011年09月27日 | 日記・エッセイ・コラム

若い頃アメリカに留学して驚いた事が沢山ありました。

日本ではスポーツには毎日の訓練が重要ですと教わりました。

職人になるためには10年、20年の修業時代の「わざ」の訓練が無ければ一人前の職人になれないという話を聞いていました。訓練は体の動かし方の反復練習だけだと思ってアメリカへ留学しました。

ところが欧米では訓練とは知的な訓練も非常に重要視しているのです。

知的訓練にもいろいろ種類があって、科学的思考訓練、哲学的思考訓練、歴史的思考訓練、藝術観賞訓練などから宗教的訓練まで実に多種多様な知的訓練があるのです。

ケンタッキーフライドチキン店やマクドナルド店へ行くと店員の対応が機敏で優しくてとても良い感じをうけます。あれはアメリカ流の訓練方法の驚異的な成果なのです。

今回の「訓練の重要性」という連載記事では、硬軟両方をふくめた記事を何回かに分けて書き進めて行きたいと思います。

今日の第一回では歴史的思考訓練の方法を少しご説明いたします。すると、趣味の世界が急に広がる話をご紹介いたします。

訓練方法は歴史的なことが書いてある本を多数読むことから始めます。

そのとき重要な事が一つあります。ただ漫然と興味本位に読み飛ばすのではなく、自分で問題や疑問を持って読むのです。ここに書いてある歴史は真実か?何故こんな事が起きたのか?歴史は書く人の立場によってが逆の書き方がなるのではないか?書いた人を美化しすぎていないか?他の文書にも同じことが書いてあるか?

こんな問題意識を持って本を読むことが歴史的思考訓練なのです。問題意識を持って読めば、自然に自分の歴史解釈が生まれて来ます。そうすればそれが正しいか否かを調べはじめます。そこまで進めばそれは立派な、そして愉快な趣味へとなります。

実例として、ささやかな私の歴史趣味をご紹介します。

何年も前に埼玉県の秩父へドライブへ行ったことがあります。道に迷って日高市の郊外をウロウロしていたら下のような異国的な魔除けの2本の門柱を偶然見つけました。

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歴史的思考訓練のお陰で、ピンと来ました。ウン、これは昔の朝鮮と交流があったと感じました。日をあらためて再度、調査の為に訪問しました。

朝鮮半島の高句麗が新羅と唐によって滅ぼされたとき日本へ亡命したきた王族と家来たちが埼玉県西部に住みついたのです。勝手に住みつく訳には行きませんから当時の天皇から「高麗王」という称号を貰って武蔵国の領地を分譲してもらい移住したのです。

下の写真が示すように、その「高麗王」の廟所が現在でも存在しています。

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その歴史的いきさつは下の写真にある看板に書いてあります。

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これが歴史趣味の実例です。しかし、この趣味の面白さはその先にあります。自分で見つけた説明は本当に正しいのでしょうか?そして自分でいろいろな仮説を立てて楽しむ事にあります。当時の天皇から立派な称号や領地を貰うために何をしたのでしょうか?持参した金銀や宝石を出したのでしょうか?それだけでは充分ではない筈です。もっと重要なおみやげは「先進的な農業技術」や「金属の精錬技術」の提供だったと想像しています。高句麗王の家来の中に優れた農業や工業の技術者が居たようです。

この仮説の説明をクダクダ書いていると長くなりますので止めます。

しかし素人の歴史趣味というもの一つの例をご理解頂ければ嬉しく思います。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。

藤山杜人