おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

おかしいぞマスコミは「木を見て森を見ず」

2005-05-08 10:16:05 | 世間世界
 JR西日本の大惨事。事故原因の追及・追求は、調査委員会や警察任せになりつつある。新聞などの報道もそうした機関からの発表を記事にしている。その一方で、事故当日の西日本社員の言動とりわけ親睦会(飲み会)に何人参加したか、どういう会合であったか、何次会までやったかなどが争うように報道される。
 あれほどの大事故に対して被害者の気持ちを踏みにじり、事故対応もろくに出来ずに、飲み食いするとは何事かという非難記事一色。そして、突然の悲劇に嘆き悲しむ遺族・友人たちへの取材記事・・・。
 義憤にかられてのJR西日本会社社員の危機管理能力の欠如を責める記事、さらにはお涙頂戴記事がいけないとは言わない。しかし、今回の大惨事の原因は何であったか、システムからの追求面(スピード、レール、車体構造、運行計画、等)また会社の経営姿勢・管理体制などもっと目を向けなければならない深い視点があるはずだ。それなのに表面的な感情にまかせて「木」をひたすら追い求めるようにしか見えない。
 会社幹部の記者会見では、若い記者がまさに正義の味方のような言動で、年上の人間を厳しく追及している。いったいどういう言質を会社側からとりたいのか。ただひたすら頭を下げお詫びする映像が欲しいのか。会社側は当事者を厳しく処分すると明言した。それで、被害者の気持ちを代弁した積もりになっているのか。
 あれだけたくさんの人が亡くなった大事故なのにその当日、それを知っていながら歌舞音曲・飲酒の会を持つとは何事だ。ハイハイ!記者の皆さん、立派でございます、と皮肉の一つでも言いたくなる。これはまるで「木を見て森を見ず」ではないか。
 小生、数年前、大新聞社の記者から取材されたことがある。そのエリート記者の言動やその後の掲載記事の内容はともかく、取材後、カメラマンはタクシー、記者はハイヤーという感じで、外には高級な黒塗りの緑ナンバーの車が待っていた。いつもこうなのですか? はい! まだ30代そこそこの記者は平然と乗り込んだ。小生、長い人生、「無料」タクシーなどにはとんと縁がなかったので、さすが大新聞の社員だなと感心?した。以上は、まさに「私」憤にすぎないが。今はどうなっているか知らない。
 いずれにしても、最近のマスコミの報道内容は、深みのない、その場の感情・義憤に任せた内容が多すぎやしないか。今朝の「朝日」は、JR西日本の社員を中心にした、私的な親睦会を大々的に取り上げ、民主党議員が「こともあろうに」そういう会合に参加していたことを一面で報じている。いよいよ始まったなと思った。
 政治家の言動を取り上げ、批判していく。多くは野党議員がそのターゲットとなる。そのニュースソースは内部の通報者。事の本質が次第にずれていく気配が濃厚になってきたと思ったのだ。
 これでいいのか、マスコミ!「木を見て森をも見る」姿勢が最も重要なのではないか。
  
コメント (2)
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