安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

シーネ・エイ DREAMS

2018-06-21 20:00:05 | ヴォーカル(S~Z他)

JR東日本の新幹線車内PR誌「トランヴェール6月号」の特集は「開国は北から」というものです。ロシアからの侵攻にどう対応したかという歴史に関する記事と、それに関連する函館や弘前の写真などが掲載されていて、読み応えのある面白い内容でした。函館には一泊したことがありますが、弘前には行ったことがないので、一度出かけようかと考え始めました。ロシアではありませんが、北の国「デンマーク」の歌手のアルバムです。

SINNE EEG (シーネ・エイ)
DREAMS (stunt 2017年録音)

   

先日、神田のジャズクラブ「Lydian」で彼女のライブを聴きました。昔、マシュマロレコード(ジャズ喫茶マシュマロのマスター)の上不さんから、彼女の来日時の話をうかがい、その時から興味をもち聴き続けている歌手です。CDはだいたい持っていますが、中には入手困難になっているのもあって、全てを集めているわけではありません。これは現在販売されている最新作です。

メンバーは、シーネ・エイ(vo)、ヤコブ・クリストファーセン(p)、スコット・コリー(b)、ジョーイ・バロン(ds)、ラリー・クーンズ(g)。クリストファーセンは、デンマークのピアニストですが、あとの3人はアメリカのベテランミュージシャンです。特に、西海岸で活躍し、リーダー作も多いラリー・クーンズが参加しているのが注目されます。

曲は、シーネ・エイのオリジナルとスタンダードです。エイのオリジナルが、「The Bitter End」、「Head Over High Heels」、「Love Song」、「Dreams」、「Aleppo」、「Time To Go」と6曲。スタンダードが、「What is This Thing Called Love」、「Falling In Love With Love」、「I'll Remember April」、「Anything Goes」、「On A Clear Day」(この曲のみ日本盤ボーナス・トラック)の5曲で、全11曲。オリジナルも愁いを帯びた佳曲が含まれていて、才能豊かなのに驚かされます。

シーネ・エイの選曲や歌唱、それに加え伴奏がよく、バランスのとれた繰り返し聴いても飽きないアルバムです。オリジナル曲では、「Aleppo」が美しいバラードで、シーネの声もクール気味に響いて美しく、「Time to Go」も緩急はありますが、静かめの曲で、ギターの伴奏もよかった。スタンダードでは、ギターとベースの伴奏で歌われる「Falling In Love With Love」がスキャットも交えたテンポの良い歌唱が心地よく、印象に残ります。先日のライブは、ピアノだけの伴奏で、シーネはスキャットを多用していましたが、リズムとギターの加わったこのアルバムにおける編成の方が聴きやすいと感じました。 

【トランヴェール2018年6月号】

   

トランヴェール(Train Vert)2018年6月号表紙

   

宝暦年間(1751~1764年)の松前城下を描いた「松前屏風」(函館市中央図書館所蔵)。松前城ができる前の福山(松前)館や、港や町の賑わいが描かれている。

   

函館の護国神社の坂道に函館山を背に立つ高田屋嘉兵衛の銅像。

   

上の写真が左、下の写真が右で、冊子では見開きとなっています。夜景スポットとして有名な函館市八幡坂。昼間行っても港へ向かった素晴らしい景色を見ることができます。

   

   

弘前藩の兵士が蝦夷地や津軽で働いていました。上半分の写真は、津軽半島の外ヶ浜町にある平舘台場跡。今は陸奥湾を望む名所だそうです。下半分の写真は、当時の新鋭艦「開陽丸」で江差町で展示されているものです。船は平成2年に復元されました。

蝦夷地警護の弘前藩士が飲んだという「藩士の珈琲」の紹介の記事。擂鉢で細かくくだいたコーヒー豆を麻袋に入れ、湯を注いだ土瓶に浸すという淹れ方をするそうです。弘前市内で「成田専蔵珈琲店」など8店舗で飲めるそうです。いつか飲んでみたい。