安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ラ・ストラヴァガンツァ東京「ふたつの四季」演奏会 (2月16日 長野市芸術館リサイタルホール)

2020-02-21 20:02:34 | クラシック演奏会

ヴィヴァルディの四季を聴きたくて、ラ・ストラヴァガンツァ東京の演奏会に行ってきました。豪華ゲストも出演するとあって、会場は満席(席数は293)でした。

   

(出 演)

ラ・ストラヴァガンツァ東京(バロック・アンサンブル)
 松野弘明,佐々木歩,戸原直,横溝耕一(ヴァイオリン)
 篠﨑友美,瀧本麻衣子(ヴィオラ) 
 植木昭雄(チェロ)
 黒木岩寿(コントラバス) 
 佐藤亜紀子(リュート) 
 山田武彦(チェンバロ)
<ゲスト>
三浦一馬(バンドネオン)
大萩康司(ギター)

(曲 目)

<春>
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集《四季》より「春」ホ長調 RV.269 第1楽章/第2楽章
ピアソラ:タンティ・アンニ・プリマ(アヴェ・マリア)
ピアソラ:《ブエノスアイレスの四季》より「ブエノスアイレスの春」
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集《四季》より「春」ホ長調 RV.269 第3楽章

<夏>
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集《四季》より「夏」ト短調 RV.315 第1楽章/第2楽章
ピアソラ:《タンゴ組曲》より「アンダンテ・ルバート、メランコリコ」
ピアソラ:《ブエノスアイレスの四季》より「ブエノスアイレスの夏」
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集《四季》より「夏」ト短調 RV.315 第3楽章

<秋>
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集《四季》より「秋」ヘ長調 RV.293 第1楽章
ピアソラ:《ブエノスアイレスの四季》より「ブエノスアイレスの秋」
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集《四季》より「秋」ヘ長調 RV.293 第2楽章/第3楽章

<冬>
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集《四季》より「冬」ヘ短調 RV.297 第1楽章/第2楽章
ピアソラ:《ブエノスアイレスの四季》より「ブエノスアイレスの冬」
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集《四季》より「冬」ヘ短調 RV.297 第3楽章

(感 想)

プレトークで、ラ・ストラヴァガンツァ東京のリーダー黒木岩寿(コントラバス)さんが、『ヴィヴァルディの四季とピアソラの「ブエノスアイレスの四季」は、それぞれ別に演奏されるのが普通だけれども、今回は、季節ごとにまとめて、ヴィヴァルディの「春」に続けてピアソラの「春」を演奏するといったプログラムにしました。』と語っていました。

そのとおりの進行に加え、間に三浦一馬(バンドネオン)と大萩康司(ギター)のディオでピアソラの別の曲が入るなど、極めてエキサイティングで興趣に飛んだ演奏会でした。ただし、ヴィヴァルディの「四季」はやはり春から冬まで全曲を通して聴きたかったという思いにかられました。

その理由の一つは、ラ・ストラヴァガンツァ東京の演奏がよく、とりわけコンサートマスター松野弘明(ヴァイオリン)さんのソロが勢いがあってキレがよく、サウンドも音量豊かで輝かしいものだったからです。

三浦一馬さんと大萩康司さんは基本的にタンゴを演奏したのですが、バンドネオンを弦楽器の中で聴くと、その音色やアーティキュレーションが憂愁や郷愁を強く誘い、強烈な存在感を示していました。曲順は冒険的でしたが、全体にスリリングで素晴らしいコンサートでした。