東京フィルハーモニー交響楽団のコンサートマスターの近藤薫さんを中心として、今回結成されたリヴァラン弦楽四重奏団の演奏会があったので、聴きに行ってきました。
(出 演)
ヴァイオリン:川久保賜紀 (ソリスト)
ヴァイオリン:近藤 薫 (東京フィルハーモニー交響楽団コンサートマスター)
ヴィオラ:佐々木 亮 (NHK交響楽団首席奏者)
チェロ:クリスティアン・ギガー (ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団第一首席チェリスト)
(曲 目)
モーツァルト / 弦楽四重奏曲第17番 変ロ長調 K. 458 《狩》
ハイドン / 弦楽四重奏曲第35番 ヘ短調 Op.20-5
(休 憩)
キャロライン・ショウ / Entr'acte (訳すと「間奏曲」という意味だそうです)
ドヴォルザーク / 弦楽四重奏曲第12番 ヘ長調 Op.96 B.179 《アメリカ》
モーツァルト / 弦楽四重奏曲第17番 《狩》第4楽章 (アンコール)
(感 想)
長野市芸術館のこのコンサートのために結成されたカルテットなので、聴いてみたいという方や川久保賜紀さんのファンの方もいたのか、リサイタルホール(293席)は満席でした。選曲、演奏ともに渾身の力を入れたと思われる見事な演奏会でした。
4曲の中で最も感銘を受けたのはハイドンの弦楽四重奏曲第35番です。実は初めて聴いたのですが、中音域を使ったメロディは頗る魅力的で、短調ということもありまるでロマン派のようですっかり気に入りました。ハイドンはすごい音楽家です。
アメリカのキャロライン・ショウの現代曲は特殊奏法(かすれた擦過音を出さすなど)も用いて、ハーモニーに変化をつけていて、面白く親しみやすいものでした。近藤さんは、ハーモニーの美しいものをもってきたと解説していましたが、ミニマムも悪くないけど、こういう曲の方が喜ばれそうです。
クリスティアン・ギガーさんが、ライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の首席チェリストというのにはびっくりしましたが、4人でリハーサルを重ねたためかアンサンブルも整っているように思われました。来年も演奏会があるようなので、是非聴きにきます。