BSテレ東で、毎週土曜の朝8時30分から放映されている「エンター・ザ・ミュージック」を録画して観ています。指揮者のの藤岡幸夫さんと、テレビ東京アナウンサーの繁田美貴さんの司会によるクラシック音楽の番組です。その藤岡幸夫さんの本が出版されたので、読みました。
表紙
帯の裏にある本書の内容紹介。
(著者略歴)
1962年東京生まれ、慶應義塾大学文学部卒業。1993年英国王立ノーザン音楽大学指揮科卒業。1993年英国でデビュー、翌94年、BBCフィルを指揮してロンドン「BBCプロムス」に初登場以降、多くの海外オーケストラに客演。2000年、関西フィルハーモニーの正指揮者、07年に同フィル首席指揮者、兼任で19年から東京シティ・フィル首席客演指揮者。
(感 想)
テレビで観る藤岡幸夫さんは、話し方や行動がやんちゃ坊主のような得難いキャラクターで、それが番組の大きな魅力になっています。このエッセイは、親しみやすく、文章のテンポもよいので一気に読みました。
内容は多岐に渡っていますが、幼少時から指揮者になるまでのエピソードが主です。小林研一郎、渡邊暁雄、岩城宏之、尾高忠明、サー・チャールズ・グローヴスら教えを受けた先生とのレッスンや交流を率直に綴っていて感銘を受けました。
また、「悲愴交響曲の秘密」、「ブラームスの交響曲第1番」、「僕がもっとも愛する交響曲」といった曲に関する解説や感想の章は参考になり、コンサートやCDを聴くのに役に立ちます。『日本でクラシックの裾野を拡げる』ことが自分の天命だと著者は記していて、今後もその活動が注目されます。
3月27日放映のベートーヴェン「ピアノ協奏曲第3番」。ゲストはピアニストの田部京子さん。
共演は山形交響楽団。藤岡さんのメモが入るなど、曲が理解しやすいように編集されています。
【BSテレ東 エンター・ザ・ミュージック ホームページ】
エンター・ザ・ミュージック|BSテレ東 (bs-tvtokyo.co.jp)
番組の紹介など。実際の演奏場面も見ることができます。
【購入したCD 藤岡幸夫指揮関西フィルハーモニー管弦楽団 シベリウス:交響曲第5番など】
著者がこの本で「僕がもっとも愛する交響曲」として挙げているのは、シベリウスの交響曲第5番です。藤岡さんが指揮した同曲のCDを購入して聴きました。