Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

農耕民族の暴力性向

2010年01月12日 08時07分01秒 | Weblog
 「日本はなぜ敗れるのか」では、収容所でのリンチに見るような、日本人特有の「暴力性向」が指摘されている(p108)。確かに、日本人が集団を形成したとき、そこではほぼ常にトップには暴力集団がのさばること、しかも、その下に臆病な多数者が暴力への恐怖のもとに服従することは、不思議な現象である。
 だが、「暴力性向」は日本特有の問題ではない。山本氏も指摘するとおり、バシー海峡で米軍は、魚雷によって日本人の大量殺りくを行っている。原爆投下やドレスデン空襲で14万人を殺りくしたのも英米軍である。
 重要なのは、暴力の発言形態の違いである。山本氏が言うように、アメリカ軍が「まるでルーチンワークのように」日本兵を殺したことは象徴的である。うんと単純化すると、彼らは動物を狩るように人間を殺すのであり、殺すことが自己目的と化している。要するに狩猟民族なのである。
 対して、日本人の暴力は、殺すことそれ自体が目的なのではない。他者を服従させるために見せびらかす、道具としての暴力なのである。
 
コメント
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