視聴率40%超「半沢直樹」を生んだ池井戸潤氏「銀行時代の“不正義体験”」
「仕事」を評価するのは、一般的には、クライアントと上司である。だが、「半沢直樹」で分かるように、銀行では「上司の評価」がすべてであり、クライアントの評価は問題にならない。なぜなら、商品やサービスに差異がないため、銀行間ではクライアントを巡る実質的な競争がなく、仕事を評価する作業が組織内で完結してしまうからである。
こういう組織で出世を生きがいにして仕事をしていると、クライアントを犠牲にしてまでも組織内で上に行こうという者が出てくる。大和田常務がその典型例で、結果として半沢の父を自殺に追い込んだ。
だが、「組織内人間」は外部環境の変化に弱く、経営手腕はあまり期待できない。こういう人間が「出向」して業績悪化企業に天下ると、「遊休資産の売却と余剰人員の削減」くらいしか打つ手がなく、最終的に企業の核心的競争力を損ねるケースが多い。
結局、この種の人間の能力は、「つぶれない」「自分で考えなくても大丈夫」な組織でしか活かされないのだろう。
「仕事」を評価するのは、一般的には、クライアントと上司である。だが、「半沢直樹」で分かるように、銀行では「上司の評価」がすべてであり、クライアントの評価は問題にならない。なぜなら、商品やサービスに差異がないため、銀行間ではクライアントを巡る実質的な競争がなく、仕事を評価する作業が組織内で完結してしまうからである。
こういう組織で出世を生きがいにして仕事をしていると、クライアントを犠牲にしてまでも組織内で上に行こうという者が出てくる。大和田常務がその典型例で、結果として半沢の父を自殺に追い込んだ。
だが、「組織内人間」は外部環境の変化に弱く、経営手腕はあまり期待できない。こういう人間が「出向」して業績悪化企業に天下ると、「遊休資産の売却と余剰人員の削減」くらいしか打つ手がなく、最終的に企業の核心的競争力を損ねるケースが多い。
結局、この種の人間の能力は、「つぶれない」「自分で考えなくても大丈夫」な組織でしか活かされないのだろう。