森鴎外訳「即興詩人」は、私のかつての愛読書だった。
その初版例言には、「予の母の、年老い目力衰へて、毎に予の書を読むことを嗜めるは、この書に字形の大なるを選みし所以の一なし」とあり、母(森峰)が読むことを予定して書かれたものであることが分かる。
ちなみに、鴎外のマザコンは有名だが、マザコンの作家は多い。「母を恋ふる記」や「少将滋幹の母」などの谷崎はトップランクだし、泉鏡花もそうらしい。三島も、毎作真っ先に母親に読んでもらっていたという。
そういえば、森鴎外の長男(於菟)は、教育ママで知られる峰に養育されたそうで、その甲斐あって、立派な医師・医学者となっている。おそらく、グランドマザー・コンプレックスがあったかもしれない。
その初版例言には、「予の母の、年老い目力衰へて、毎に予の書を読むことを嗜めるは、この書に字形の大なるを選みし所以の一なし」とあり、母(森峰)が読むことを予定して書かれたものであることが分かる。
ちなみに、鴎外のマザコンは有名だが、マザコンの作家は多い。「母を恋ふる記」や「少将滋幹の母」などの谷崎はトップランクだし、泉鏡花もそうらしい。三島も、毎作真っ先に母親に読んでもらっていたという。
そういえば、森鴎外の長男(於菟)は、教育ママで知られる峰に養育されたそうで、その甲斐あって、立派な医師・医学者となっている。おそらく、グランドマザー・コンプレックスがあったかもしれない。