着服被害5億円 市民守るはずの弁護士が…
自宅のローンに加え離婚した複数の妻や子供の養育費で、毎月数百万円の支払いに追われていたという久保田被告は、法律事務所の運営にも支障をきたすようになり、預かった金を流用するようになった。裁判ではさらに3つのゴルフ会員権やリゾートマンションの購入など、庶民感覚とはかけ離れたお金の使い方が明らかになった。
検察官「どうして3つも必要だったんですか?」
久保田被告「接待に使えそうかなと」
検察官「旅行にいく余裕はあったんですか?」
久保田被告「それくらいはありました」
検察官「さきほど質素にしていたと言っていましたよね?」
久保田被告「何百万と使っているわけではないんです」
自宅やゴルフ会員権を処分したり、養育費の減額を行ったり、旅行などは控えたり、事務所を縮小移転して賃料を削減したりするという、「身を削る」努力が出来なかったのはなぜかが、一般の人には理解できないと思う。だが、これに似た例は、弁護士業界では決して珍しくない。
ベテランの弁護士の中には、自分は厳しい競争に勝ち残った「人生の勝者」であるという意識をいまだに持っている人が散見される。こういう人たちは、自分の生活水準や事務所の外見を「落とす」ということが想定できない。過去の生活水準を基準としていて、それから少しでも「落ちる」ということは、自分が「人生の敗者」になることだと考えているのかもしれない。
なかなか理解するのは難しい思考・心理だが、自らを「落とす」ことではなく、犯罪への道を選んでしまうのである。
自宅のローンに加え離婚した複数の妻や子供の養育費で、毎月数百万円の支払いに追われていたという久保田被告は、法律事務所の運営にも支障をきたすようになり、預かった金を流用するようになった。裁判ではさらに3つのゴルフ会員権やリゾートマンションの購入など、庶民感覚とはかけ離れたお金の使い方が明らかになった。
検察官「どうして3つも必要だったんですか?」
久保田被告「接待に使えそうかなと」
検察官「旅行にいく余裕はあったんですか?」
久保田被告「それくらいはありました」
検察官「さきほど質素にしていたと言っていましたよね?」
久保田被告「何百万と使っているわけではないんです」
自宅やゴルフ会員権を処分したり、養育費の減額を行ったり、旅行などは控えたり、事務所を縮小移転して賃料を削減したりするという、「身を削る」努力が出来なかったのはなぜかが、一般の人には理解できないと思う。だが、これに似た例は、弁護士業界では決して珍しくない。
ベテランの弁護士の中には、自分は厳しい競争に勝ち残った「人生の勝者」であるという意識をいまだに持っている人が散見される。こういう人たちは、自分の生活水準や事務所の外見を「落とす」ということが想定できない。過去の生活水準を基準としていて、それから少しでも「落ちる」ということは、自分が「人生の敗者」になることだと考えているのかもしれない。
なかなか理解するのは難しい思考・心理だが、自らを「落とす」ことではなく、犯罪への道を選んでしまうのである。