Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

他者を攻撃する傾向

2016年02月29日 07時51分08秒 | Weblog
アドラー 人生を生き抜く心理学(NHKブックス)
 平和な生活を送っていると、戦争というものがまったくの非日常の出来事であり、ふだんの生活とは全く連続性がないかのように思ってしまうが、フロイトのいう「人間に生まれつき備わる他者を攻撃する傾向」は、実は、日常の随所にみられる。
 例えば、私などは、対決型スポーツへの熱狂ぶりを見ると、ときに暗欝な印象を抱くことがある。人々が、ふだんは満たされることのない「他者を攻撃する」欲求を満たしているようにも思えるからである。「スポーツは戦争の代替物」という見解は、一理あると思う。
 これに対し、アドラーは、「戦場で目の当たりにした酷い現実から共同体感覚を着想した」(p104)。これは不思議というほかないが、対決型スポーツの熱狂ぶりに対し違和感・嫌悪感を覚える人間もいるのだから、そういう着想があってもいいと思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする