「訴訟関係人に取材すると、前記のとおり、バイナリデータに着目して人為的な消去を言い当てたのは裁判官その人のようである。・・・
この点、判タの記事では、「音が周波数の異なる波の重ね合わせであること、中学ないし高校の物理や情報で学習するレベルの知識を使用したものとなり、法律家が有すべき一般教養の範囲といって差し支えない」とされている。
裁判官が言い出すまで、誰も愛知県警の証拠改ざん痕跡に気付けなかったわけであるから、相当高度な注文をされている、という気もするのだが、他方で、基本だよねと言われれば否定は出来ない。」
裁判官が言い出すまで、誰も愛知県警の証拠改ざん痕跡に気付けなかったわけであるから、相当高度な注文をされている、という気もするのだが、他方で、基本だよねと言われれば否定は出来ない。」
裁判官が捜査機関による証拠改ざんを見抜いた事案であり、裁判官あっぱれである。
だが、原告代理人も、さらには被告の指定代理人すら改ざんに気づいていなかったということのようなので、事態は深刻である。
これでは冤罪がなくならないわけだ。
もしかすると、この裁判官は、デジタルデータに詳しい、理工系出身か、あるいはIT関係の仕事をしていたのかもしれない。
そうだとすれば、そのような人材が法曹界に入りやすくなったという意味で、ロースクール制度には一定の成果があったと言えるかもしれない。