「警視庁大塚署の殺風景な部屋で遺族と向き合った女性刑事が差し出した名刺には「刑事組織犯罪対策課強行犯捜査係長」と記されていた。以前の部署は警視庁管内に百件以上存在するコールドケース(未解決事件)を担当する捜査一課特命捜査係だ。彼らが初めて顔を合わせたのは2018年4月8日のことだった。」(p22)
「再捜査でキーマンとして登場したY氏は2018年当時、覚醒罪事件で逮捕された末に宮崎刑務所に収監されていたが、捜査員はY氏に数十回面会し、次のような証言を引き出したという。「X子から『殺しちゃった』と電話があったんだ。家に行ったら、種雄が血まみれで倒れていた」」(p26)
「木原氏が「御通知」文書を送付した7月5日、自民党の森山裕選挙対策委員長は政治部記者を集めた懇談会でこう語った。
「印象が悪い。木原は早く代えた方がいい」」(p24)
刑事組織犯罪対策課(略称「組対課」)が関与しているところからして、この事案は、通常の殺人事案等ではなく、どうやら(薬物事案を含む)組織的犯罪としてカテゴライズされていたようだ。
これについては、キーマンのY氏が、再捜査着手の前に覚醒罪事件等で逮捕されていたことが、一つのヒントと言えるかもしれない。
つまり、警視庁(組対課)は、Y氏の覚醒罪事件の捜査において元ご主人の怪死に関係する情報を入手したことが考えられ、これが再捜査の契機になった可能性が考えられる。
但し、例によって文春は情報を小出しにしてくるので、覚醒罪関係の情報はこれ以上書かれておらず、出てくるとしても次号以降になるだろう。
ところで、高橋洋一氏によれば、文春は、紙媒体ではなくオンラインで契約すべきだという(【文春砲 岸田政権への打撃は】『岸田総理のバッサリ人事 岸田降ろし? 維新躍進?』 7:00付近~)。
その方が音声データも聴けるので便利だというのである。
高橋氏の心証は、おおむね「事件性なし」のようであるが、そうであっても、人事への影響は無視できないという。
実際、ここに来て、党内から彼の更迭を求める声が出てきており、その筆頭が選対委員長ということのようだ。
「9月下旬解散」の見立てが強まる中で、その前に内閣改造の計画があるらしいが、さて、どうなることやら?