「7月17日朝、富士山富士宮ルートの新7合目付近で、「5歳の息子が胸の痛みを訴え嘔吐した」などと一緒に登山していた母親から救助要請がありました。静岡県警の山岳遭難救助隊員などが救助に向かい、5歳の男の子の命に別条はないことを確認したということです。」
「17日午前10時半すぎ、「夫が下山中に顔から倒れ、顔面から出血している」などと、一緒に登山をしていた妻から依頼を受けた別の登山客が警察に通報しました。」
前者は典型的な高山病の症状で、後者も酸欠によるふらつきが考えられる。
経験者なら知っていると思うが、富士登山では、八合目辺りから急激に空気が薄くなり、酸欠の症状を呈する人が珍しくない。
なので、酸素カンを持参する人も多いが(私も昔持参していた)、専門家によれば、これは意味がないそうである(酸素スプレーは効果なし?山岳医療の専門家に聞く正しい高山病対策)。
結局、「ゆっくりのぼる」ということに尽きるようだが、それが難しいことから、こうした問題が増えているようだ。
すなわち、昨今の山小屋の混雑のため、かつては一般的だった「七合目辺りの山荘で一泊してからご来光を眺める」というチョイスが難しくなり、日帰りでタイトなスケジュールの人が多くなったのである。
亡くなった方に合掌。