Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

「イエ」中毒

2022年07月29日 06時30分02秒 | Weblog
岸信介元首相に反感か 旧統一教会「日本招いた」 山上徹也容疑者が供述
 「安倍晋三元首相が奈良市で街頭演説中に銃撃され死亡した事件で、元海上自衛隊員の無職、山上徹也容疑者(41)が、恨みを抱いていたとされる宗教団体について「(海外から日本に)招き入れたのが岸信介元首相。だから安倍氏を殺した」と話していることが11日、捜査関係者への取材で分かった。

岸信介の “私邸” が統一教会の本部に…「西郷どん」と「高峰三枝子」がつないだ数奇な縁
 「「『報道1930』(BS-TBS)は、1969年の地図を元に、岸氏の自宅があった東京都渋谷区南平台の隣に『全国高校連合原理研究会』が所在することを報じています。
 さらに岸氏は、過去に『正体はわからないけど、隣に住んでいる若者たちが日曜日に賛美歌を歌っていた』『笹川(良一)君が統一教会に共鳴してこの運動の強化を念願して私に紹介した』と語っていたそうです。
 また、番組では、1958年に撮られた1枚の写真を紹介しています。そこには、南平台の瀟洒な邸宅を背景に岸氏がくつろぐかたわら、当時4歳の孫・安倍元首相らが遊ぶ姿が写っています。しかし、6年後の写真では、その邸宅が統一教会本部とされていたんです」(同)


 山上容疑者は、「岸元首相の孫だから」という理由で安倍元首相を殺害した旨述べたという。
 だが、欧米人がこれを聞くと、おそらく奇異に感じると思う。
 なぜなら、祖父と孫は別人格であるから、同じ政治家という職業に就いても、政治思想や具体的な政策はもちろん、所属政党すら違ってもおかしくないと考えるはずだからである(私も、こういう考え方のほうがまっとうだと思う。)。
 ところが、日本では、(鳩山兄弟は別として、)決して「岸元首相と安倍元首相は全く別」という発想にはならない。
 それは、「イエ」つまり職業の世襲制が社会全体を汚染していて、同じ「イエ」に属しているメンバーは一心同体(人格が同じ)であり、その思考・行動は基本的に同じとみなされるからである。
 したがって、岸元首相の行為の責任が、安倍元首相に帰せられても不思議ではないということになる。
 他方、山上容疑者は、「母親が宗教団体にのめり込んで多額の寄付をし、強い恨みがあった」と述べており、この母親は、教団に多額の寄付を行った挙句、家業である建設会社を解散(2009年)に至らしめたと報じられている。
 つまり、山上容疑者の母は、「イエ」を潰したということになる。
 そして、その恨みが、「岸=安倍」家という「イエ」に向かったという構図である。
 こうしてみると、加害者も被害者も、結局のところ、「イエ」の原理によって思考・行動しているのであり、「イエ」中毒に陥っていると思われる。
 そろそろこうした思考・行動から脱却すべきだと思うのは、私だけだろうか?
 
 
 

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