パンセ(みたいなものを目指して)

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若い人の「人を見る目」は大丈夫だろうか?

2024年07月09日 09時18分32秒 | あれこれ考えること

フランスの選挙システムは日本の一回勝負とは違って
より慎重な段取りになっているようだ
そのシステムは考えうる危険な可能性を削除するために
フランス人特有の合理的な思考のもとになっているようで
合理的な思想が実社会に生かされているといえる

その結果、懸念された極右の議席数は過半数を割った
これ一安心!と言ったところのようだが
この時期だからこそ、日本の選挙とどうしても比較してしまう

例の都知事選の掲示板のポスターのこと
フランスでは(外国)では、どのように報じられているのだろう
日本では法の抜け穴がとか、現状に合わせた法改正が必要との声もあるが
選挙に対するそもそもの向かい方が、日本人の精神の中に確固として
存在していない気がする
それは自然法に通じる倫理とか正義感とか常識というものが
おろそかにされていることで、この最後の防波堤があまりにも簡単に
突き破られている現在の日本には不安を覚えざるを得ない

ところで、都知事選の選挙分析によれば小池さんはまんべんなく数字を稼いでいたが
対立候補では若い層は石丸氏に投票し年齢の重ねた人は蓮舫さんに投票したとのことだ
若い人と年配者の接するメディアが違うからそうなったとの考え方があるようだが
果たしてそれだけのなのだろうか?

若い人と年配者
これは対立する存在として捉えて、年寄は程々に死んでいけ
との発言をしたとんでもない人物がいたが、確かに年寄りに必要なお金は
医療関係など嵩んでその負担は現役の若い人に負担になっている

だが、少なくとも心の内では、じいじやばあばは若い人と対立する存在
ではないと思っているのではないのか
その証拠にじいじやばあばは、借金を孫の世代まで背負わせるのは心配だ
と考える人が少なくない
我が市の新市庁舎建設に関してじいじやばあばが懸念したのはこのことだった
息子娘、孫までに借金を負わせるのは心配で仕方ないと口にしていた
つまりは、年寄は最低限の生活が保証されれば、決して若い人とお金を奪い合うような
対立する存在ではないと思われる

じいじやばあばはその経験から若い人にはない判断基準を持っている
生きているうちにいろな人に出会い、良い人、悪い人、見栄っ張りの人
自己承認欲求の強い人、権威主義の人、怒りっぽい人、優しい人
それらを総合的に判断する力をもつようになる

石丸さんを面白い人物として選んだ若い人
そもそも彼を知らないから選ばなかった年配者
知っていたとしても自己の判断基準から違和感を覚えて投票しなかった年配者

ここで、石丸氏は本当に上位のポジションに任せて良い人物か?
を今になってSNSで問題になっている
彼の安芸高田市の市長当時の市議会での答弁やら
最近のインタビュアーへの対応が、、自分から見れば決して好ましいものとは思われなかった

市議会においては、我が市の市議会の一般質問でも
議員の質問内容が要領を得ずに何を問われているかわからない時がある
そんな時、行政は議員の質問の意図、言わんとすることを想像力を駆使して
または反問権を利用して、できうるかぎり人として丁寧に応えようとする

だが「何が聞きたいかわからない、、」とか「勉強不足だ」
と議員を叱責する石丸氏は、そもそも議員の話そうとする意図を
理解しようとする気がないように思えてしまう
それは今でいうマウントをとる  と言う姿勢のように思えるし
それが今の若い人には心地よいと感じるのかもしれない
だがこれを心地よいと感じるのが若者の感じ方の大半とするならば
若者はそもそも人を選ぶ能力は大丈夫なのだろうか?
と不安を覚えてしまう

今の世の中はあまりにも軽いと不安になる
汗水たらして真っ当に努力して熱くその意味を語ろうとする人を冷笑する
いつも何故か自身を高い位置において弱者を自己責任と決めつける人
社会的な経済的な思想が必然の流れて生まれてきたことを
自らの内的経験とせずに、ただ単に面白いかどうかの価値判断だけで
済ませてしまう社会


説教、昔話、自慢話は年配者が若者に嫌われる要素らしいが
それらは、時によっては知恵の箴言にもなりうるものと思える
世の中はもう少し対話ができる社会になればいいと切に思う

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