エドガー・アラン・ポー全身像乾燥に入る。 ポーを名探偵オーギュスト・デュパンにしようといっても、特にデュパンらしく作ったわけではなく、ポーがただ立っているだけである。デュパンは暗くした部屋でメアシャム(海泡石)パイプをくゆらせ思索することを好むので、そんなパイプを銜えさせるのも良いかもしれない。 パイプといえばシャーロック・ホームズもトレードマークだが、確かヒョウタンの一種の,キャラバッシュパイプで、これは20年以上かけて黄色から赤に近い色まで色付けたパイプを持っている。湿気を吸い取る分、味は一番であった。禁煙後も集めたパイプは手放し難い。 昔、雑誌のロンドン特集で、雨の中傘をささず、濡れないようパイプを逆さに銜えて歩いているイギリス人が、あまりに格好良かったが、真似てみることなく止めてしまった。パイプ煙草や葉巻は大豆食品(味噌・醤油)とすこぶる相性が悪い。よって居酒屋などでは迷惑なだけなので外では煙管煙草に転向した。紙が燃えた煙を吸わないで済むし、パイプ煙草同様きついので肺まで吸い込まず、くゆらすだけでも口や鼻の粘膜から充分ニコチンが吸収できた。パイプや煙管で肺に入れない癖が付いていたおかげで禁煙は一度で成功したが、禁煙がこんな簡単なら、何も今じゃなくて良いのではないか?と度々思った。あれが禁断症状に苛まれた状態だったと気づいたのは禁煙後であった。
※世田谷文学館にて展示中
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