明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



丸善オアゾ4Fギャラリー会場では作品7点の並び順だけ決め、例によって後はスタッフにお任せする。数十年ぶりにお会いした作家に描いたの?と聞かれたが、確かに制作した本人にも絵にしか見えない。 私は当初、立体から陰影を取り除き、その呪縛から開放し、私が嫌った写真の身も蓋もなさから脱却するのが目的であって、特に絵画のようにしたかった訳ではない、といっていたが、今ではすでに考え方が変わっている。私が嫌った写真の身も蓋の無さから脱却するためには絵画的にならざるを得ない。当然の結論である、と。 私はHPを2000年に立ち上げたのは(只今たまたまネット上から消えているが)廃れてしまったオイルプリントを知ってもらうため、その技法の紹介が目的であった。数年間はトップページに『ピクトリアリストの』と謳っていた。しかし意味が通じないだろうといつしか削除していたのだが、デジタル化の流れと反比例するかのように写真の古典技法を手がける方々が増え、今ならピクトリアリストも通じるだろう復活させても良いだろう、とブログでも書いていた矢先、今回の新手法となった。これは写真の歴史の文脈、技法とはまったく関係なく生まれたピクトリアリズムではないか。誰もいってくれないので自分でいってみた。

みそろぎ人形展9月13日(水)〜19日(火)丸善丸の内本店4Fギャラリー (出品写真作品)三遊亭圓朝×3/泉鏡花/三島由紀夫/夏目漱石/永井荷風
※『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載4回「哀しい背中」
※深川江戸資料館にて九代目市川團十郎像を展示中。11月12日まで。

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