明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



絵のように見えるのがよほどデジタルで加工していると思われるのだが。撮影した背景に合成する場合、その光と被写体との光の質を合わせなくてはならないが、画面内のすべて同じ光源で撮っているので色の加工も最小限である。ただそれそれの影が影響しないよう、配置する物を一つ一つ別に撮らなければならないが、陰影を出さないよう撮るだけなので、慣れて来た今では、一つのオブジェにつき、2〜8カットで終わってしまい、後はそれこそコラージュのように配置だけの作業ということになる。 人形を被写体とすると、その質から絵画のようになりやすいが、人間も同じ手法で撮れないだろうか。牡丹灯籠のお露とお米は、幽霊ともなれば、そもそも陰影がなくて当然。始めて試してみたのだが、幽霊化のインパクトが大きく、その効果のほどが不明のままである。そこで今月中にある漫画家のオマージュ作品を作る必要がある。そこで正否が最も良く判るヌードもしくは半裸体で試してみようと考えている。撮影中に、あることに気付いて、それさえクリアすれば人形と同様の結果が出せるのではないか。仮説を立てた。もし上手く行かなければ、かつての熱帯魚、糠漬け、Kさん同様、当ブログからフェイドアウトして無かったことにするだけである。

みそろぎ人形展9月13日(水)〜19日(火)丸善丸の内本店4Fギャラリー (出品写真作品)三遊亭圓朝/泉鏡花/三島由紀夫/夏目漱石/永井荷風
※『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載4回「哀しい背中」
※深川江戸資料館にて九代目市川團十郎像を展示中。11月12日まで。

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