明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



虚実の狭間でじたばたしている今日この頃であるが、のんびりどうしようかな、などといっていられない状態にある。ある漫画家のオマージュ展的なグループ展が今月30日から始まる。私は10月と聞いていたのだが、前期後期と分かれており、蓋を開けたら前期に振り分けられており初日が30日からだという。 その漫画家の作品はたまたま私は小学生の頃に一連の名作を読んでいた。それもどうか、と思うのだが、そこで浮んだのが小学5、6年で衝撃を受けたある作品の、半裸の女性が登場する場面なのだが、問題は対象としている作品自体が虚実の狭間を描いており、さらによりによってその作家の作品が、コントラストの強い陰影が特徴的な画風なのである。これが今年の前半であれば、喜んで陰影深い画風に相応しい絵を制作したことであろう。ところがまさによりによって、ということなのである。ただでさえ、今の所人形ではない、人間を撮影する場合の対処法がみつかっていない。一度試してみたものの、幽霊だったので参考にならない。 小学生の頃、星飛雄馬は誰かにちょっと打たれただけで、何故大リーグボール1号〜3号を投げ分けないのだ、と思ったものだが、スポ根漫画はそうでないと面白くない。私の作品はスポ根ではないし、川瀬巴水のように手持ちの球種を状況によって投げ分け、上手く立ち回れよ。と頭では思っているのだが。

みそろぎ人形展9月13日(水)〜19日(火)丸善丸の内本店4Fギャラリー (出品写真作品)三遊亭圓朝×3/泉鏡花/三島由紀夫/夏目漱石/永井荷風
※『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載4回「哀しい背中」
※深川江戸資料館にて九代目市川團十郎像を展示中。11月12日まで。

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