明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



ゲンセンカンのおかみは寝化粧をし男を待つ。現れた男の背後では稲妻が光り、と思い込んでいたら、そんな物は光っていなかった。よってイメージを変更する。 以前、それがヌードであったこともあり、顔を別人に変えたことがある。今回は作中のゲンセンカンのおかみ風に。元の被写体の部品のみを使って加工するのだが、要領自体は粘土で制作している感覚に近く、多分、写真関係者のやり方とは違うだろう。人形制作者ならではの画像加工法があっても良い。イメージ通りにさえなれば行程はともかく。 私の作品はほとんどが縦位置であるが、今回は寝床のおかみが主役ということもあり、横位置にしてみた。もともと目を伏せていて目は開いていなかったのだが、途中で気が変わった。それも僅かなので、あまり小さいと目を瞑っている`ように見えるかもしれない、とおかみを大きめに配すことにした。最後に簪を3本さして完成。予定より一日早かった。すぐに画像を統合して終了としたいところだが、“ラブレターは一晩寝てから投函せよ”のことわざ(そんなものはない)の通り、朝まではこのままにしておくことにした。



※『拝啓つげ義春様』
 (前期)2017年9月30日(土)~10月15日(日)『ゲンセンカン主人』出品予定
 (後期)21017年10月21日(土)~11月5日(日)
ビリケンギャラリー
 住所:〒107-0062 東京都港区南青山5-17-6-101
 TEL:03-3400-2214
 営業時間:12:00 ~19:00(月曜休)
 ホームページ:http://www.billiken-shokai.co.jp/

※『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載4回「哀しい背中」
※深川江戸資料館にて九代目市川團十郎像を展示中。11月12日まで。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )