明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 

一日  


『東京8×10組合連合会写真展』に行く前に母のことで申請しなくてはならないことがあり、区役所まで行くのが面倒で出張所で済ませる。ついでに会場の江東文化センターの場所を訊くと、江東区役所の隣だという。こんなことばかりである。台湾からの出品者もあり、みんな力作ぞろいで、こういうのを見てしまうと、お前の作品は写真ではない、といわれるのも無理はない。まあ人それぞれであろう。 荷風の七輪の上に乗せる鍋を買って帰ったが、どうも気分が乗らない。手持ちの鉄瓶の方が良いかもしれない。火が赤く起きてる感じが上手くできたので、何も乗せずただ起しているだけでもいいかもしれない。荷風は外出時はともかく、たばこを切ってキセルでチビチビ吸った。タバコ盆も手持ちを使うことにした。漱石の猫が膝に一匹のつもりが4匹になってしまった。頭に乗せなかっただけましだが、散らかった荷風の部屋だからといって、調子に乗ってやり過ぎ、これはお前の部屋をそのまま撮ったろう、と邪推されないよう今度こそ厳選したい。荷風はさすがに調理は台所でしていたようだが、荷風に大根はよく似合う。明日スーパーにいって何か物色してみたい。 この荷風は、世田谷文学館で荷風展があった時、展示と同時に荷風展に荷風が訪ずれたような撮影をし、館内に映像として流した。文学館の入り口看板脇、受付、展示場内で迷惑を顧みず七輪からもうもうと煙を出しながら平然としている荷風という画であった。



みそろぎ人形展9月13日(水)〜19日(火)丸善丸の内本店4Fギャラリー (出品写真作品)三遊亭圓朝/泉鏡花/三島由紀夫/夏目漱石/永井荷風
※『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載4回「哀しい背中」
※深川江戸資料館にて九代目市川團十郎像を展示中。11月12日まで。

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