明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



猛虎に対応する龍を作る気が無事収まったところで、今後何を制作すれば良いかを考えるため、現段階で、すでに手透き和紙にプリントしてあるもの、またはデータが完成、もしくはほぼ完成している作品を並べてみた。 人形が被写体である作品。1江戸乱歩/2永井荷風/3泉鏡花/4三島由紀夫×2/5夏目漱石/6森鴎外/7三遊亭円朝×2/葛飾北斎×2 人物を被写体とした作品 1牡丹灯籠×2/2ヌード×2/3蛸と女/4ゲンセンカンの女/5房州風景/ その他1金閣寺炎上/2猛虎図/3船の挨拶(三島由紀夫作品より灯台風景)以上21作品。昨年から始め、まだ一年経っていない日本画調作品のためにピクトリアリズムⅢ展とした訳だが(2回はオイルプリントによる)今の所ほぼ半分で、それ以外は陰影はあるが、手漉き和紙にプリントしてみたいと思った作品である。撮影用に正面しか作っておらず、首を引っこ抜いて身体は捨ててしまったある作家を、あそこでああしたらどうだろう、と思っていたら、昨晩T千穂で、演劇関係者の会話の中からその名前が聞こえた。ただ、いつものこれは来たな、というほどではない。ジャン•コクトーはこれで撮影を決めた。『中央公論Adagio』の表紙用作品からは古今亭志ん生と樋口一葉辺りが手漉き和紙に合いそうな気がするのだが。この時の作品展示の話しを以前いただいたこともあったが、私だったら背景に使わない、あまり絵にならない都営地下鉄沿線を特集場所として背景にしているので、ロゴが入った表紙ならともかく、作品としてみると何故この場所で?と見えてしまう作品が多い。オイルプリントのデータを手漉き和紙に、というのも一度試してみたい気がしている。いずれにしても龍なんて作っている場合ではない、とこれで判った。

銀座青木画廊「ピクトリアリズム展Ⅲ』5月12日(土)〜5月25日(金)20日(日休)

2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtubeより

『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載7回「“画狂老人葛飾北斎”」

HP

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