明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



昨日の猫の虎化について。まず最初に着手したのは猫と虎の大きな違いが鼻筋の長さ大きさに見えたので、まず猫の顔に虎の鼻を付けた。そこから額や頬を貼付けていったのだが、結果的に身体は猫そのままで、虎らしい縞模様も入れなかったのだが、顔はほぼ虎になってしまった。一夜明けてみると、そもそも虎らしくするために、最初に着手した所から間違っていた。人間の子供でも猫でも目が大きくて後はすべてこじんまりと小さいから可愛い。こんな立派な鼻の下には獲物を噛み砕く強靭なアゴがあるのは当然である。 若い頃に得た教訓“ラブレターは一晩明けてから投函せよ”(さらにいえば素面の時に)は今回も生かされることはなかった。しかしこの歳になると、郵便屋を待ち伏せして強奪して書き換えるという手も有りであろう。寺山修司もいっている「書き換えの効かない過去などない」。私は何度引用し、今後も何度引用するのであろうか。作ることになると一刻も早く結果を見たくて気が急いてしまうのは困ったことである。 ということで、本日の虎。これなら当初の予定通りキャッツアイが合う。



銀座青木画廊「ピクトリアリズム展Ⅲ』5月12日(土)〜5月25日(金)20日(日休)

2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtubeより

『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載7回「“画狂老人葛飾北斎”」

HP

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