明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



どうも疲れが抜けない。大分樂にはなっているが、ここ数日何をしたわけでもないのに脚が痛いし。麻布十番の田村写真に行けば、古今亭志ん生と黒蜥蜴と三島由紀夫がすでに待ってるというのに。 出品作が足りないという状況は避けられているので、今日は制作はしないことにした。個展会場を考えると、展示出来ない作品も出てきそうである。その場合、人形を被写体とした作品を優先するとして、犠牲になる筆頭は人形でも人間でも風景でもない『猛虎図』であろう。寒山拾得をいずれ手掛けたい、ならば虎に乗った豊干もいずれ、と考えていて、実物の虎を見たことがない当時の絵師達の描いた虎の味を出すために猫を撮影して、わずかに虎の部品を貼付け、虎にしたが、寒山拾得や豊干があればこそであって、ただ虎が一匹、唐突にあっては違和感あり過ぎである。ついでに龍を作って『龍虎図』に、と脱線、暴走しそうになったのを、なんとか思いとどまった。私も大人になったものである。幸い猛虎図は思いのほか完成が早かった。店先にタケノコが出回るのを待って完成とした。常に“こんなことにこれほど時間をかけてしまって”という気分に苛まれている。しかしせめて自分の持っている時間を目一杯使うことしかやれることはない。 出品予定の作品を頭の中で並べ換えている。

深川江戸資料館 特別展『目で見る落語の世界』4月21日(土)〜5月6日(日)4月23日(休)三遊亭円朝、古今亭志ん生像出品

銀座青木画廊「ピクトリアリズム展Ⅲ』5月12日(土)〜5月25日(金)20日(日休)4月23日(休)

『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載7回「“画狂老人葛飾北斎”」

2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtubeより

HP

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