明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 

一日  


明日土曜日からの深川江戸資料館の特別展『目で見る落語の世界』に三遊亭円朝と古今亭志ん生の2体を出品する。世間では落語ブームと聞くが、来年NHKでビート武が志ん生をやるらしい。かみさん役は志ん生の孫の池波志乃。昔昼ドラで中村賀津夫が志ん生をやったが、実に秀逸で、志ん生調の話っぷりが未だに耳に残っているくらいである。かみさんはやはり池波志乃。あの当時はさすが祖母、父馬生、叔父志ん朝系の顔をしている、特に鼻が、と思ったものなのだが、最近はちょっと薄れている。青木画廊の個展にも円朝とともに火焔太鼓を背負った志ん生を手漉き和紙で見てみたいので出品することにした。私にはあれ以上の志ん生はできない。考えてみると、最初の作品の出来がそうなると、それで終わってしまうことになる。
かつてのピクトリアリズム(絵画主義)は、あくまで絵画的あるいは絵画調であるが、最近の作品は私が見ても絵に見える、画材はなんですか、と聞かれるのも無理はない。写真美術館にはDMを画廊から届けていただいたが、学芸員の方宛に、とのことであった。「念のために写真展だと強調しておきます」。これは写真展じゃないじゃないか、なんでウチに、というのを避けようというお気遣いである。お手間を取らす。 

深川江戸資料館 特別展『目で見る落語の世界』4月21日(土)〜5月6日(日)4月23日(休)三遊亭円朝、古今亭志ん生像出品

銀座青木画廊「ピクトリアリズム展Ⅲ』5月12日(土)〜5月25日(金)20日(日休)4月23日(休)

2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtubeより

『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載7回「“画狂老人葛飾北斎”」

HP

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