明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



個展用DMは、陰影がないからこそ思い付いた作品であるのと、私の“感心されるくらいなら呆れられたい”というところが出ているので、蛸に絡まれている葛飾北斎を選んだのだが、なんとなく申し訳ない気がして裏面用には地味な画像を送ったのだが、選ばれていたのは炎上する金閣寺だったのでさらにヒートアップ。私らしさ炸裂。 それはともかく、そろそろラインナップのバランスを考えながらプリントしていかなければならない。陰影のない物とある物おおよそ半々であるが、人形も人間も入っていない作品ですでにプリントしているのが三島由紀夫の戯曲から『舟の挨拶』『金閣寺炎上』。いくつか候補の中から、今の所、渡辺温の短編の中から『赤い煙突』を選んだ。DMに使われる炎上は出品するとして、やはり人形が登場する方を優先することになるだろうから、展示スペースのことを考え補欠としておく。もっとも、人形も人間も登場せず違和感があるといえば『猛虎図』だが。ブログを見ていただいている方なら、私がある日思い付き、思い付いたら作りたくて我慢ができなくなり、ということはお判りだろうが、何も知らずに来廊いただく方には違和感があるだろう。会場に持って行ってから考えることにしよう、といいながら会場に行けば、小学生の頃通信簿に書かれた「掃除の時間、何をして良いか判らずフラフラしています」。状態で、飾り付けなどどうして良いか判らない役立たずである。それより虎を作っておいてよく龍を作るの我慢したな、と感心している始末である。


渡辺温『赤い煙突』青空文庫

銀座青木画廊「ピクトリアリズム展Ⅲ』5月12日(土)〜5月25日(金)20日(日休)

2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtubeより

『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載7回「“画狂老人葛飾北斎”」

HP

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