明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



個展ではパンフレットを作るそうで、全部ではないが、三島に関しては、画像と共に小説内の抜書き程度は載せたい。個展椿説男の死は、モチーフの多くは、初の書き下ろし長編にして、その起筆日、11月25日に自決している仮面の告白から多くのモチーフを得ている。三島を知るには、そのほとんどをすでに書いてしまっているともいえる作品である。しかし仮面の告白を読んだことのない人にとっては、なんで三島が肥桶転がし糞尿運搬人の姿でいるのか、ドラゴンに噛み砕かれているのか、意味がわからないだろう。前回、キャプションはある程度作品に添えてはいたが、文字が小さかったこともあるだろうが、読んでいる方は少なかった。多少は?根拠があって作っている程度のことはお知らせしなければならないだろう。パンフレットに加えて、会場には制作ノート的なキャプションも添えることになっている。すでにこの世にいない三島にウケることしか考えずに制作してきて、いざ発表の段になり、我に返って慌てて言い訳を用意しなければならない、といったところである。 会場でそんな物は読まされて、面倒だという方も作品に能書きなど無用という方々もいるだろうが、モチーフがあまりに特殊なのでご容赦願いたいところである。 太宰は下駄こそまだ履かせていないが、明日にでも仕上げを済ませ着彩に入り早々に撮影しパンフレットに間に合わせたい。

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