三島の弓張月は、ト書きに雪が降っていると書かれていたことが発覚。昔読んだ記憶が正しかった。先日までそうだと思っていたし、昨日打ち上げたばかりの満月をひきづり降ろした。何しろ月光の影響はどこにも及んでいないので、どうということもない。降る雪は最後にまた、円朝の蝋燭や人魂の火と同じく筆で描きたい。『三島由紀夫vs東大全共闘〜50年目の真実〜』の監督が、死の呪縛から彼を解き放ち、生きている三島を見ることが今回の映画のテーマでした」と答えている。私の場合は死の呪縛で生き生きしている三島が良いのだが。昔の侍にはそんな人間がいくらでも居たはずである。70年にそれを見せられた衝撃であった。 私は映画からっ風野郎のチンピラヤクザと黒蜥蜴の剥製役を見たせいで呆れて三島を読むのが遅れたが、本日もからっ風野郎を観て、号泣したいのをいつも我慢しているとメモに残した三島を改めて愛おしく思うのであった。
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