夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

『35年目のラブレター』

2025年03月10日 19時10分58秒 | Weblog


ようでけた映画のような話だが、これが実話だというのだから、人生はおもし

ろい。人の巡り合い、出会いは捨てたものではない。舞台は奈良。関西的なネ

タと笑い、涙が散りばめられている。

西畑保(笑福亭鶴瓶)は、65歳になるまで文字の読み書きができずに生きてき

た。そのそばには、妻の皎子(きょうこ・原田知世)が寄り添っていた。

定年を迎えた帰り道、保は夜間中学校入学の手続きをして帰宅する。娘夫婦も

集まったその場所で、保は入学手続きが済んだ用紙を皎子に見せる。保は、ク

リスマスに皎子へラブレターが書けるようにすると宣言する。

保は貧しい家に生まれ、ほとんど小学校にも通うことが出来なかった。そのた

め、生きづらさを抱えていきてきたが、思いやりのある寿司店の店主(笹野高

史)と出会い、人生に救われた。そこで皎子と運命的に出会い、結婚。だが、

幸せを手放したくないがゆえに、読み書きができないことを言い出せずにい

た。半年後、ついにひた隠しにしていた秘密が露見し、別れを切り出す。だ

が、皎子はこう告げる「今日から私があなたの手になる」と。

どんな時も寄り添っていてくれた皎子へ感謝のラブレターを書きたい。担任の

谷山恵(安田顕)先生もじっくりと、ゆっくり教えてくれる。年齢、国籍も異

なる同級生とともに学ぶ保だったが、学び方も身についておらず、老齢の保は

もの覚えも悪かった。気づけば5年以上の月日が経過したころ、一字また一字

と書いては消すひたむきな保と、それを見守る皎子は結婚35年目を迎えてい

た。

そして、ラブレターの形がようやく見え始めたころ、皎子に異変が起こる。

若いころの保は重岡大毅、皎子を上白石萌音が演じる。

添付した写真は、去年の大阪公演での上白石萌音のラストメッセージ。

「ありがとうさん」

この言葉が、映画と関連している。大切なメッセージの前振り。上白石萌音

は、朝の連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」でそうであったように、昭

和の時代が合う。半纏姿と縁側がしっくりくるのが、この人の強みだろう。原

田知世とともに、関西ことばのイントネーションに違和感はない。二人とも歌

手をしている分、耳からの聞き取りがいいのかもしれない。関西人でも気にせ

ず鑑賞できるのが有難い。笑福亭鶴瓶は演技も笑福亭鶴瓶なのだが、何といっ

ても「間」がいい。

台詞と台詞の行間。そこは流石に、落語家としての真骨頂なのだと思う。ラス

トは笑福亭鶴瓶が演じる西畑保さんによる卒業式でのあいさつ(ひとつネタば

らし😓 )。ここはその「間」が生きたワンシーンだ。普通に、独演会で使えそ

う。

出演は他に、徳永えり、ぎい子、辻本祐樹、本多力。また、皎子の姉を江口の

りこが演じている。また、夫婦の隣の家に変わらずに住み、若い頃から老年の

主婦をすべて演じるのは、くわばたりえである。重岡大毅と笑福亭鶴瓶の保が

似て見えるから不思議である。この二人と、皎子役の二人のシンクロした演技

がお見事👏

エンドロール前の、保と皎子の名前の入り方がええのよ😉 

監督は塚本連平が務めた。秦基博の主題歌とともにご覧のほどを。

『知らないカノジョ』

2025年03月07日 08時50分15秒 | Weblog
映画館でこの映画のチラシを見たとき、ホラーなやつ?怖いやつ?と思ってし

まった当方だが、当然のことながら全く違った。時空を超えるファンタジッ

ク・ラブストーリー。監督は、ラブスートリー作品を多く生み出してきた三木

孝浩が務めた。主題歌は、今作でヒロインを演じるmiletの『I still』。

小説家志望の神林リク(中島健人)は、大学時代に出会った歌手を目指す前園ミ

ナミ(milet)と出会う。それから8年。リクはベストセラー作家に。ミナミは

夢を諦め、リクを支える妻となっていた。リクの作品を最初に読むのはミナ

ミ。だが、最近の二人の関係はギクシャクし、ろくに口もきいていない。

ある日、ミナミとけんかをした次の日の朝リクが目覚めると、なぜかミナミは

大スターに。リクは出版社のイチ編集者となっていた。しかも、二人は出会っ

てもいない。困惑するリクだが、何とか元の世界を取り戻そうと奔走する。何

とかミナミに近づくが、彼女のそばには愛する人がいた。

miletはこの作品で女優デビュー。初めて本格的な演技と向き合った。タイトル

バックではmiletに対しての演技トレーナーがついている表記が出る。歌う時

と、演じる時の差がはっきりと出ていて自然に見える演技ができていた。違和

感なく鑑賞できたので、これから俳優も仕事が増えていくであろうことが予測

できる。

現在とは違う軸の世界を経験していく物語(最近この手の作品連続してる😉 )だ

が、戻ることも戻らないこともできる。そのキーパーソンはミナミの祖母を演

じる風吹ジュンである。普通に記憶がおぼろげになっているわけではないとい

う。。。ことか。

また、予告編では一切出ていなかった冒頭のシーン。これが、まさにすべての

物語の始まりとなるので見守りたい。

出演は他に、桐谷健太、中村ゆりか、八嶋智人、円井わん、坂ノ上茜、野間口

徹、眞島秀和。特別主演として小手伸也。

「中之島 香雪美術館 大原美術館所蔵20世紀美術の巨匠たち」

2025年02月21日 20時30分00秒 | Weblog

 20世紀の絵画は抽象的でわかりづらいと思いがち。大きな戦争が二つあった

時代に、移住を余儀なくされたアーティストたちは、抽象表現主義、ポップア

ート、ミニマルアートと新たな表現を開拓した時代でもあった。

 それを踏まえて、本展は、大原美術館所蔵の戦後のアメリカを軸に、20世紀

をふりかえる特別展であるとしている。異邦の地での孤独と疎外感は、自分と

は何者か、美術とは何か、という簡単には答えの出せない大きな問いを投げか

ける。

 大量生産、大量消費の資本主義社会で独自の制作方法を生み出したアンデ

ィ・ウォーホルは、マリリン・モンローの死後、彼女を主題に多くの作品を制

作している。彼は「もしアンディ・ウォーホルのすべてを知りたいのなら

(・・・)表面だけを見てくれたまえ。そこに僕はいる。裏側には何もないんだ

よ。」と言う。まずは「表面」と向き合うことから始める。

 これらの理由で今回は展示されているという趣旨であるとのこと。大原美術

館所蔵の20世紀美術35点と香雪美術館所蔵の薬師如来立像(特別出品)が展示

されている。

 大きくはない会場だが、線の動きや、ポスターに使えそうなユニークな絵画

などや写真が展示されている。興味深かった。

写真を撮れるのは、この美術館の象徴的な“玄庵”に展示されたイヴ・クライン

の「青いヴィーナス」のみ。かなり幻想的である。

(開催期間は1/18から4/6日まで)

「ショウタイムセブン」

2025年02月21日 08時22分48秒 | Weblog

韓国で大ヒットしたソリッドスリラー『テロ.ライブ』を原作だが、オリジナル

展開も盛り込まれた本作もなっている。

犯人の本当の目的は何なのか?

マスコミに働く人間の性を阿部寛が表現する。


午後7時、折本眞之輔(阿部寛)のラジオ番組にその日のテーマとは違う1本の

電話が入る。しつこい話しぶりで対応に苦慮。直後に発電所で爆破事件が起こ

る。

電話をかけてきた謎の男が交渉人として指名してきたのはラジオ担当に左遷さ

れた元・人気キャスターの折本。

この危機を番組復帰のチャンスと捉え、自らキャスターとして犯人との生中継

を強行する。だが、そのスタジオにも爆弾がセットされていた。

自分の父が働いていた発電所事故を隠し、ないものとした当時の発電所の所長

や首相に謝罪を求める。

一歩出たら即爆発という状況にある。そして、とうとうスタジオで爆発。新人

アナウンサーの結城千晴(生見愛瑠)が巻き込まれる。

二転三転し、エスカレートする犯人の要求。折本の発言で生死を分ける緊迫状

況が続いていく。その極限状況がリアルタイムで全国に放送される。

折本が降板したあとの「ショウタイムセブン」のキャスター安積征哉を演じる

のは竜星涼。折本の上司・東海林剛史は吉田鋼太郎、同僚の記者・伊藤さくら

を井川遥が演じる。出演は他に、前原瑞樹、平原テツ、安藤玉恵、平田満な

ど。監督・脚本は渡辺一貴が務めた。

出演する人物は折本の敵か味方か。それぞれの立場で折本に向き合う。汚職、

癒着、抱き込みなどなど。マスコミも政治も暗い部分はあるのでしょうね、と

思う作品。


『ファーストキス 1ST KISS』

2025年02月10日 22時59分07秒 | Weblog

映画『花束みたいな恋をした』で人気を博した脚本家・坂元裕二→この人が脚

本というだけで絶対鑑賞する当方である←と、映画『ラストマイル』の大ヒッ

トも記憶に新しい塚原あゆ子監督。この二人がタッグを組み、人気と実力を兼

ね備えた松たか子と松村北斗が共演する。

結婚して15年、事故で夫・硯 駈(すずりかける 松村北斗)が事故で亡くな

る。夫とは長い倦怠期で、不仲なままだった。第二の人生を歩もうとしていた

ある日、3年待たないといけない“餃子”がカンナ(松たか子)の元に届き、いき

いきと焼き始めるが、夫の部屋に入って気が滅入ってしまったことろ、餃子が

焦げてしまう。せめて、餃子が焼ける前に戻りたい…そう思ったときに職場か

ら電話が入る。急いで車を入らせていたその時!!車ごとタイムトラベルして

しまう。

到着したのは2004年の時代。夫とカンナが知り合った夏だ。

タイムトラベルの術を手に入れたカンナは「私と知り合わなければ夫は死ぬこ

とはなかったかもしれない」。駆が事故に遭わないように、生存する可能性を

考え出し、何度もタイムスリップを試みて実行していく。戻った過去には、彼

女が出会う前の駆が若い時代の姿があった。

そして彼女は「やっぱり私は、彼が好きだった」と。こうして夫と再会したカ

ンナは、もう一度彼と恋に落ちる。だが、二人を待ち受ける未来には…。

松たか子は20代を演じる。40代になった彼女だが、その姿はその頃の頬がぷっ

くりしていて健康そうだ。あの時代に出ていた人気ドラマの雰囲気のまま。そ

の見かけだけでなく、本人のままだ。当たり前とも思えるが、ありえないほど

似せてきている😄 瑞々しさのある、素晴らしい演技。過去と現在をいったり

来たりしながら、見事に演じ分ける。そして、その逆が松村北斗。彼は、現在

で(役からすれば未来で)40代になった本人を演じている。その姿と声は、

20代のそれではなくなっていて、ハルラツ感はない。後ろ姿も中年男性のそれ

だ。

こうして、20代から40代を二人は演じ切った。お見事としかいいようのない世

界観を作り上げている。

過去パートで何度も登場する、人気かき氷店の行列に並ぶシーンでは、会話が

それぞれに違い、後ろに並ぶ女性二人は同じ。だが、二人のツッコミはそれぞ

れで違うので、それもこの映画の行方を左右するテイスト。

坂元裕二の作品にいくつも出演し、親和性の高い松たか子がここでも名演。松

村北斗も普段のアイドル性は一切なく、会話劇を繰り広げていく。

出演は他に、リリー・フランキー、吉岡里帆、森七菜、YOU、竹原ピストル、

神野三鈴など。個性的で実力派が揃ったキャスト。普通にはありえないが、コ

ミカルに、時にはウルっときて、テンポ良く進む。

蛇足になるが、全てを受け入れていく松村北斗の後半の演技に注目だ。

『サンセット・サンライズ』

2025年01月30日 21時18分15秒 | Weblog
2023年の『正欲』で第36回東京国際最優秀監督賞と観客賞を受賞した岸善幸

監督が、宮藤官九郎を脚本に迎えたのが本作。東北出身の二人がタッグを組

み、楡周平の同名小説を映像化した。

近年、様々なメディアで取り上げられる“移住”をテーマに、都会からお試し移

住したサラリーマンと宮城県・南三陸で生きる住民との交流をユーモアたっぷ

りに描くヒューマン・コメディ。

新型コロナウイルスのパンデミックで世界中がロックダウンとなる中、リモー

トワークを機に東京の大手企業に勤務する釣り好きの晋作(菅田将暉)は、4

LDK6万円の物件に一目惚れ。だが、そこは三陸の町でコロナウイルス感染者

はまだ出ていない。内見に行っただけで、二週間の自主隔離を大家であり、宇

田濱町役場職員の百香(井上真央)に告げられる。空き家問題担当となった百

香が、手始めに自分の自宅のはなれを貸し出したのだが、普段は利用されてい

ない家に電気がついていたことで怪しむ近所の住人たち。人に会ってはいけな

いが、魚には会ってもいいだろうと、釣りに出かけてしまう晋作。あらぬ噂も

出始める。東京からきた晋作に、地元民はあの手この手で距離をつめてこよう

とする。持ち前のポジティブさと行動力で町に溶け込んでいく晋作だったが、

思ってもいなかった方向に人生が向かっていく。

せつない。釣りが好きで、移住しようと軽く思っただけなのに、確かにせつな

い。その場面のセリフのとおり。

そして、地方の伝達の速さ、しかも尾ひれがついてとんでもない情報になって

いく様子が半端がなく。その描き方が絶妙で笑ってしまう。田舎のいいところ

と悪いところと、繊細で触れがたい話題に対して、きれいごとだけの言葉は並

べていない。そこは、宮藤官九郎の原作らしい表現となっている。

災害に対する都会と田舎の温度さ。何かはしたいけれども、身近には感じない

土地柄に特に親しみは感じられないという本音もある。

個人的に、この手の映画がとても好き。大きく心は揺さぶれられないけれど

も、続く日常。仲間と世間の大きなお世話がセット。だが、きちんと前を向い

て進んでいく日々。その繰り返しを、どう自分らしく生きていくのか。正解は

ないが、どうする??

南三陸のメンバーに、中村雅俊(宮城出身)、竹原ピストル、三宅健、山本浩

司、好井まさお、池脇千鶴、白川和子。晋作の会社の社長を小日向文世、同僚

を藤間爽子、茅島みずきなど多彩なキャストが揃う。


大作ではなく、宣伝もほとんどしていないけれども、秀作にして良作。観てほ

しいなあああ😜 、というしかない。“おいしいのハラスメント”が待ち受ける

東北の食材を本当においしそうに食べる菅田将暉の自然な演技もいい。ストイ

ックなボクサー役もいいが、がっしりとした体格が似合う。きっと釣りと三陸

の食材に既にハマっているに違いない。

そして井上真央は、あるシーンでマスクを取る時に“そこはスローモーション

になります”と監督に言われ意識してしまい、普通の早さでマスクを外せばいい

のに自分でスローにしようとしてしまいそうになったとインタビューに答えて

いた。そのシーンは本当にスローモーションになっていて、ここか!とクスっ

としてしまったことをお伝えしておく。

『劇映画 孤独のグルメ』

2025年01月25日 19時19分43秒 | Weblog

輸入雑貨の貿易商・井之頭五郎(松重豊)は、かつての恋人である小雪の娘・千

秋(杏)からの依頼を受けてフランス・パリへと向かっていた。

機内食を食べ損ねた五郎は早速、いつものように空腹を満たし、千秋の祖父・

一郎(塩見三省)の下を訪れ、依頼されていた絵画を手渡す。だが、五郎はそ

こで新たに一郎から子どもの頃に飲んだスープをもう一度飲みたいので探して

ほしいと頼まれる。五郎は、一郎が知るわずかなヒントを頼りに、“スープ”を

求めてフランス、東京、長崎と駆け巡る。そして、なぜか韓国へ辿り着くと、

様々な人と出会い事件に巻き込まれていく。

原作・久住昌之、作画・谷口ジローによる同名漫画を実写化し、人気ドラマと

なった「孤独のグルメ」シリーズの映画化。主演の松重豊は監督も務める。

韓国領の島で暮らす女性・志穂を内田有紀、中華料理店「さんせりて」の店主

をオダギリジョーが演じる。五郎の同業者で古くからの知り合いの滝山を村田

雄浩。ドラマ「梨泰院クラス」のユ・ジェミョンが韓国入国審査官役で特別出

演している。

そして、当方が何気に映画鑑賞をしているとかなりの頻度で出演してくる磯村

勇斗。当方が映画鑑賞していると、めっちゃお見かけします。そして、それが

キーパーソンで。物語を意外な方向へ引っ張っていく。また、松重豊が監督を

務めたからこそのシーンが登場。物語のラストにスペシャルなゲストへとつな

がる。

冒頭近くの塩見三省の台詞“写真は記憶に残る。絵画は思い出になる”が、当方

の個人的なキモとして刺さる。

食べるだけの作品ではなくて、物語もしっかりしている。ラストへの持ってい

く方が秀逸である。ドラマファンならずとも、ぜひ!!

フレンチは☆☆☆ではなく、“町のフレンチ”でも十分おいしいのだと思う。

『366日』

2025年01月14日 22時57分42秒 | Weblog
20年前の沖縄。母親が亡くなり希望を失っていた湊(赤楚衛二)は、高校の後

輩・玉城美海(上白石萌歌)と出会い、初めての恋をする。湊は「いつか湊先

輩の作った曲、聴きたいです」という美海の言葉を受けて東京へ。2年後には

美海も上京し、再会。二人は幸せに暮らし始める。「こんな幸せな日々が、365

日ずっと続きますように」そう願っていた二人のはずだったが、ある日、湊は

突然別れを告げて美海の前から去ってしまう。その理由は、美海には知らされ

ないままだ。

失恋の悲しみを抱えたまま美海は沖縄へ帰郷する。そして、二人は別の人生を

歩むことに…。

2024年2月29日の東京。

音楽会社に勤務する湊の元へ、一人の少女が訪れる。戸惑う湊に彼女が渡した

のは、一枚のMD。そこに入っていたのは、15年前に別れた恋人・美海からの

メッセージだった。

あの時伝えられなかったお互いの想いや、果たすことができなかった約束。

今の美海の状況を知った湊は、ある決断をする。

これまで何作か上白石萌歌の映画を観たが、これまでで一番かわいく、美しか

ったと思う→見かけではなく、演技が。子どもの抱き方も上手。美海の幼馴染

で湊の後輩を演じた中島裕翔も懐の深い、いい役。

何度も共演している赤楚衛二と上白石萌歌だが、少しだけ時空を超えて異次元

的?な場面はある→主演二人が出ていたあの電車が脱線するドラマではありま

せん😁 

そして、何といっても引っ張られてしまうのが子役。。。とも言えないが。。。の

二人。上白石の娘役を務める稲垣来泉(「ちむどんどん」『そして、バトンは渡さ

れた』)とその幼馴染の齊藤潤(『室井慎次 敗れざる者』『室井慎次 生き続ける

者』)。さすがに天才的でこの二人のシーンにやられてしまった😭

上白石萌歌の両親を国仲涼子(舞台が沖縄だけに)と杉本哲太が務めている。

湊の大学時代からの友人で同じバンドメンバーには玉城ティナ。他に、溝端淳

平、石田ひかりが出演している。

inspiredとしてHYの「366日」、主題歌はHYの「恋をして」となっている。

監督は恋愛もの映画に定評のある新城毅彦。

MDプレーヤーで日常をつないでいくのがこの作品のキモ。この世代を象徴す

るアイテムとして登場している。「恋をして」は、「366日」のアンサーソング

である。

『映画 グランメゾン★パリ』

2025年01月11日 09時53分42秒 | Weblog
人気ドラマの映画化。監督は塚原あゆ子、脚本は黒岩勉。“グランメゾン東

京”の場面もあるので、どこで登場するかお楽しみに。

「グランメゾン東京」が日本で“三つ星”を獲得してからの時が経ったパリ。

尾花夏樹(木村拓哉)は早見倫子(鈴木京香)と「グランメゾン・パリ」を立

ち上げ、アジア人初となる、ミシュラン“三つ星”を獲得するために奮闘してい

た。

名だたる巨匠たちがしのぎを削る本場のフランスにおいて、フランス料理

で“三つ星”を獲得することは尾花の悲願。だが、異国での日本人シェフにとっ

ては満足のいく食材を手にいれることは至難の業だった。高い壁を越えて“三

つ星”に選ばれることなど夢物語。しかも、個性が強い尾花の要求にスタッフ

はついていくことはできず、気持ちがバラバラな状態となっていく。

そして、あるあるガラディナーでの失態が原因で、かつての師と「次のミシュ

ランで三つ星を獲れなければ、店を辞めフランスから出ていく」という約束を

交わしてしまう。

尾花は、挫折や国境の壁を乗り越え、仲間とともに“三つ星”を手に入れること

はできるのか。。。更なる奮闘が始まる。

キャストは木村拓哉、鈴木京香の他に、パリ編からオク・テギョン、正門良規

(Aえ!group)。ドラマレギュラーの玉森裕太(Kis-My-Ft2)、寛一郎、吉谷

彩子、中村アン、冨永愛、及川光博、沢村一樹。

展開に驚くことはない。予定調和と言ってもいいぐらいだ、だからこそ安心し

て観ることことができるとも言えるので、それはそれでオッケーだろう。パリ

の景色は映画だからこそのアングルもある。そして何より、フレンチは“だから

フレンチなのか!”と気づかされることもある。

この映画で出てくるフレンチのフルコース、いったいいくらするのだろう😓 

食べたくても無理なのだろうね、味も想像できない。が、お腹は空くかもし

れないので、何か食べておくことをおすすめする😋

料理監修はアジア人で初めて、フランスでフランス料理の三つ星を獲得した

『Restaurante KEI』の小林圭氏。


舞台「桜の園」

2025年01月07日 22時36分03秒 | Weblog
この添付されたポスターでは解りづらいが、出演者が豪華!というか、演劇の

プロたちが揃いも揃っていてエグかったという感想をまず。

シスカンパニー公演。原作はアントン・チェーホフ。上演台本・演出はケラリ

ーノ・サンドロヴィッチ。なんか凄くない?と思って獲ったチケット。当方は

初チェーホフで、初の天海祐希の舞台鑑賞である。ミュージカルではない井上

芳雄も初かもしない。ケラさんの演出舞台を観劇するのも久しぶり。とにか

く、最初は天海祐希と井上芳雄の名前に惹かれてしまったけれども…。

「かもめ」(2013)、「三人姉妹」(2015)、「ワーニャ伯父さん」(2017)と紡が

れてきた KERA meets CHEKHOV チェーホフ四大戯曲上演シリーズの

最終章が「桜の園」となる!!

19世紀末のロシア。桜の木に囲まれた広大な領地は、すでに抵当に入り、まも

なく競売にかけられる運命にある。

ラネーフスカヤ夫人(天海祐希)は、金銭感覚がなく、男にもホイホイとお金

を渡してしまう。親の財を失くしてきた。トロフィーモフ(井上芳雄)は大学

生を何年も続け、卒業できる見込みはなく、まるで学生には見えない。ラネー

フスカヤの兄(山崎一)もお人よし。父の代から仕えるフィールス(浅野

和之)は、すでに腰の曲がった老人となっている。

桜の園がある家に集まった人たち。

厳しい現実をよそに過去の栄華にしがみつく者。ある者は新しい時代を夢見て

前を向く。人々の思いが交差する中、競売の日がやってくる。

アーニャ・大原櫻子、シャルロッタ・緒川たまき、ワーリャ・峯村リエ、ドゥ

ニャーシャ・池谷のぶえ、ロバーヒン・荒川良々、ヤーシャ・鈴木浩介、エビ

ホードフ・山中崇、ビーシチク・藤田秀世というキャスト。当方としては、改

めて池谷のぶえと峯村リエが一緒て何??(テレビでは近所のおばさん的な役

柄でお馴染みだが、池谷のぶえさんは讀賣演劇賞主演女優賞を受賞していま

す)凄ないここ!!となった。二人ともかなり若い役で、池谷のぶえは少女の

ような声で演じていた。

井上芳雄はいつ登場しているのかわからない見かけ。やっと声でわかった。当

方は原作を読んでいないので、登場人物にかなりの新鮮度を感じた。天海祐希

の存在感は圧倒的で言うまでもなし。荒川良々も鈴木浩介も舞台が主戦場で、

さすがとしか言いようがないのである。緒川たまき(ケラさんの妻)は、やは

り妖艶。謎の女が似合うわあ。

舞台転換はほぼ出演者たちで何気なく行う。部屋の中も桜の園も素敵な景色

となっている。こういうところも、舞台作品のいいところだ。

人の驕りや、努力、環境、情報の精査能力について考えさせられる作品。親の

財産は自分で築いたものではないということ、貧しくて学ぶことができなかっ

たとしても世に出ることはできることを教えてくれているのではなかろうか。

せめて、前へ進むことができればいいが。

通りすがりの男及び下男・猪俣三四郎、下男・矢部祥太、駅長と下男・吉澤宙

彦の役柄と名前も記しておく。

当方は大阪公演初日の1月6日を観劇(東京公演は終了している)。13日まで

SkyシアターMBSで公演のあとは、福岡公演(キャナルシティ劇場)1月

18日~26日までが控える。