今になってしまったが、2022年に鑑賞した私的ベスト5を挙げたい。順位はつけずに5
本とする。
〇『ラーゲリより愛を込めて』…二宮和也主演。戦争の後を描いた戦争映画。“もはや
戦後ではない”という言葉が空しく響く。そして、また戦争を起こしたあの国。今
日にも続いている問題として、若い人にも鑑賞してほしい。命が、どのようにし
て繋がれてきたのかも含めて。
〇『前科者』…WOWOWのテレビドラマからの引き続きで製作された有村架純が保護司
を務める作品。映画のゲストは森田剛で、ドラマよりもさらに重厚な作品となった。
有村架純の新境地ではあるが、“誰かのために”犯人となる森田剛の演技が圧巻。号泣
し、鼻水が流れても演技を続けるというプロとして流石。
〇『PLAN75』…75歳以上の後期高齢者になると、自分の意志で死を選ぶことができると
いう法案が成立。その“権利”を選ぶ老婆を倍賞千恵子、その法案の広報担当者を磯村
勇斗が演じた。あり得る話で身に詰まされたし、その選択がつらく、怖かった。いつ
かありそうな話かもしれない。
〇『死刑にいたる病』…サイコを演じる阿部サダヲの目が笑っていなくて、それも含めて怖
かった。しばらく、阿部サダヲの出演作を観るたびに、本当は愛情の欠片もない人なの
だと思うくらい、その役柄が立っていた。独特の論理に引き込まれてしまう怖さ。
〇『月の満ち欠け』…あなたや私の周りの人は“前世を知る生まれ変わり”かもしれない。主
演を大泉洋が務めた。何の能力も力もないが、そんなこともあるかもしれないとも思え
る好きな傾向の映画なので挙げておく。有村架純と目黒蓮の昔パートも興味深かった。
●番外『アイ・アム まきもと』…小さな役所のおみおくり係の牧本壮の物語。主演が阿部サ
ダヲ。この作品がなければ、阿部サダヲのイメージが『死にいたる病』のままだった。個
人的に救われた1本。また、この作品二つの全く違う人物像を阿部サダヲは演じていると
いうことになる。主演男優賞を差し上げたい。