帆∞翼(セイル バイ ウイング) -太陽そして風と供に- 

海・南風・そして何より”真夏の太陽”が大好きな翔です。

「よろしく!」  

ハイエース タイミングベルト ウォーターポンプ交換 3L型エンジン その2

2010年12月30日 | ハイエースキャンピングカー メンテナンス

さて、補記類等の取り外しはこれで終了。

次はいよいよ本題へ突入。

 

クランクシャフトボルトの緩ませ方

プーリーに有る4本のボルトを緩めるとフロント側のプーリーが外れます。

もし4本のボルトが固かったら、センターにあるクランクシャフトボルトにボックスレンチ&ロングバーハンドルを噛ませて固定、させて作業をすればOK。

それが終われば、いよいよ(これが出来ないのですね)クランクシャフトボルトになるのですが、フランジツールなどの特殊工具を使えばOKなのですが、それがない僕は再びボ

ックスレンチ&ロングバーハンドルの出番となります。

どうするかというなら、ロングバーハンドルの端っこ柄の部分を車体フレームに押し当て、左手で真ん中あたりをガタガタしないように押さえた状態にしたままで、右手はエンジンのキーを

操作して、スタータを瞬間的に回します。

あくまでも一瞬回しただけで、即切るという感じです。

 

黄色い矢印はフロント方向という意味で深い意味はありません。

青い矢印ですが、丁度この下あたりに車のフレームがあります。

 

フランクシャフトプーリー 取り外し

上記方法にてボルトはあっさりと緩んでくれますから、次はプーリープーラーを使ってクランクシャフトプーリーを外します。

 

叩いたりこじったりして緩めることだけは厳禁です。

ツールはヤフオクで1500円くらいで売っています。

 

タイミングカバー取り外し

カバー外しですが、実はこれを外さないとどうにもならない部品というのがありまして。

アイドラーが フレームと共にカバーのネジに被さるよう付いている。

上の写真のように、アイドラーが邪魔している訳なのです。

そでもって、これを取り外しますが、ボルトは4本、3本はすぐにわかりますが、1本だけ見えにくいところにある。

バキュームスイッチ&フィルターを取り外してから行いますが、何ミリだったかな? 結構でかいボルトなのです。

 

 

アイドラーが取れればカバー周りにあるボルトをたったと外していきます。

 

すると、タイミングベルトやら何やらが見えてくる。

 

ちなみに、外したカバーには内側の穴部分に一つ、外周に一つゴム製のパッキンがついている。

これが組み立て時に始終外れて厄介な邪魔をする事が多く、僕はカバーを外した段階で一度二つのパッキンを取り外し、差し込みの凹部に薄くシリコンラバーを

塗って、ゴムを再度取り付けています。

こうすると、組み立て時にパッキンが脱落しませんから楽なことこの上なし。

 

圧縮上死点出し

タイミングベルトを交換する前に大切なのは、圧縮上死点を出すこと。

先ほ取り外したクランクボルトをワッシャー付けた状態で再びクランクへ取り付け、それにボックスレンチを噛ませて回します。

回すと言っても、圧縮かかる物ですから力がいるので、ゆっくり力をかけて少しずつ回していきます。

写真の矢印部分がエンジン本体のタイミングマークとぴったり合うところまで来ればOK。

 

 タイミングマーク

 

この状態でテンショナー⑤のボルト3本を緩め、テンションスプリングをラジオペンチなどで緩めます。

タイミングベルト全体が緩くなるのでスライドさせるような感じで取り外します。

タイミングベルトアイドラー④の取り付けボルトを緩めて同じく取り外します。

両方とも新しい物はまだ取り付けないように注意。

そのまま次のウォーターポンプの交換後に行います。

理由は簡単、ポンプ交換の際にどばっと冷却水が出て、それに濡れるからなのですね。

 

タイミングベルトだけを交換の場合は、すぐにこの後ベルト取り付けに入るのですが、僕の場合はついでにウォーターポンプを

交換します。

理由ですが、ポンプそのものは早々壊れることはありません、しかしながらシールが駄目になって冷却水が漏れはじめると再び分解しなければなりません。

その交換のためだけにもう一度ここまでばらさなければならない・・・・

ゆえに10万キロに一回ばらすのならついでに新品と交換する方が良いのですね。

他にもカムシャフトオイルシールや、クランクシャフトオイルシールの交換も考えて部品は注文しましたが、まったく漏れもないことから

今回は省きました。

ウオーターポンプのシールがアウトになると冷却水がダダモレになって即エンジンお釈迦になりますが、オイル関係のシールだとジワーと漏れる程度でエンジン壊れることは

殆どありませんから。

下手にシール打ち込んで逆に漏れる事が有るのを考えると不必要に触る必要はありません。

漏れ始めていたら・・・・と念のために取り寄せたシールですが今回は出番がありませんでした。

 

ウォーターポンプ交換

ポンプは6本のボルトで固定されているので、それを途中まで(全部抜かない)緩めてゴムハンマーで叩くとあっさり外れます。

このときテンションスプリングベースも外れます(スプリングを無くしやすい)ので注意。

この際にどばっと冷却水が出てくるのが嫌だ・・・

抜けきったら、写真にあるようなガスケットの残りをスクレーパーもしくはカッターナイフではがして行きますが、実はこれが結構時間と根気がかかる作業で、正直うんざりします。

 矢印の黒い汚れみたいなのがガスケット

綺麗になりました。

新しいウォーターポンプを取り付けます。

 

そしてこれが肝心、先ほどポンプを取り外した際にどかっと流れた冷却水でクランクプーリ他一体が濡れています。

それをホースの水を使いながら さささっと洗い流します、シャワーヘッドが有れば尚の事良し (笑)

あくまでも冷却水を洗い流す様にで、ざばざばとかけない。

 

実は冷却粋に含まれているエチレングリコールは強く、あらゆる物を侵しますから、それがクランププーリやら何やらに残っていると、

あまり良くない・・・・

さらにタイミングベルトにこうした付着物付くと(プーリ等から)それがだんだんとオイルみたいに粘り初めて熱を持ち、

タイミングベルトの山欠けさせたり、最悪ベルトそのものがキレる原因になったりする。

オイルのついた手でベルトを触るのも絶対厳禁なわけで、そうした不要なトラブルを避けるための一つの防衛?な訳です。

余り気にしなくてもいいのかもしれませんが・・・

 

さて、普通の工場ならエアコンプレッサーで水分を飛ばせば良いのですが、普通の家庭にそんなものあるわけ無いので、ドライヤーで乾かし

ボルト穴はドライバーにウエスを巻き付けて突っ込んで中の水分を取り除き乾かします。

 

それが終われば、いよいよタイミングベルト取り付け。

 

タイミングベルト取り付け

タイミングベルトの取り付け方法ですが、僕はこうやります。

まずとりはずしたアイドラー④の新品、そしてテンショナー⑤を取り付けます。

アイドラープーリーの固定ボルト(ワッシャーがありますが、プーリーとボルトのの間に入れるのではなく、プーリーとエンジン本体の間に入れるので間違いに注意)

は締めてかまいませんが、テンショナー側のボルトはまだ緩めておく。

又テンションスプリングもまだかけない。

カムプーリー①、インジェクションポンププーリー②、クランクシャフトプーリー③のタイミングマークがずれないように

ベルトを掛けていきます。

インジェクションポンププーリーは軽く動くの事からズレやすいので注意しながらの作業。

ツインカムエンジン等の場合はプーリーを固定する工具を使うかヒモで縛ったりします(笑)

 

タイミングベルト張り調整

 掛け終わったら、テンションスプリングを掛けて自然にベルトが張るのを待まって、その後テンショナーのボルトをしめます。

クランクシャフトボルトにソケットレンチを掛けて1回転させて、各プーリのタイミングマークがばっちりあっているかを確認。

ずれていたらテンションスプリングを緩めてベルトを外してかけ直して同じようにボルト締めて1回転。

クランクシャフトプーリー側のタイミングマークは上からは見えませんから、小さな鏡を使うと便利です。

 

タイミングマークは完全に合いますから、少しでもずれていたら間違っていると思わねばならない。

問題なければ、テンショナーのボルトを緩めて今度はクランクを二回転させます。

これでテンショナーによって丁度良い張りに自動調整されます。

 

もう一度タイミングマークを確認して完全にあっていたら、テンショナーのボルト3本を締め付け、これで調整は完了。

重要注意事項:調整中にクランクは回転方向を絶対に間違えないように回さねばならない、間違えるとエンジンの構造上歯飛びを起こします。

クランクの回転方向ですが、車の前から車の後ろ方向を向いて、右回転。

 

 その3に続く


ハイエース タイミングベルト ウオーターポンプ 交換 3L型エンジン   その1  

2010年12月30日 | ハイエースキャンピングカー メンテナンス

走行処理が9万キロちょいのハイエースキャンピングカー。

車検に出したらタイミングベルトの交換を進められて、ところが関連整備含めて(ラジエータホース交換、フルード交換、ウオーターポンプ交換等々)技術料だけで最低4万5千円くらいになる。

「ゲッ!」と思ったが、キャブオーバー車だし、「このくらいかかるか・・・・・・」 と素直に支払う僕じゃ~無い。

いつも他人任せじゃ~整備士資格が無くというもんだ、そんでもって自分でやることにした(リフト使う必要が無い作業という事もあります)。

ディラーに出して総額10万ぶったくられるより、自分でやりゃ~0円てなもんですが、終わった後の感想はというと、素人は手を出すのためた方が良いかも知れない。

作業そのものは簡単なのだけれど、キャブオーバー車独特のエンジンギッシリ&手が入らないじゃん! なうえに、多少こつがいる。

ある程度いじれる人がやる方が良いかも知れない。

特別な工具はプーリープーラーくらいで、これはヤフオクで1500円くらいで売っている、その他はクランクボルトを外すための600mmくらい長さのあるロングハンドルレンチと19mmのボックスは必要。

あと、ボックスレンチのエクステンションは各種有る方が整備はしやすい。

 

さて、整備だけれど、このBLOGでは出来る限り細かくせつめいするけれど、他にも こんなホームページがあるので、参考にして下さい。

http://teammho.web.fc2.com/c-log/c-log578.htm

ちなみに、今回の整備に関する部品はすべてここで取り寄せました。 安いです。

http://www.fureai.or.jp/~noranbo/taimingu.htm

 

他に安いところとしてはここかな

Star-Parts

 

作業開始

まずはシートやら何やらの取り外し、運転席側は4本のボルトを外して配線を外し外へ出します。 助手席も同じように外しますが、こちらは結構重いので注意。

運転席シートを外すとサイドブレーキユニットを外すのだけれど、コツがあって、ブレーキレバーを戻し、凹型の小さな金具をペンチで外します。

サイドブレーキケーブルから外すためにはユニットを前方に引っ張る感じで外すことになります。

戻すのも同じで引っ張りながら戻しますが、結構固いので手を滑らして怪我しないように注意。

サイドブレーキユニットが外れたら運転席側のメンテナンスカバーを固定しているボルトをゆるめ、この際に先ほど外したサイドブレーキケーブルが裏に日本のボルトで留まっているのでこれを外す。

  

その次に車の下へ前から潜り込んで写真のドレンをゆるめると冷却水が出てきますので、バケツなどで受けて下さい。

 

ドレンをゆるめた後にラジエータキャップを緩めると服を濡らす可能性が少なくなります。

 

次がラジエーターホースアッパーの取り外し、固定クランプをプライヤで挟んで移動させ、抜き取ります。

ホースがあると邪魔そのものだし、作業性が極めて悪くなります。

ホースが固着している場合はウエスなどでくるんでウオーターポンププライヤ等で挟みながらグニグニ回すように動かせば緩みます。

今回はついでにこのラジエータホースをアッパー、ロアーとも交換しています。

 

 

フアンを止めているナット4本をベルトが張っているうちに緩めます。

フアンが回ってしまって緩めない場合は、写真のように一つのナットにスパナをかけて供回りしないようにしながら緩めておきます。

ベルトを緩めていないのでナット緩めるだけで取り外さないように注意

最後のネジはフアンのシャフトをテコ代わりにして外します。

 

 

次にコンプレッサーを動かしますが、まだベルトが張っているので、当然テンショナーを緩めます(エアコンコンプレッサーの下の方にあります)が、まずプーりー側、次にアジャストボルトを緩めます。

 

テロテロになるまで緩めたらベルトを取り外し、つぎの作業へ。

 

エアコンコンプレッサー取り外し 

オルターネータのベルト類を緩めたいところですが、邪魔な物があるので、まずそれを取り外します。

 

コンプレッサーは4本のロングボルトで留まっているので、それを抜き取ればと外れますが、これだけだとまだコンプレッサーの可動範囲が少ないので、ホース類を止めている

黄色いボルトとナットを緩めてください。   ついでに赤い矢印にあるバキュームホース及びコンプレッサーの上を通っている配線のコネクタを外します。

 

こうすると、オルターネーターのテンショナーが丸見えとなり、やりやすいことこの上なし。

このままコンプレッサーを持ち上げて前にぐるりと回せば作業がやりやすいのですが、高圧ホースが曲がるのを嫌がる僕は、必要なときに片手でもち上げながら作業しました。

 

オルターネーターベルト外し

黄色いのがテンショナーでこれを緩めますが、その下の青い矢印(プーリの下側)の処にもう一つ緩めるところがあり、これを緩めねばなりません。

 オルターネーターテンショナー

 

 こんな処にある

十分緩めると、二本あるベルトは取りはずせます。

 

パワステポンプベルト外し

助手席側に回りパワーステアリングフルードのタンク取り付けボルトを緩めます。

 

するとパワステポンプ本体がよく見えますから、テンショナーの二カ所とポンプ裏側の計3カ所をゆるます。

ポンプ裏側のボルトは狭いので適度な長さのエクステンション(10cmくらい)と小さなソケットレンチを使います。

 

フアン取り外し

これで全てのベルトが緩みましたので、先ほど緩めておいた4コのナットをとれば、フアンが外れますが、固いときはゴムハンマーなどで軽くシャフトを叩けば

外れます。

 

 

ファンシュラウド(フアンカバー)取り外し

上下分割式になっているフアンシュラウドを外しますが、上は簡単に外れますが、下のシュラウドは車の下に潜って外さねばなりません。

 こんな処に付いており、しかもカバーの下。

ちなみに外したプラスチックシュラウドのねじ穴はカナ鋸等で端をオープンにしておいた方が良いです、理由は簡単、ボルトを先に取り付けて、そこにスライドさせる様に

取り付けできるので組み付け時に圧倒的に楽となる。

 

次に続きます。