今日のGetUpEnglishでは、昨日につづいて、バラク・オバマ(Barack Obama, 1961- )が2004年の民主党大会で行った名演説を紹介します。
○Practical Point
"I believe that we can give our middle class relief and provide working families with a road to opportunity. I believe we can provide jobs to the jobless, homes to the homeless, and reclaim young people in cities across America from violence and despair. I believe that we have a righteous wind at our backs and that as we stand on the crossroads of history, we can make the right choices, and meet the challenges that face us."
「私たちは中産階級を救済することができるし、労働者の家族に機会を開くことができる、と私は信じています。失業者に仕事を与え、ホームレスに家を与え、アメリカ中の都市に住む若者たちを暴力と絶望から救い出せると信じています。正義の風が私たちの背中を押してくれています。そして今、歴史の岐路に立ちながら、私たちは正しい選択をし、直面する難問に対処できると信じています」
●Extra Point
つづいて、America!で始める、この力のこもったことばをご覧ください。
◎Extra Example
"America! Tonight, if you feel the same energy that I do, if you feel the same urgency that I do, if you feel the same passion that I do, if you feel the same hopefulness that I do ? if we do what we must do, then I have no doubt that all across the country, from Florida to Oregon, from Washington to Maine, the people will rise up in November, and John Kerry will be sworn in as President, and John Edwards will be sworn in as Vice President, and this country will reclaim its promise, and out of this long political darkness a brighter day will come."
「アメリカよ! 今夜、私が感じているのと同じエネルギーをあなた方も感じているなら、私と同じ切迫感を感じているなら、私と同じ情熱を感じているなら、私と同じ希望を感じているなら――私たちがやるべきことをするなら、フロリダからオレゴン、ワシントンからメインまで、全国の人々がこの11 月に立ち上がるでしょう。そのことに私は少しも疑いを抱いていません。そうすれば、ジョン・ケリーは大統領に宣誓就任することになり、ジョン・エドワーズは副大統領に宣誓就任することになり、この国はその約束を取り戻すことになるでしょう。そしてこの長い政治的な闇を抜け出して、輝かしい日が到来するのです」
これは当時の民主党の大統領候補であったジョン・ケリー(John Kerry, 1943- )の応援演説として行なわれました。
昨日および本日のGetUpEnglishで紹介したオバマの演説は、上岡伸雄編著『名演説で学ぶアメリカの文化と社会』(研究社)から引用させていただきました。
『名演説で学ぶアメリカの文化と社会』(上岡伸雄編著、研究社、生声CD2枚付)
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4327452262.html
http://www.junkudo.co.jp/detail2.jsp?ID=0110773026
http://www.bk1.jp/product/03221078
明日からまたしばらくアメリカ口語表現を紹介します。
最近のGetUpEnglishは、ネタが切れそうになると、アメリカの演説を紹介しております。
でも、これは経験上からもいえるのですが、英米人は演説が一つの表現方法として完全に確立されているので、そんな彼らの生の声を耳に傾け、そのスクリプトをよく読んでみることは、非常に効果的な英語学習法です。オバマの演説本がよく売れているのも、結局そうした学習法が再び注目されたからではないでしょうか?
ということで、本日と明日のGetUpEnglishでは、バラク・オバマ(Barack Obama, 1961- )が2004年の民主党大会で行なった演説を紹介します。
2004年7月27日、ボストンの民主党大会で行なったこの名演説により、バラク・オバマはその名を全米に知らしめました。
○Practical Example
"Well, I say to them tonight, there is not a liberal America and a conservative America ? there is the United States of America. There is not a Black America and a White America and Latino America and Asian America ?there’s the United States of America."
「こういう人たちに対して、私は今夜、こう言いたいと思います。リベラルなアメリカも保守的なアメリカもない、あるのはアメリカ合衆国だ。黒人のアメリカも白人のアメリカもラテン系のアメリカもアジア系のアメリカもない、あるのはアメリカ合衆国だ」
ここでオバマが言っている「こういう人たち」(them)とは、who are preparing to divide us ? the spin masters, the negative ad peddlers who embrace the politics of “anything goes(われらを分裂させようとする者たち――巧みに情報操作をして、中傷広告をばらまき、「何でもあり」の駆け引きを仕掛ける者たち)のこと。
それにしても、大変力強いことばです。このことばに、聴衆は大いに盛り上がります。
以下の本の付属CDで、オバマの生声が聴けるだけでなく、聴衆の興奮ぶりも感じ取れますので、ぜひご確認ください。
『名演説で学ぶアメリカの文化と社会』(上岡伸雄編著、研究社)
http://webshop.kenkyusha.co.jp/book/978-4-327-45226-1.html
http://www.amazon.co.jp/dp/4327452262
http://books.rakuten.co.jp/rb/4-9784327452261/item/6259648/
●Extra Point
つづいて、オバマは、「統一体としてのアメリカ」を訴えます。
◎Extra Example
"We are one people, all of us pledging allegiance to the stars and stripes, all of us defending the United States of America."
「私たちは一つの国民です。誰もが星条旗に対し忠誠を誓い、私たち全員が合衆国を守っているのです」
バラク・オバマの原点は、まさにこの演説にあると思います。
(先ほど紹介した本には、この演説についての非常にわかりやすい解説もついていますので、ぜひ読んでみてください。)
My Friend Peter Serafin wrote this great article for the Wall Street Journal.
"Hawaii Unaffected by Tsunami"
今日のGetUpEnglishでは、かなり強烈なアメリカ俗語を紹介します。
to mail, これは「釘を打ち込む」ことから、アメリカ俗語で、男性が女性にインサートすることをさす。したがって、主語は基本的に常に男性である。
○Practical Example
"...you nailed her?"
"I don’t remember."
「……彼女に入れたのか?」
「覚えてねえよ」
●Extra Point
"Sakura finally nailed Sasuke."(サクラはついにサスケをつかまえた。)のように、女性が主語になると、catchという別の意味になる。また、警察が人を「つかまえる」のもnailと言うから、次のようなシャレがあるらしい。
◎Extra Example
"What happened?"
"He nailed her, and she nailed him, and the police nailed them both."
「何があったんだ?」
「彼が彼女に突っ込んだら、彼女が彼をひっかいて、それから警察が二人をつかまえた」
ちょっと下品な話題でしたので、明日と明後日はお口直しに、オバマ大統領の2004年の名演説をご紹介します。
「おまえはそういうやつだよ」は英語でどういえばいいかと考えていましたが、今日紹介するアメリカ口語をあてればいいと思います。
このkindは、「(生まれながらの)性質」「(自己特有の)仕方」という意味で、軽蔑的に用いられる。What kind of ~ is this?のような言い方もそうだが、kindにはしばしば否定や軽蔑の意味が込められることがある。sortも同様。しかし、辞書にはそのような注記が記されていないことが多いようでもある。(研究社の『大英和』には、「(生まれながらの)性質」「(自己特有の)仕方」の意味が確かに記してある。)
今日のGetUpEnglishでは、この表現を学習しよう。
○Practical Example
"I know your kind. You would sell your wife to get ahead."
"You've got it wrong!"
「おまえはひどいやつだ。出世のためなら、女房も差し出してしまう」
「誤解だよ!」
●Extra Point
次のような言い方もする。
◎Extra Example
"Kana-san is truly a splendid individual."
"And she is not just the kind to gossip."
「加奈さんはほんとうに立派な人だ」
「そして人のゴシップを流すような人では決してないよ」
twitter, はじめました。
https://twitter.com/GetUpEnglish
それでは、ふたたびアメリカ口語を数日間紹介します。
今日のGetUpEnglishでは、とっておきのアメリカ口語を紹介しましょう。
jig’s upは、The game is upと同じ意味で18世紀から英米にともに用いられる口語。「種が割れた」とか「仕掛けがばれた」ということで、"Your trick[scam] has been found out."に相当する。本来、jigはテンポの早い踊りの一種だが、転じて芝居の終りに用意された滑稽な狂言をさし、これが「仕掛け」や「策略」をさすようになった。
では、今日のGetUpEnglishでは、この表現を学習します。
○Practical Example
"I would appreciate your visiting my office today, Mr. Sugishia. Well, do you need me for something?"
"I think you had better give yourself in to the police, Mr. Ozawa. The jig’s up."
「杉下さん、今日はオフィスにご足労いただき、ありがとうございます。で、私に何か御用ですかな?」
「小沢さん、自首されたほうがいいと思いますよ。もうすべてばれていますから」
●Extra Point
次のような言い方もよく映画などで聞いたりする。
◎Extra Example
"I'm innocent, I tell ya."
"The jig’s up an’ you know it."
「おれはやってねえよ」
「もうじたばたしてもむだだ」
アメリカではjigが俗語で「黒人」をさすので、The jig is up.は、黒人が隣地されて吊るされることからきたと思っている人もいるとのこと。実際、知り合いのネイティブに尋ねたところ、そのように思っていたとのことでした。