北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

京都今宮神社 春到来を知らせる安良居祭を終えた静寂

2007-04-12 22:18:48 | 写真

■祭りのあとの境内をゆく

 四月一日が日曜日であったことをつい忘れており、今宮神社で四月第二日曜日に行われる安良居祭を逃してしまったが、何となれ文字通り“あとの祭り”、では思い切って“祭りのあと”の神社を撮影するべく展開した。

Img_8529  夜景撮影の掲載が連日上げられる中で、午前中に若干の余暇を見つけ展開した。

 今宮神社は、大己貴命・事代主命・奇稲田姫命の三柱を祀る神社で、船岡山より北大路通を挟み北方に神社を構えている。

Img_8532  北大路通の坂道を下る途上、左手に見える鳥居が今宮神社への参道の始まりであり、その最中に大徳寺とも接する、歴史参道ともいうべき道である。

Img_8501  今宮神社には若干の桜が植えられているが、既に葉桜となっているものもある。阪急河原町駅などに掲示された開花状況では全て満開、一部が桜吹雪(散り始め)という表示が為されている。しかし、京都は広い、市内にもまだ満開を迎えていない名所もあるのではないだろうか。

Img_8503  さて、今宮神社だが、山門をくぐるとそこが駐車場となっているのに若干驚かされる。また、郵便配達のオートバイもそのまま入ってゆくので、事情を知らない方は驚かれるのではないだろうか、妙心寺にて宅配便の車を見かけたのと同じような違和感が面白い。

Img_8508  この今宮神社は、994年に建立された。そもそも神社の社殿は船岡山の頂上にあったものだが、1001年に今の位置に移されたという。疫病の神として信仰を集め、一条天皇が疫病鎮定の為に、ここで御霊会を修したという。

Img_8511  本殿は、過去に災害により破損し、現在の本殿は明治時代の1902年に再建されたものである。いつか失念したが、前回に訪れた際にはこの本殿は修理を行っており、春の日差しの下、こころなしか新鮮な印象を受けた。

Img_8512  今宮神社という名前であるが、そもそもここにはもともと素盞嗚尊を祀った疫神社があり、現在の位置に鎮座した際に、古い疫神社に対して、新しい神社といういみで、今宮神社と呼ばれるようになったという(船岡山頂上にあった時代の名前をご存知の方がいらしたら、お教え頂けると幸いです)。

Img_8513  今宮神社の祭事としては、四月の第二日曜日に行われる安良居祭がある。これは病鎮めの祭事であり、桜花の開花時期に併せて行われるとの事。京都の春の祭りの先駆けを為し、笛や太鼓の囃子に合わせ、飛び上がりながら、やすらい花や、と連呼し街を練り歩く、民族無形文化財指定を受け、京都三大奇祭の一つといわれている。

Img_8516  今宮の奇石、『阿呆賢さん』は古くから神占石ともいわれ、病弱な者が心をこめて石を撫で、その手で患部を撫でると健康の回復を早めるといわれた。また、重軽石とも呼ばれ、軽く三度打ち、三度持ち上げ、再度願いをこめて三度撫で、続き持ち上げたときに軽く感じれば、願いが成就すると言い伝えられている。

Img_8518  本殿の左手、様々な神社のご利益のある祠が並んでいる。写真右手の本殿に露出を合わせると祠が暗く、祠に合わせると本殿が過剰露出となるため、本殿に合わせ、同時にフラッシュを焚いた、丁度良い具合に双方に光量があたっている。

Img_8522_1  今宮神社には、地主稲荷社があり、御火焚祭が十二月上旬に行われるとの事である。家門繁栄安泰を祈祷するもので、御火焚串に氏名と生年月日を記す。郵便振替で祈祷することも可能とのことである。こうして、神社で清涼の中を散策した後、小生は共同研究室に戻るべく、足を進めた。

HARUNA

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