北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

京都二条城 月夜の桜は満開から桜吹雪へ

2007-04-13 11:07:43 | 写真

■二条城夜間特別公開は15日まで

 10日、二条城の夜景撮影に展開した。河原町三条、四条高倉、八条烏丸と所用あって飛び回ったため、事前に計画があったにせよ、装備軽量化の観点から、またしても三脚無し、ノートPCと研究資料を抱えての夜景撮影に展開した。

Img_8491  二条城の夜間特別公開は、4月15日の日曜日までであり、時期的に18日より開始される呉基地護衛艦隊集合訓練に呼応し、昨年の舞鶴基地護衛艦隊集合訓練を特集しようかとも検討したが、集合訓練は18日から、二条城夜間特別公開は15日まで、ということで先ず二条城を特集することとした。

Img_8411  二条城は、堀川御池からすぐのところにあり、京都駅からは9系統バスを用いて展開する。夜間特別公開では本丸や御殿などの公開は行われないが、ライトアップされた桜などが見ごろである、具体的には満開から散り始め桜吹雪となる過渡期という状況である。

Img_8447  灯路に導かれ、道を進むとそこは桜花の園であった。この二条城は、1603年に徳川幕府により造営され、その目的は京都御所の守護と、将軍上洛の際の宿泊所たる城郭を目指したもので、その後1626年の大規模な拡張工事により、現在の二条城の輪郭が出来上がったとされる。

Img_8423  唐門を望む。天守閣は残念ながら落雷により焼失している。本丸内には1847年に造営された桂宮御殿が移築されている。写真の唐門をくぐると広がる二ノ丸御殿は、武家風書院造を代表する建築物で、殿舎が雁行状に二ノ丸庭園の池に沿って建てられている。

Img_8426_1  二ノ丸御殿は、遠侍、式台、大広間、蘇鉄乃間、黒書院、白書院から成り、内部は、床の高さや天井、座敷形態などが各部屋毎に差異が付けられている。この他、欄間彫刻、飾り金具、釘隠が絢爛豪華なものとなっている。個人的興味としては再建計画進む名古屋城本丸御殿の完成後、改めて比較をしたいと思う。

Img_8448  何分、三脚が無いもので、アングルに制限があるが、PCバックを土台に、携帯電話や身分証入をレンズの下に置き角度調整し撮影、或いはベンチや手摺の上にカメラを置いてリモートシャッターにて撮影した。非常に制限あるものの、創意工夫により撮影を続ける。

Img_8442  私事ながら、今年は諸般の事情で時間がとれず、東山花灯路を撮影することが出来なかったが、二条城に灯路を見つけ、灯自体は花灯路ではないものの、夜桜と併せた、花と灯路を撮影することができたので、まあ良しとしたい。

Img_8462  足場を組んでのライトアップの情景。昼間では逆にこのライトの足場が情景から浮いてしまうかもしれないが、夜景には欠くべからざるものである。二条城では、シートを広げてのいわゆるドンチャン騒ぎ型花見は禁止されているため、純粋な意味で花見をすることが出来る。

Img_8458  満開の桜にあって、気になるのは人の入り、つまり城内の人口密度であるが、円山公園や平野神社がかなりの人口密度であり、続いて清水寺、そして二条城という印象である。何より、二条城は広大な面積を有し、小生が撮影していた限りでは混雑という印象は無かった。

Img_8463  右手では美大の学生の創作品展示が行われており、左手は土手を越えると水を湛えた堀があり、その向こう側が本丸となっている。二条城の天守閣は焼失前、どのようなかたちとなっていたかは興味が尽きないが、天守閣が燃え尽きたのが1750年といわれるから、その資料も限定的であろう。

Img_8473  他方で、二条城天守閣はその初期のものが、1626年の二条城拡張の際に伏見区の淀城へ移されたということで、無論、淀城も天守閣は跡地として往時の面影を残さないが、興味は尽きない。他方で、彦根城や加納城など木造天守閣の移築の例は多く、そちらにも興味がわくところである。

Img_8483  桜並木の下を潜り、閉城時間近付く中、足を速める。この二条城は、徳川家康が築いた最後の城郭と呼ばれるが、場所は異なるものの足利義輝、足利義昭が二条城という名前の城郭を築いており、その跡地散策などもいつか時間を見つけ、その他跡地をバスで巡る“跡地石碑ラリー”など、やってみたいものである。

Img_8477  画像補正が厳しいが、ライトアップの桜の様子。なお、この二条城は、1952年に二ノ丸御殿が国宝指定を受け、1994年12月15日には、ユネスコの“世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約”に基づき、“古都京都の文化財”として世界遺産リストに加えられている。

Img_8486  いよいよ2130時の閉城時間が迫っている中、既に閉ざされた大手門を撮影、フラッシュとスローシャッターの併用であるので、妙なブレ方をしているのはご愛嬌。さて、この二条城夜間特別公開は、冒頭にも述べた通り15日まで、入城料は400円である。一番桜が見事な時期、皆さんも一度城郭の夜桜をご覧になられてみては如何だろうか。

HARUNA

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コメント (2)
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