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【京都発幕間旅情】福井駅恐竜広場,フクイラプトル-フクイサウルス-フクイティタンが勢揃い

2018-09-26 20:09:43 | 旅行
■福井駅に恐竜が!再開発で出現
 恐竜、その迫力の大きさと謎に包まれた中生代の地球生物相、古生物学上最大の浪漫といえる筆頭でしょう。

 福井駅に恐竜が。福井駅前は北陸新幹線福井延伸を前に大車輪で再開発が行われています。そして福井県はわが国有数の古生物学上の発見が多い地域でもあり、再開発に併せ恐竜が駅前に出現、先日小松基地航空祭に合わせ、福井駅前の恐竜たちを撮影して参りました。

 駅前再開発で恐竜が出現、と書きますと、地下工事の最中の古代の生物が突如地上に現れる、というロマンを感じる印象を与えてしまいますが、要するに恐竜モニュメントが設置されたとの意味です。恐竜広場として2016年3月27日に登場、しかもこいつら動きます。

 フクイラプトル、フクイサウルス、フクイティタン、御三方が頑張っています。フクイラプトルは中生代白亜紀前期の肉食恐竜、日本で初めて全身が発掘された肉食恐竜です。デイノニクスの近縁種ドロマエオサウルス科か、鉤爪が大きくメガラプトルの近縁種という。

 ティラノサウルス上科に属するとの研究もあり、根拠はその巨大ゆえ。発掘された全身骨格が体長4.2mと大型である一方、骨格が未成熟個体であった事から更に大型化した可能性がある為で、2.5mから4mというデイノニクスの近縁種としては大型である為です。目の前にすると大きい。

 戦車と恐竜、どっちが強い。こんな問いを練馬駐屯地祭の開門待ち時間、ご近所のお子様に質問され、戦車と即答、がっかりさせた事がありました。第1師団の戦車は10式戦車、もちろん地元第3戦車大隊の74式戦車でも、ティラノサウルス位ならば敵ではありません。

 恐竜、しかしディプロドクス-シノニムやスーパーサウルスは重量だけは40tちかくあったといい、74式戦車の38tよりも重いものがあり、流石に105mm戦車砲は勿論12.7mm機銃にも恐竜は耐えられないでしょうが、最大規模の恐竜ならば旧陸軍の九五式軽戦車を踏み潰す位はできるかも。

 フクイサウルス、1989年に福井県勝山市で発見された鳥脚類化石です。イグアノドン上科の恐竜とされ、イグアノドンといえば古生物学史上初めてベルギーで発見された恐竜化石ですが、歯の特徴はモンゴルのアルティリヌスと共通点があり、上顎骨構造は独特という。

 福井竜と発見当時よばれたイグアノドン上科のフクイサウルス、福井県勝山市北谷町にて発見されました。体長は4.7mといいます。驚く事にこれらは動きますし啼きます、毎日0900時から2100時まで稼働して、また夕刻から2200時までライトアップも行われる。

 フクイティタン、勝山市手取層群恐竜化石発掘地北谷層における2007年第三次恐竜化石発掘調査で発見されました。日本におけるマクロナリア-ティタノサウルス形類の貴重な発見です。ただ、全身骨格が発見されておらず、部分骨格から全長10mと推測されています。

 福井の巨人を意味する学名フクイティタン-ニッポネンシス、竜脚類恐竜のマクロナリアは最大規模の恐竜で全長25mを越え、かつては巨体故に湖沼地帯の水生恐竜と考えられてきましたが、研究と共に横隔膜を持たない事が判明し気嚢を持つ鳥類のような構造だという。

 エオバータル、端の小型の二匹の方です。白亜紀前期の多丘歯類哺乳類で北谷層から2010年に発見されました。全長13cm、日本で初めて発見された白亜紀の哺乳類全身骨格で、X線CTによれば背骨と肋骨が繋がった状態での発見です。フクイティタンと並びますと見落としそうな大きさですね。

 福井駅前はこうして恐竜王国玄関口として恐竜が迎えるようになりました。そして県内には勝山恐竜の森公園や福井県立恐竜博物館、恐竜関連の施設が多数あります。また、来月には福井市内で自衛隊パレードが予定、戦車と恐竜の大きさ違いを視る事も出来ましょう。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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