■防衛省概算要求5兆2986億円
防衛省概算要求が発表されました、台風と地震で記事が遅れました、その概要を視てみましょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/5a/764c91e4cd615f9da2a1eafd2e736878.jpg)
平成31年度防衛省概算要求は5兆2986億円として提出、過去最高となりました。防衛省は来年度予算を“本年中に予定される防衛計画の大綱の見直し及び次期中期防衛力整備計画策定にかかる省内の検討状況を踏まえ、平成31年度概算要求を実施”としつつ“現実に真正面から向き合った防衛体制を構築することとし、防衛力を大幅に強化”としている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/3d/155368390e5363c65e60541d82bc0eb6.jpg)
UH-X新多用途ヘリコプターの調達開始、新装備装輪155mmりゅう弾砲7門の取得、10式戦車6両と16式機動戦闘車22両の取得、F-35A戦闘機6機の取得、C-2輸送機とE-2D早期警戒機各2機の取得、30FFM型新護衛艦2隻と潜水艦の建造、そして巨額の予算を要し日本全土を核攻撃から防護する陸上配備型イージス-システム配備等が盛り込まれました。
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先端装備開発として、離島防衛の長射程装備に島嶼防衛用高速滑空弾の研究、高い費用から全国配備が実現しなかった反省を受け安価な多目的誘導弾システム-改の開発、潜水艦の水中行動能力強化を目指す潜水艦用高効率電力貯蔵-供給システムの研究、航空母艦脅威などに敵防空能力を突破可能なミサイルへ極超音速誘導弾の要素技術に関する研究等が並ぶ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/4e/ac7823b661831cfb4f23673553023fbb.jpg)
防衛省は更に“優先分野への重点的な資源配分、少子高齢化等も踏まえた人的基盤の強化、研究開発の構造改革を含む技術基盤の強化、戦略環境の変化を踏まえた日米同盟の強化・諸外国との協力の強化”として同盟国や友好国との強化を掲げると共に“厳しさを増す財政事情を勘案”、という一見矛盾しそうな視点を提示し最大限の効率化を期しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/61/c64cf0204420f6d0fbd7dadb4472df0c.jpg)
南西諸島を中心とした防衛上の厳しい現実をはっきりと認識し、従来の防衛力聖母の限界からはっきりと防衛力の大幅強化を行う事が目的と明示し、新領域の能力強化、海空領域の能力強化、弾道・巡航ミサイル攻撃対処能力の強化、機動・展開能力の強化、運用基盤の強化、人的基盤の強化、技術基盤の強化、平成31年度防衛予算はこうした視点を示す。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/3b/119285298ac6579705374c307ee02e19.jpg)
新領域の能力強化、防衛省の定義としては宇宙空間や電子戦域とサイバー区間における防衛力、特に電磁波脅威への対処が示されています。海空領域の能力強化、航空優勢確保と海上優勢確保を念頭に脅威圏外からの対処を明示し率直に装備射程延伸を示しました。弾道・巡航ミサイル攻撃対処能力の強化、陸海空自衛隊の統合運用という視点を示しました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/c1/41d80d32a2524918f294e5cc95f6cfa0.jpg)
来年度予算の取り組みはさらに続く。機動・展開能力の強化、として平素から部隊の迅速かつ継続的な展開の実効性向上、という日本全土の部隊の中で平時の警戒と有事の際に即座に集約可能な体制を図るという視点です。運用基盤の強化、こちらは基地機能の航空攻撃から災害までに備える維持強化と燃料備蓄及び弾薬備蓄、装備可動率向上を示すという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/d7/bcc720384de82df87c4a785ecb311fe5.jpg)
時代変化への対応という印象ですが。人的基盤の強化としまして、優秀な人材を確保するとともに、女性の活躍やワークライフバランスの推進と予備自衛官等制度の充実という広報活動の充実や男女共同参画という視点で幅広い人材確保を目指しています。技術基盤の強化、先端的な防衛装備の質と量を確保と新装備のいち早い装備化が盛り込まれています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/a2/acf067a168a4ac502d77cf4b85eebae1.jpg)
防衛大綱改訂を前に過渡期というべき平成31年度概算要求です。基本的な装備定数の変容が改訂前では未知数、思い切った調達が出来ないという状況にありますが、明らかに定数割れしている戦闘ヘリコプターの取得、停滞状態にある輸送ヘリコプターの去就、新編続く即応機動連隊を前に必要な装甲車調達皆無、概して問題を先送りした印象は否めません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事捕捉-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
防衛省概算要求が発表されました、台風と地震で記事が遅れました、その概要を視てみましょう。
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平成31年度防衛省概算要求は5兆2986億円として提出、過去最高となりました。防衛省は来年度予算を“本年中に予定される防衛計画の大綱の見直し及び次期中期防衛力整備計画策定にかかる省内の検討状況を踏まえ、平成31年度概算要求を実施”としつつ“現実に真正面から向き合った防衛体制を構築することとし、防衛力を大幅に強化”としている。
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UH-X新多用途ヘリコプターの調達開始、新装備装輪155mmりゅう弾砲7門の取得、10式戦車6両と16式機動戦闘車22両の取得、F-35A戦闘機6機の取得、C-2輸送機とE-2D早期警戒機各2機の取得、30FFM型新護衛艦2隻と潜水艦の建造、そして巨額の予算を要し日本全土を核攻撃から防護する陸上配備型イージス-システム配備等が盛り込まれました。
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先端装備開発として、離島防衛の長射程装備に島嶼防衛用高速滑空弾の研究、高い費用から全国配備が実現しなかった反省を受け安価な多目的誘導弾システム-改の開発、潜水艦の水中行動能力強化を目指す潜水艦用高効率電力貯蔵-供給システムの研究、航空母艦脅威などに敵防空能力を突破可能なミサイルへ極超音速誘導弾の要素技術に関する研究等が並ぶ。
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防衛省は更に“優先分野への重点的な資源配分、少子高齢化等も踏まえた人的基盤の強化、研究開発の構造改革を含む技術基盤の強化、戦略環境の変化を踏まえた日米同盟の強化・諸外国との協力の強化”として同盟国や友好国との強化を掲げると共に“厳しさを増す財政事情を勘案”、という一見矛盾しそうな視点を提示し最大限の効率化を期しています。
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南西諸島を中心とした防衛上の厳しい現実をはっきりと認識し、従来の防衛力聖母の限界からはっきりと防衛力の大幅強化を行う事が目的と明示し、新領域の能力強化、海空領域の能力強化、弾道・巡航ミサイル攻撃対処能力の強化、機動・展開能力の強化、運用基盤の強化、人的基盤の強化、技術基盤の強化、平成31年度防衛予算はこうした視点を示す。
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新領域の能力強化、防衛省の定義としては宇宙空間や電子戦域とサイバー区間における防衛力、特に電磁波脅威への対処が示されています。海空領域の能力強化、航空優勢確保と海上優勢確保を念頭に脅威圏外からの対処を明示し率直に装備射程延伸を示しました。弾道・巡航ミサイル攻撃対処能力の強化、陸海空自衛隊の統合運用という視点を示しました。
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来年度予算の取り組みはさらに続く。機動・展開能力の強化、として平素から部隊の迅速かつ継続的な展開の実効性向上、という日本全土の部隊の中で平時の警戒と有事の際に即座に集約可能な体制を図るという視点です。運用基盤の強化、こちらは基地機能の航空攻撃から災害までに備える維持強化と燃料備蓄及び弾薬備蓄、装備可動率向上を示すという。
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時代変化への対応という印象ですが。人的基盤の強化としまして、優秀な人材を確保するとともに、女性の活躍やワークライフバランスの推進と予備自衛官等制度の充実という広報活動の充実や男女共同参画という視点で幅広い人材確保を目指しています。技術基盤の強化、先端的な防衛装備の質と量を確保と新装備のいち早い装備化が盛り込まれています。
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防衛大綱改訂を前に過渡期というべき平成31年度概算要求です。基本的な装備定数の変容が改訂前では未知数、思い切った調達が出来ないという状況にありますが、明らかに定数割れしている戦闘ヘリコプターの取得、停滞状態にある輸送ヘリコプターの去就、新編続く即応機動連隊を前に必要な装甲車調達皆無、概して問題を先送りした印象は否めません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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