■C-2輸送機空挺降下初公開
第1空挺団平成31年降下訓練始め、空挺団長会の幹部降下と日米空挺部隊の落下傘降下を紹介しました前回に続きまして、戦闘訓練展示の様子を紹介しましょう。
第1空挺団降下訓練始めは、C-2輸送機の空挺降下初展示となりました。国産のC-1輸送機後継として開発、戦術空輸での最大搭載量は36tに達し24tの貨物搭載時航続距離は6500kmに達します。現在は美保基地へ実戦配備が進み、続いて入間基地へも配備されます。
千葉県習志野駐屯地に団本部を置き全国全世界への緊急展開任務に備える自衛隊最強部隊、第1空挺団、本年は同盟国アメリカより沖縄第1特殊作戦群第1特殊戦大隊よりグリーンベレー30名と、アラスカ第25軽歩兵師団第4空挺旅団戦闘団より50名が参加しました。
UH-1多用途ヘリコプター、本年は東部方面航空隊UH-1J多用途ヘリコプター3機、第4対戦車ヘリコプター隊AH-1S対戦車ヘリコプター2機、そして第1ヘリコプター団よりCH-47JA輸送ヘリコプター5機が参加しましたが、降下訓練始めの参加機10機は少ない。
UH-Xとしてベル412改良型の新型ヘリコプターが富士重工において試験飛行を開始していますが、退役が進み数の少なくなったOH-6D観測ヘリコプター、不時着事故後のエンジン換装が進まないOH-1観測ヘリコプター等、飛行できない機種が多すぎ、事態は深刻だ。
AAV-7水陸両用車、長崎佐世保の相浦駐屯地に本部を置く水陸機動団よりの参加です。第1上陸戦闘大隊所属の車両で、自衛隊島嶼部防衛の切り札的新編部隊です。ただ、水陸機動団は空挺団とは異なる部隊ですので、空挺団だけでは島嶼部防衛への限界がある事も示す。
富士教導団戦車教導隊第4中隊の16式機動戦闘車と共に訓練展示模擬戦にて戦闘を展開していく、AAV-7と16式機動戦闘車は軽量を重視し非常に防御力が薄い為、仮設敵が74式戦車に匹敵するT-74戦車を展開させていた為、盛んに陣地変換を行い防御を展開している。
第1師団第1戦車大隊の10式戦車と富士教導団普通科教導連隊の89式装甲戦闘車が増援へ展開する、AAV-7と16式機動戦闘車が固めた海岸堡を戦車が強力に支援します。新防衛大綱と共に第1戦車大隊の解体は当面無期延期されたといい、ここに戦車の増援は心強い。
第1師団主力の水陸機動団と16式機動戦闘車部隊への増援により、島嶼部防衛を想定した模擬戦闘は一挙に我が方が優位へ転換しました。忘れているかもしれませんが、これは空挺団降下訓練始め、写真の背景に薄ら見えている人影が本日の主役、空挺団の隊員さんだ。
12式地対艦誘導弾システムと03式中距離地対空誘導弾システムが、海岸堡の拡大と共に敵航空機や逆上陸に備え展開する、これも富士教導団特科教導隊と高射学校高射教導隊の増援です。空挺団の装備として2018年に新たに配備された中距離多目的誘導弾が初参加です。
こうして増援の到着を待って状況終了、となりました。同盟国アメリカの参加は目新しいものでしたが、陸上自衛隊ヘリコプター部隊の老朽化と調達停止という深刻な問題を突き付け、空挺団にも16式機動戦闘車装備の偵察戦闘大隊等装甲車部隊の必要性を感じますね。
勇猛果敢、という空挺団ですが落下傘降下以外に輸送力に優れたC-2輸送機の配備が開始された事もあり、今後はM-777超軽量榴弾砲のような装備や、16式機動戦闘車と96式装輪装甲車のような装備、93式近距離地対空誘導弾等、空輸のみの装備も必要では、と思う。
岩屋防衛大臣の訓示が、状況終了とともに行われました。ただ、精鋭空挺団を高く評価しようとも新防衛大綱において陸上防衛が最も置き去りとされ、人員装備はそのまま任務と部隊だけを増やし、現装備不足が悪化の可能性がある事は残念ながら触れられていません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
第1空挺団平成31年降下訓練始め、空挺団長会の幹部降下と日米空挺部隊の落下傘降下を紹介しました前回に続きまして、戦闘訓練展示の様子を紹介しましょう。
第1空挺団降下訓練始めは、C-2輸送機の空挺降下初展示となりました。国産のC-1輸送機後継として開発、戦術空輸での最大搭載量は36tに達し24tの貨物搭載時航続距離は6500kmに達します。現在は美保基地へ実戦配備が進み、続いて入間基地へも配備されます。
千葉県習志野駐屯地に団本部を置き全国全世界への緊急展開任務に備える自衛隊最強部隊、第1空挺団、本年は同盟国アメリカより沖縄第1特殊作戦群第1特殊戦大隊よりグリーンベレー30名と、アラスカ第25軽歩兵師団第4空挺旅団戦闘団より50名が参加しました。
UH-1多用途ヘリコプター、本年は東部方面航空隊UH-1J多用途ヘリコプター3機、第4対戦車ヘリコプター隊AH-1S対戦車ヘリコプター2機、そして第1ヘリコプター団よりCH-47JA輸送ヘリコプター5機が参加しましたが、降下訓練始めの参加機10機は少ない。
UH-Xとしてベル412改良型の新型ヘリコプターが富士重工において試験飛行を開始していますが、退役が進み数の少なくなったOH-6D観測ヘリコプター、不時着事故後のエンジン換装が進まないOH-1観測ヘリコプター等、飛行できない機種が多すぎ、事態は深刻だ。
AAV-7水陸両用車、長崎佐世保の相浦駐屯地に本部を置く水陸機動団よりの参加です。第1上陸戦闘大隊所属の車両で、自衛隊島嶼部防衛の切り札的新編部隊です。ただ、水陸機動団は空挺団とは異なる部隊ですので、空挺団だけでは島嶼部防衛への限界がある事も示す。
富士教導団戦車教導隊第4中隊の16式機動戦闘車と共に訓練展示模擬戦にて戦闘を展開していく、AAV-7と16式機動戦闘車は軽量を重視し非常に防御力が薄い為、仮設敵が74式戦車に匹敵するT-74戦車を展開させていた為、盛んに陣地変換を行い防御を展開している。
第1師団第1戦車大隊の10式戦車と富士教導団普通科教導連隊の89式装甲戦闘車が増援へ展開する、AAV-7と16式機動戦闘車が固めた海岸堡を戦車が強力に支援します。新防衛大綱と共に第1戦車大隊の解体は当面無期延期されたといい、ここに戦車の増援は心強い。
第1師団主力の水陸機動団と16式機動戦闘車部隊への増援により、島嶼部防衛を想定した模擬戦闘は一挙に我が方が優位へ転換しました。忘れているかもしれませんが、これは空挺団降下訓練始め、写真の背景に薄ら見えている人影が本日の主役、空挺団の隊員さんだ。
12式地対艦誘導弾システムと03式中距離地対空誘導弾システムが、海岸堡の拡大と共に敵航空機や逆上陸に備え展開する、これも富士教導団特科教導隊と高射学校高射教導隊の増援です。空挺団の装備として2018年に新たに配備された中距離多目的誘導弾が初参加です。
こうして増援の到着を待って状況終了、となりました。同盟国アメリカの参加は目新しいものでしたが、陸上自衛隊ヘリコプター部隊の老朽化と調達停止という深刻な問題を突き付け、空挺団にも16式機動戦闘車装備の偵察戦闘大隊等装甲車部隊の必要性を感じますね。
勇猛果敢、という空挺団ですが落下傘降下以外に輸送力に優れたC-2輸送機の配備が開始された事もあり、今後はM-777超軽量榴弾砲のような装備や、16式機動戦闘車と96式装輪装甲車のような装備、93式近距離地対空誘導弾等、空輸のみの装備も必要では、と思う。
岩屋防衛大臣の訓示が、状況終了とともに行われました。ただ、精鋭空挺団を高く評価しようとも新防衛大綱において陸上防衛が最も置き去りとされ、人員装備はそのまま任務と部隊だけを増やし、現装備不足が悪化の可能性がある事は残念ながら触れられていません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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