■フリゲイトアルピーノ
イタリア艦というのはあらためてお洒落だと思った。

カルロベルガミーニ級フリゲイトのアルピーノ、本型は対潜型と汎用型がありまして、アルピーノは対潜型の四番艦となっています。イタリア海軍、イタリア軍といえばアレな戦史で語られますが、戦艦同士の艦隊戦を何度も繰り返した海軍だ。

アルピーノの満載排水量は5950t、むらさめ型護衛艦より若干小型で、もがみ型護衛艦よりも若干大型となっていますが、独特の艦橋構造物が持つ合理的な威圧感は排水量以上の威圧感を醸していまして、造船デザインの勝利ともいえます。

76mm艦砲を外見の通り2門を前後に配置していまして、このほかこの距離からは見えないのですが25mm機関砲2門を備えて、アスター15/30艦対空ミサイルを搭載するシルヴァーA50VLSを16セル、射程60kmのミラス対潜ミサイル4連装発射筒を2基積む。

ミラス対潜ミサイルとともに射程180kmのオトマート/テセオ巡航ミサイル4連装発射筒も2基搭載していまして、いっぽうでこれが汎用型となりますとミラスを搭載せず、オトマートだけ16発も搭載しますので1隻でも大きな打撃力を備えていて。

MM/SPY-790多機能レーダー、塔型マストの頂点に地球儀のように置かれている多機能レーダーは2平方mの目標を100kmの距離で探知する能力がありまして、EMPARレーダーの愛称でも知られ、カルロベルガミーニ級の象徴となっています。

EMPARはNATO標準型フリゲイト用に国際共同開発された歴史が有り、フランス海軍のフォルバン級フリゲイトなどにも搭載、欧州のフリゲイトの最新型は地球儀を冠している、というような外見上の特色を重ねたのも重要な点といえて。

NH-90対潜ヘリコプター1機を艦載機として搭載し、独立した戦闘能力を有しています。イタリア海軍が思い切ったのは、この汎用型と対潜型とをあわせて10隻という揃った数を整備していて、一定の水上打撃力を構成したところでしょう。

コンステレーション級フリゲイトの原型、このカルロベルガミーニ級フリゲイトの特筆すべき点はアメリカ海軍が20隻を緊急建造するミサイルフリゲイトの原型となったというもの。高い水上打撃力が評価されたかたちです。

アメリカ海軍は必要な能力を追加したことで満載排水量は7291tと、護衛艦あさひ型よりも大型になっていますが、LCS沿海域戦闘艦の軽武装高速、という従来の運用が成り立たなくなったことで急遽建造が決定したフリゲイトとなっている。

オリヴァーハザードペリー級以来のミサイルフリゲイトとなる新型艦ですが、惜しむべくは起工式の時点で設計細部が定まっておらず、造りながら設計するという少々意味不明の方式をアメリカ海軍が採用したことですが、最近のアメリカらしさ。

イタリアの艦艇は、デラペンヌ級フリゲイトの頃には、無理な重武装という印象がありましたけれども、ヘリコプター巡洋艦ヴィットリオヴェネトなどはまとまった設計で、1隻が有するポテンシャルを最大限発揮できたように見えて。

アンドレアドリア級ヘリコプター巡洋艦などは満載排水量6500t、はるな型護衛艦と同程度ですが小型哨戒ヘリコプター4機と艦隊防空ミサイルをうまく設計に盛り込むなど、驚くような設計が多く、こういう艦を横須賀で見られるのは、好い時代と思う。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
イタリア艦というのはあらためてお洒落だと思った。

カルロベルガミーニ級フリゲイトのアルピーノ、本型は対潜型と汎用型がありまして、アルピーノは対潜型の四番艦となっています。イタリア海軍、イタリア軍といえばアレな戦史で語られますが、戦艦同士の艦隊戦を何度も繰り返した海軍だ。

アルピーノの満載排水量は5950t、むらさめ型護衛艦より若干小型で、もがみ型護衛艦よりも若干大型となっていますが、独特の艦橋構造物が持つ合理的な威圧感は排水量以上の威圧感を醸していまして、造船デザインの勝利ともいえます。

76mm艦砲を外見の通り2門を前後に配置していまして、このほかこの距離からは見えないのですが25mm機関砲2門を備えて、アスター15/30艦対空ミサイルを搭載するシルヴァーA50VLSを16セル、射程60kmのミラス対潜ミサイル4連装発射筒を2基積む。

ミラス対潜ミサイルとともに射程180kmのオトマート/テセオ巡航ミサイル4連装発射筒も2基搭載していまして、いっぽうでこれが汎用型となりますとミラスを搭載せず、オトマートだけ16発も搭載しますので1隻でも大きな打撃力を備えていて。

MM/SPY-790多機能レーダー、塔型マストの頂点に地球儀のように置かれている多機能レーダーは2平方mの目標を100kmの距離で探知する能力がありまして、EMPARレーダーの愛称でも知られ、カルロベルガミーニ級の象徴となっています。

EMPARはNATO標準型フリゲイト用に国際共同開発された歴史が有り、フランス海軍のフォルバン級フリゲイトなどにも搭載、欧州のフリゲイトの最新型は地球儀を冠している、というような外見上の特色を重ねたのも重要な点といえて。

NH-90対潜ヘリコプター1機を艦載機として搭載し、独立した戦闘能力を有しています。イタリア海軍が思い切ったのは、この汎用型と対潜型とをあわせて10隻という揃った数を整備していて、一定の水上打撃力を構成したところでしょう。

コンステレーション級フリゲイトの原型、このカルロベルガミーニ級フリゲイトの特筆すべき点はアメリカ海軍が20隻を緊急建造するミサイルフリゲイトの原型となったというもの。高い水上打撃力が評価されたかたちです。

アメリカ海軍は必要な能力を追加したことで満載排水量は7291tと、護衛艦あさひ型よりも大型になっていますが、LCS沿海域戦闘艦の軽武装高速、という従来の運用が成り立たなくなったことで急遽建造が決定したフリゲイトとなっている。

オリヴァーハザードペリー級以来のミサイルフリゲイトとなる新型艦ですが、惜しむべくは起工式の時点で設計細部が定まっておらず、造りながら設計するという少々意味不明の方式をアメリカ海軍が採用したことですが、最近のアメリカらしさ。

イタリアの艦艇は、デラペンヌ級フリゲイトの頃には、無理な重武装という印象がありましたけれども、ヘリコプター巡洋艦ヴィットリオヴェネトなどはまとまった設計で、1隻が有するポテンシャルを最大限発揮できたように見えて。

アンドレアドリア級ヘリコプター巡洋艦などは満載排水量6500t、はるな型護衛艦と同程度ですが小型哨戒ヘリコプター4機と艦隊防空ミサイルをうまく設計に盛り込むなど、驚くような設計が多く、こういう艦を横須賀で見られるのは、好い時代と思う。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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