■防衛フォーラム
今週も陸軍関連の話題ですが戦車復権の流れというものをわが国はどう見守るべきなのでしょうか。
オランダ国防省は廃止していた戦車の58両調達を実施します。オランダ軍は冷戦時代にはレオパルト2戦車を中心とした1000両単位の戦車を保有していましたが、冷戦後の情勢変化により全廃していました。陸軍も第11空中機動旅団と第43機械化歩兵旅団のみ、ただ冷戦時代の安価な装甲車に代え、歩兵支援能力の高いCV-90装甲戦闘車を導入した。
レオパルト2A8戦車、オランダ軍が導入する戦車はレオパルト2戦車の最新型となる見込みで、これはロシアウクライナ戦争開戦後、欧州安全保障情勢の抜本変化にともない、とりあえず8両から14両、一個中隊を再編し、ドイツ軍と共同運用を行う構想としていましたが、今回、58両という独自の戦車大隊を編成できる規模の戦車部隊を編成するもよう。
第43機械化歩兵旅団はドイツ連邦軍とともに国際師団を編成していて、ここにはドイツ連邦軍の装甲車両なども配備されています。暫定的にここにドイツ連邦軍の戦車中隊を配置して旅団の機動打撃力を確保するという運用も検討されていたようですが、防衛力強化の一環としてオランダ軍は自国旅団には自前の戦車を配備する方針に切り替えました。
■防衛フォーラム
HIMARSの生産が間に合っていない状況を見ると自衛隊のMLRSを廃棄した後解体してしまったのが惜しく思えてきて。
オーストラリアのロッキードマーティンオーストラリア社はGMLRSロケット弾増産を進めるべく、タレスオーストラリア社との間でSRM固体ロケットモーター部分の共同生産契約を結びました。共同生産契約は先ず、固体ロケットモーター部分からですが将来的にはGWEO誘導兵器部門全般へ提携しロケット弾生産を強化する狙い。
GWEO誘導兵器部門のロッキードマーティンオーストラリア社とタレスオーストラリア社との提携は、オーストラリア軍が導入するHIMARS高機動ロケットシステム弾薬であるGMLRS精密誘導ロケット弾生産を円滑に行うとともに、オーストラリア国内の防衛産業をグローバルなサプライチェーンへ参画させることも大きな狙いとされています。
HIMARS高機動ロケットシステムを筆頭にMLRS多連装ロケットシステムから運用されるGMLRS精密誘導ロケット弾はロシアウクライナ戦争で大きな戦果を挙げるとともに半年間で6500発を射撃したことでも有名となりました。射程不足が認識されたGMLRSは同じ弾薬系統である射程の長いATACMSの実戦投入により再評価されています。
■防衛フォーラム
どの程度強化されたのかが関心事です。
T-90主力戦車は増加装甲により戦闘重量が51tまで増大している、ウクライナ戦況報告などによればロシア軍の主力戦車であるT-90戦車はもともとの戦闘重量が46.5tであるものの、T-90戦車そのものがT-72戦車を大幅に改良するとともに1991年湾岸戦争の大打撃を受け、国際市場での汚名返上を期して名称を変えたものとなっています。
51tに重量が増大した背景は各種防御強化で、T-90戦車はロシアウクライナ戦争緒戦の段階でスウェーデン製カールグスタフ84mm無反動砲に撃破された事例さえあるほど、脆弱な部分がありました。このため5tちかい重量の防御力強化がなされていますが、更に無人機対策として合掌造りのような住宅状の追加装甲を被せる改修も一部為されています。
■防衛フォーラム
自衛隊は未だその前の段階ですからねえ先ずは通常のAPCを普通科部隊に全面的に普及させなければ。
フィンランドのパトリア社はFAMOUS将来型高機動性増強装甲システム実証車を開発しました。これはノルウェーのスンドヴォルデンにてNDIS北欧防衛協力装備展として9月17日から二日間にわたり実施される装備展にコンセプトモデルを展示するもの。FAMOUS将来型高機動性増強装甲システムはNATOの次世代装甲車を目指す。
FAMOUS将来型高機動性増強装甲システムが目指すのは北欧地域などで広範に使用されているBv-206全地形車両など連接式全地形車両の後継車両を目指すもので、具体的には費用対効果を重視し安価な装備を期しています。パトリア社は運転台型キャビンを有する装軌式車両を展示する方針で、ユーロサトリ2024に出展されたものの改良型です。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
今週も陸軍関連の話題ですが戦車復権の流れというものをわが国はどう見守るべきなのでしょうか。
オランダ国防省は廃止していた戦車の58両調達を実施します。オランダ軍は冷戦時代にはレオパルト2戦車を中心とした1000両単位の戦車を保有していましたが、冷戦後の情勢変化により全廃していました。陸軍も第11空中機動旅団と第43機械化歩兵旅団のみ、ただ冷戦時代の安価な装甲車に代え、歩兵支援能力の高いCV-90装甲戦闘車を導入した。
レオパルト2A8戦車、オランダ軍が導入する戦車はレオパルト2戦車の最新型となる見込みで、これはロシアウクライナ戦争開戦後、欧州安全保障情勢の抜本変化にともない、とりあえず8両から14両、一個中隊を再編し、ドイツ軍と共同運用を行う構想としていましたが、今回、58両という独自の戦車大隊を編成できる規模の戦車部隊を編成するもよう。
第43機械化歩兵旅団はドイツ連邦軍とともに国際師団を編成していて、ここにはドイツ連邦軍の装甲車両なども配備されています。暫定的にここにドイツ連邦軍の戦車中隊を配置して旅団の機動打撃力を確保するという運用も検討されていたようですが、防衛力強化の一環としてオランダ軍は自国旅団には自前の戦車を配備する方針に切り替えました。
■防衛フォーラム
HIMARSの生産が間に合っていない状況を見ると自衛隊のMLRSを廃棄した後解体してしまったのが惜しく思えてきて。
オーストラリアのロッキードマーティンオーストラリア社はGMLRSロケット弾増産を進めるべく、タレスオーストラリア社との間でSRM固体ロケットモーター部分の共同生産契約を結びました。共同生産契約は先ず、固体ロケットモーター部分からですが将来的にはGWEO誘導兵器部門全般へ提携しロケット弾生産を強化する狙い。
GWEO誘導兵器部門のロッキードマーティンオーストラリア社とタレスオーストラリア社との提携は、オーストラリア軍が導入するHIMARS高機動ロケットシステム弾薬であるGMLRS精密誘導ロケット弾生産を円滑に行うとともに、オーストラリア国内の防衛産業をグローバルなサプライチェーンへ参画させることも大きな狙いとされています。
HIMARS高機動ロケットシステムを筆頭にMLRS多連装ロケットシステムから運用されるGMLRS精密誘導ロケット弾はロシアウクライナ戦争で大きな戦果を挙げるとともに半年間で6500発を射撃したことでも有名となりました。射程不足が認識されたGMLRSは同じ弾薬系統である射程の長いATACMSの実戦投入により再評価されています。
■防衛フォーラム
どの程度強化されたのかが関心事です。
T-90主力戦車は増加装甲により戦闘重量が51tまで増大している、ウクライナ戦況報告などによればロシア軍の主力戦車であるT-90戦車はもともとの戦闘重量が46.5tであるものの、T-90戦車そのものがT-72戦車を大幅に改良するとともに1991年湾岸戦争の大打撃を受け、国際市場での汚名返上を期して名称を変えたものとなっています。
51tに重量が増大した背景は各種防御強化で、T-90戦車はロシアウクライナ戦争緒戦の段階でスウェーデン製カールグスタフ84mm無反動砲に撃破された事例さえあるほど、脆弱な部分がありました。このため5tちかい重量の防御力強化がなされていますが、更に無人機対策として合掌造りのような住宅状の追加装甲を被せる改修も一部為されています。
■防衛フォーラム
自衛隊は未だその前の段階ですからねえ先ずは通常のAPCを普通科部隊に全面的に普及させなければ。
フィンランドのパトリア社はFAMOUS将来型高機動性増強装甲システム実証車を開発しました。これはノルウェーのスンドヴォルデンにてNDIS北欧防衛協力装備展として9月17日から二日間にわたり実施される装備展にコンセプトモデルを展示するもの。FAMOUS将来型高機動性増強装甲システムはNATOの次世代装甲車を目指す。
FAMOUS将来型高機動性増強装甲システムが目指すのは北欧地域などで広範に使用されているBv-206全地形車両など連接式全地形車両の後継車両を目指すもので、具体的には費用対効果を重視し安価な装備を期しています。パトリア社は運転台型キャビンを有する装軌式車両を展示する方針で、ユーロサトリ2024に出展されたものの改良型です。
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