■87式自走高射機関砲
自衛隊は無人機対策に政府が考える新技術を試すよりも調達中止された87式自走高射機関砲を予定通り150両揃えてみてはと思う。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/fa/5868f20ec1b287c94eb15c28f09875c0.jpg)
ゲパルト自走高射機関砲、その威力は健在であったことがウクライナで証明されています、ロシア軍が多数を投入するイラン製無人機ですが、この迎撃にドイツから供与されたゲパルト自走高射機関砲、1970年代の装備なのですが、最新の35mm弾薬を用いることで大活躍しているのです。これは無人機の特性によくあった高射機関砲の運用といえるものだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/04/d9ec4762dd7ceb6f4f2acf16bc0acabe.jpg)
AHEAD弾薬、発射時に機関砲システムから目標の距離を時限信管に入力することで目標の目の前で炸裂し無数のタングステン弾片を散布する、これは1990年代に開発された弾薬で、第二次大戦中にアメリカ海軍が日本海軍の航空機へ威力を発揮したVT信管の再来といえるものですが、VT信管の当時の難点は大きく127mm砲弾にしか詰められない点です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/ce/81475723f798d6c85a036354567172e1.jpg)
VT信管、レーダーを内蔵した信管で時限信管よりも目標に威力を発揮できるという点でしたが、戦後40mm機関砲弾に積むことはできず、アメリカはボフォース40mm機関砲を艦砲から取り除き、76mm口径のMk33連装砲を艦砲として採用しました、海上自衛隊の護衛艦ちくご型、やまぐも型、みねぐも型、いすず型などに搭載された連装砲はMk33です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/0b/b7a9065e1be6beb627300776a722121a.jpg)
AHEAD弾薬は、35mm弾薬にレーダーを積むのではなく、今の技術であれば射撃をレーダーで管制するためにレーダーで目標の距離と弾薬の速度から未来位置を標定し、目標の目の前で炸裂させることは非常に簡単なのですね。ゲパルト自走高射機関砲の火器管制装置と射撃管制レーダーは小型ドローンを識別し、これに35mm機関砲弾をたたき込む。
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ドローンの語原は標的機、今回多用されているのは低速で安価なので多数を投入できるイラン製の市販無人機を転用したようなものであるため、AHEAD弾薬はタングステン弾片の威力は限られたものなのですが、一発で散布できる弾片だけで市販のクワッドドローン規模のものならば破砕できます、敵のドローンと弾薬一発の値段はほぼ同じ程に安いもの。
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ペトリオットミサイルでもクワッドドローンは撃墜可能だが数百ドルのクワッドドローンと数百万ドルのペトリオットミサイルでは費用対効果が合わない、これは無人機の脅威が認識された2010年代末に指摘されていたことです。イスラエルのアイアンドームミサイル、射程は短いものの安価とされたアイアンドームでも一発6万ドルという。砲弾は安い。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/74/846afc51dfcf751123a49bdcc6e17882.jpg)
しかし、35mm機関砲弾ですと、それほど高くはありません。しかもゲパルトについては不詳ですが、自衛隊の87式自走高射機関砲は単発射撃、連装しているので2発でますが、2発から5発まで対地攻撃用のバースト射撃も可能です。ここにAHEAD弾薬を用いれば、自衛隊が脅威と認識する小型ドローンをあっさり撃墜できる、標的機のように粉々に。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/e0/f9c031b9d407ac68faf6d9376d8a6b81.jpg)
87式自走高射機関砲、なにもレーダーやカメラまで1980年代のものを用意しろとはいいませんが、これを再評価し、冷戦終結により調達計画を当初の150両から48両で終了してしまいましたが、思い切って102両を再生産してはどうでしょうか、ドローンの威力は精査が必要ですが、ゲパルト自走高射砲とAHEAD弾薬は確実な威力を発揮しているのです。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
自衛隊は無人機対策に政府が考える新技術を試すよりも調達中止された87式自走高射機関砲を予定通り150両揃えてみてはと思う。
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ゲパルト自走高射機関砲、その威力は健在であったことがウクライナで証明されています、ロシア軍が多数を投入するイラン製無人機ですが、この迎撃にドイツから供与されたゲパルト自走高射機関砲、1970年代の装備なのですが、最新の35mm弾薬を用いることで大活躍しているのです。これは無人機の特性によくあった高射機関砲の運用といえるものだ。
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AHEAD弾薬、発射時に機関砲システムから目標の距離を時限信管に入力することで目標の目の前で炸裂し無数のタングステン弾片を散布する、これは1990年代に開発された弾薬で、第二次大戦中にアメリカ海軍が日本海軍の航空機へ威力を発揮したVT信管の再来といえるものですが、VT信管の当時の難点は大きく127mm砲弾にしか詰められない点です。
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VT信管、レーダーを内蔵した信管で時限信管よりも目標に威力を発揮できるという点でしたが、戦後40mm機関砲弾に積むことはできず、アメリカはボフォース40mm機関砲を艦砲から取り除き、76mm口径のMk33連装砲を艦砲として採用しました、海上自衛隊の護衛艦ちくご型、やまぐも型、みねぐも型、いすず型などに搭載された連装砲はMk33です。
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AHEAD弾薬は、35mm弾薬にレーダーを積むのではなく、今の技術であれば射撃をレーダーで管制するためにレーダーで目標の距離と弾薬の速度から未来位置を標定し、目標の目の前で炸裂させることは非常に簡単なのですね。ゲパルト自走高射機関砲の火器管制装置と射撃管制レーダーは小型ドローンを識別し、これに35mm機関砲弾をたたき込む。
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ドローンの語原は標的機、今回多用されているのは低速で安価なので多数を投入できるイラン製の市販無人機を転用したようなものであるため、AHEAD弾薬はタングステン弾片の威力は限られたものなのですが、一発で散布できる弾片だけで市販のクワッドドローン規模のものならば破砕できます、敵のドローンと弾薬一発の値段はほぼ同じ程に安いもの。
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ペトリオットミサイルでもクワッドドローンは撃墜可能だが数百ドルのクワッドドローンと数百万ドルのペトリオットミサイルでは費用対効果が合わない、これは無人機の脅威が認識された2010年代末に指摘されていたことです。イスラエルのアイアンドームミサイル、射程は短いものの安価とされたアイアンドームでも一発6万ドルという。砲弾は安い。
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しかし、35mm機関砲弾ですと、それほど高くはありません。しかもゲパルトについては不詳ですが、自衛隊の87式自走高射機関砲は単発射撃、連装しているので2発でますが、2発から5発まで対地攻撃用のバースト射撃も可能です。ここにAHEAD弾薬を用いれば、自衛隊が脅威と認識する小型ドローンをあっさり撃墜できる、標的機のように粉々に。
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87式自走高射機関砲、なにもレーダーやカメラまで1980年代のものを用意しろとはいいませんが、これを再評価し、冷戦終結により調達計画を当初の150両から48両で終了してしまいましたが、思い切って102両を再生産してはどうでしょうか、ドローンの威力は精査が必要ですが、ゲパルト自走高射砲とAHEAD弾薬は確実な威力を発揮しているのです。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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・30x172 mm 砲弾だと「High Explosive Air Burst T Mk310」が使えます。Mk44 Bushmaster II機関砲などの弾薬です。多分、哨戒艦の30 mm砲が使えるはず。この砲は英海軍制式で米海軍も採用したので、今後海自の護衛艦にも搭載されてゆくのでは?。近接信管弾も開発されているようです(多分下記のXM1211の技術の応用で)。ストライカー30mm砲搭載車も同じ砲ですね。
・初速は落ちますが、30x113mm砲弾だと、XM1211 High Explosive Proximity-fuzed ammunitionがあります。こちらはアパッチにも搭載されている別のチェーンガン用の弾薬ですが、軽量で反動も小さいので、いまアメリカではこれを多くの装甲車のRWSに搭載して、ほぼ全ての装甲車がドローンを撃墜できるようにする検討が大々的に進んでいますね。
・同じような小型RWSでも、より高初速のMk44 Bushmaster II機関砲を搭載する R800S も開発されています。
例えば陸自のパトリアAMVの全てにこれらの 30mm砲を搭載すれば、対ドローン能力は格段に上がるでしょう。それに、エアバースト弾は、塹壕などの遮蔽物に隠れた敵歩兵に対しても有効ですので、重要な装備と思います。
言い換えると、手動の 12.7 mm ターレットを小型のRWSに置き換えることで、対地戦闘能力が大幅に向上するだけでなく、対ドローン戦闘もこなせる時代になりつつある、ということだと思います。高価なので、数を減らす必要がありますが、少子化も進んでいるので、装備にお金を注ぐのは悪くない方向かと。