■防衛情報-ウクライナ戦争
戦闘機は最先端技術の結晶であると共に第一線で使用可能である航空機は高価ですがある程度の消耗を想定しなければならないという、日本にも突き付けられた厳しい戦訓だ。
ロシア航空宇宙軍とウクライナ空軍の戦闘状況について、ISWアメリカ戦争研究所の3月5日付戦況報告によれば、ロシア空軍はSu-34戦闘爆撃機がSu-35戦闘機の護衛下で一日100ソーティーの任務飛行を行いウクライナ軍陣地を攻撃しているとのこと。現在主として用いられているのは射程40㎞の滑空爆弾だとアメリカのフォーブス誌の報道が。
ロシア軍の最近の前進をささえているのは損耗を度外視した航空支援であるとニューヨークタイムズ紙の報道をISWが引用しています。ただ損耗については、高高度からの滑空爆弾投下によりウクライナ軍のペトリオットミサイル部隊による攻撃から十分な回避行動がとることも出来ず撃墜されているともいう。低空飛行の方が一般論として安全だ。
■AASMハンマー誘導爆弾
アメリカのJDAMは優れたGPS誘導爆弾ですが射程を若干伸ばすために補助ロケットを装着しようとフランスは考えたという。
ロシア航空宇宙軍とウクライナ空軍の戦闘状況について、ISWアメリカ戦争研究所の3月5日付戦況報告ではウクライナ側の映像公開によりフランス政府がウクライナに軍事援助を行ったAASMハンマー誘導爆弾が初めて実戦投入されたとのこと。目標はウクライナヘルソン州ドニエプル川東岸のコザチラヘリを占領するロシア軍陣地とのこと。
ハンマー誘導爆弾はサジェム社製、通常爆弾に誘導装置と補助推進装置を装着するもので、誘導にはGPS誘導と赤外線画像誘導及び慣性誘導方式を併用します。補助推進装置はロケットモーター式のものを爆弾後部の誘導キットに搭載していて、これにより低空投下でも15㎞、高高度からの投下では50㎞を飛翔、半数必中界は1mとされています。
■攻撃正面はチャシブヤール
砲弾と機甲装備、日本も陸上防衛を考えるならばこうした従来型の装備に回帰する必要性を突き付けられているという毎回の話題を補強する視座がまたひとつ。
ロシア軍の新しい攻撃正面はチャシブヤール攻略である、イギリス国防省は3月7日付ウクライナ戦況報告においてロシア軍の動向分析を公開しました。チャシブヤールは昨年の激戦地であるバフムト近郊、現在戦闘が繰り広げられている前線から5㎞後方とのこと。バフムトは昨年に毎日ロシア軍死傷者900名という激戦の末5月に陥落しました。
バフムト近郊の戦いは、ロシア軍に対しウクライナ軍がイワニフスク村とボーダニフカ村の間に防衛線を構築し、ロシア軍に対し戦線を維持しています。イギリス国防省の分析としてロシア軍は徐々に成果を上げているものの、ロシア軍の損耗や機械化装備、航空支援の限界などからチャシブヤールへの直接攻撃が行われる見通しは低いとの分析です。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
戦闘機は最先端技術の結晶であると共に第一線で使用可能である航空機は高価ですがある程度の消耗を想定しなければならないという、日本にも突き付けられた厳しい戦訓だ。
ロシア航空宇宙軍とウクライナ空軍の戦闘状況について、ISWアメリカ戦争研究所の3月5日付戦況報告によれば、ロシア空軍はSu-34戦闘爆撃機がSu-35戦闘機の護衛下で一日100ソーティーの任務飛行を行いウクライナ軍陣地を攻撃しているとのこと。現在主として用いられているのは射程40㎞の滑空爆弾だとアメリカのフォーブス誌の報道が。
ロシア軍の最近の前進をささえているのは損耗を度外視した航空支援であるとニューヨークタイムズ紙の報道をISWが引用しています。ただ損耗については、高高度からの滑空爆弾投下によりウクライナ軍のペトリオットミサイル部隊による攻撃から十分な回避行動がとることも出来ず撃墜されているともいう。低空飛行の方が一般論として安全だ。
■AASMハンマー誘導爆弾
アメリカのJDAMは優れたGPS誘導爆弾ですが射程を若干伸ばすために補助ロケットを装着しようとフランスは考えたという。
ロシア航空宇宙軍とウクライナ空軍の戦闘状況について、ISWアメリカ戦争研究所の3月5日付戦況報告ではウクライナ側の映像公開によりフランス政府がウクライナに軍事援助を行ったAASMハンマー誘導爆弾が初めて実戦投入されたとのこと。目標はウクライナヘルソン州ドニエプル川東岸のコザチラヘリを占領するロシア軍陣地とのこと。
ハンマー誘導爆弾はサジェム社製、通常爆弾に誘導装置と補助推進装置を装着するもので、誘導にはGPS誘導と赤外線画像誘導及び慣性誘導方式を併用します。補助推進装置はロケットモーター式のものを爆弾後部の誘導キットに搭載していて、これにより低空投下でも15㎞、高高度からの投下では50㎞を飛翔、半数必中界は1mとされています。
■攻撃正面はチャシブヤール
砲弾と機甲装備、日本も陸上防衛を考えるならばこうした従来型の装備に回帰する必要性を突き付けられているという毎回の話題を補強する視座がまたひとつ。
ロシア軍の新しい攻撃正面はチャシブヤール攻略である、イギリス国防省は3月7日付ウクライナ戦況報告においてロシア軍の動向分析を公開しました。チャシブヤールは昨年の激戦地であるバフムト近郊、現在戦闘が繰り広げられている前線から5㎞後方とのこと。バフムトは昨年に毎日ロシア軍死傷者900名という激戦の末5月に陥落しました。
バフムト近郊の戦いは、ロシア軍に対しウクライナ軍がイワニフスク村とボーダニフカ村の間に防衛線を構築し、ロシア軍に対し戦線を維持しています。イギリス国防省の分析としてロシア軍は徐々に成果を上げているものの、ロシア軍の損耗や機械化装備、航空支援の限界などからチャシブヤールへの直接攻撃が行われる見通しは低いとの分析です。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)