■弾道ミサイル防衛体制整備
防衛省平成二九年度予算概算要求の検証、今回は弾道ミサイル攻撃及び特殊部隊攻撃への対応についてです。
弾道ミサイル攻撃への対応。各種事態への実効的抑止力整備及び対処、もう一つの重要施策は弾道ミサイル攻撃への対応能力の整備です。年々、北朝鮮によるミサイル開発が進むと共に、概算要求では具体的な国名は示されていませんが、日中関係悪化は対日核攻撃を含む重大な脅威、反撃や事前攻撃を選択肢に含めない平和国家の重要施策といえましょう。
概算要求において“弾道ミサイル攻撃に対し、我が国全体を多層的かつ持続的に防護する体制を強化する。弾道ミサイル攻撃に併せ、同時並行的にゲリラ・特殊部隊による攻撃に対応する態勢を整備する。”としており、弾道ミサイル防衛に加えて、ミサイル防衛施設やミサイル防衛部隊に対する複合的な攻撃への対処能力も併せて整備される事となりました。
弾道ミサイル防衛関連経費1872億円、要求されています。その細部ですが、イージスシステム搭載護衛艦の能力向上へ1隻分の121億円、 BMD用能力向上型迎撃ミサイルSM-3ブロック2Aの日米共同開発費用へ3億円、イージスシステム搭載護衛艦に搭載するBMD用能力向上型迎撃ミサイルSM-3ブロックIIAの日米共同開発についても継続されます。
イージス艦関連ではBMD用能力向上型迎撃ミサイルSM-3ブロック2Aの取得に147億円が要求され、イージスシステム搭載護衛艦に搭載するBMD用能力向上型迎撃ミサイルSM-3ブロックⅡAを取得します。SM-3の射程は大きく、日本本土上空到達以遠の洋上において無力化するものですが、内側については航空自衛隊とペトリオットが迎撃に当たる。
ペトリオット関連では、能力向上型迎撃ミサイルPAC-3MSEの導入等の費用に1056億円が要求されました、PAC-3MSEは従来のPAC-3の射程が15kmと対航空機用のPAC-2が有する100km以上の射程と比較し、非常に短射程となっていた点を改良したものです。もともとPAC-3は急浮上しました弾道ミサイルへの緊急的な対応策として開発されました。
PAC-3MSEにより射程が延伸し防空区域の拡大と対航空任務併用が可能となります、PAC-3MSEミサイルを運用するべく換装改修を実施し、弾道ミサイル対処能力等を向上する費用を987億円、PAC-3MSEの取得に69億円、PAC-3ミサイルの整備など再保証へ84億円が要求されました。将来の弾道ミサイル迎撃体制について調査研究も要求されました。
ゲリラ特殊部隊による攻撃への対応、これは弾道ミサイル防衛とは一見無関係に見える施策ですが、我が国周辺には大規模な特殊部隊を正規軍部隊として編成し、持している諸国があり、弾道ミサイル攻撃を我が国に対して実施する場合において、特殊部隊によるミサイル防衛部隊や関連施設、日米基地等重要施設攻撃と並行される可能性が高い為でしょう。
要求装備等は、化学剤検知器33個2億円、16式機動戦闘車の取得、 軽装甲機動車9両の取得4億円、個人用装備の取得として具体的には89式小銃2300丁の取得9億円、等が挙げられています。16式機動戦闘車は機動旅団所要の物を示すとのこと。89式小銃については陸上自衛隊所要に加え、航空自衛隊海上自衛隊の警備部隊や陸警隊所要の64式小銃後継装備も含まれている可能性があります。
北大路機関:はるな くらま
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
防衛省平成二九年度予算概算要求の検証、今回は弾道ミサイル攻撃及び特殊部隊攻撃への対応についてです。
弾道ミサイル攻撃への対応。各種事態への実効的抑止力整備及び対処、もう一つの重要施策は弾道ミサイル攻撃への対応能力の整備です。年々、北朝鮮によるミサイル開発が進むと共に、概算要求では具体的な国名は示されていませんが、日中関係悪化は対日核攻撃を含む重大な脅威、反撃や事前攻撃を選択肢に含めない平和国家の重要施策といえましょう。
概算要求において“弾道ミサイル攻撃に対し、我が国全体を多層的かつ持続的に防護する体制を強化する。弾道ミサイル攻撃に併せ、同時並行的にゲリラ・特殊部隊による攻撃に対応する態勢を整備する。”としており、弾道ミサイル防衛に加えて、ミサイル防衛施設やミサイル防衛部隊に対する複合的な攻撃への対処能力も併せて整備される事となりました。
弾道ミサイル防衛関連経費1872億円、要求されています。その細部ですが、イージスシステム搭載護衛艦の能力向上へ1隻分の121億円、 BMD用能力向上型迎撃ミサイルSM-3ブロック2Aの日米共同開発費用へ3億円、イージスシステム搭載護衛艦に搭載するBMD用能力向上型迎撃ミサイルSM-3ブロックIIAの日米共同開発についても継続されます。
イージス艦関連ではBMD用能力向上型迎撃ミサイルSM-3ブロック2Aの取得に147億円が要求され、イージスシステム搭載護衛艦に搭載するBMD用能力向上型迎撃ミサイルSM-3ブロックⅡAを取得します。SM-3の射程は大きく、日本本土上空到達以遠の洋上において無力化するものですが、内側については航空自衛隊とペトリオットが迎撃に当たる。
ペトリオット関連では、能力向上型迎撃ミサイルPAC-3MSEの導入等の費用に1056億円が要求されました、PAC-3MSEは従来のPAC-3の射程が15kmと対航空機用のPAC-2が有する100km以上の射程と比較し、非常に短射程となっていた点を改良したものです。もともとPAC-3は急浮上しました弾道ミサイルへの緊急的な対応策として開発されました。
PAC-3MSEにより射程が延伸し防空区域の拡大と対航空任務併用が可能となります、PAC-3MSEミサイルを運用するべく換装改修を実施し、弾道ミサイル対処能力等を向上する費用を987億円、PAC-3MSEの取得に69億円、PAC-3ミサイルの整備など再保証へ84億円が要求されました。将来の弾道ミサイル迎撃体制について調査研究も要求されました。
ゲリラ特殊部隊による攻撃への対応、これは弾道ミサイル防衛とは一見無関係に見える施策ですが、我が国周辺には大規模な特殊部隊を正規軍部隊として編成し、持している諸国があり、弾道ミサイル攻撃を我が国に対して実施する場合において、特殊部隊によるミサイル防衛部隊や関連施設、日米基地等重要施設攻撃と並行される可能性が高い為でしょう。
要求装備等は、化学剤検知器33個2億円、16式機動戦闘車の取得、 軽装甲機動車9両の取得4億円、個人用装備の取得として具体的には89式小銃2300丁の取得9億円、等が挙げられています。16式機動戦闘車は機動旅団所要の物を示すとのこと。89式小銃については陸上自衛隊所要に加え、航空自衛隊海上自衛隊の警備部隊や陸警隊所要の64式小銃後継装備も含まれている可能性があります。
北大路機関:はるな くらま
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PAC-3MSE弾でさらに延伸するものと期待しています。
中SAMも対弾道弾対処できればいいのですが、・・・
03中SAMですが、2010年代に入り従来の野戦部隊戦域防空に加え巡航ミサイル防衛任務が付与されまして、弾道ミサイルと複合し投射される巡航ミサイル脅威への対応という重責があります、この意義も大きいのかな、と
基地防衛体制ですが、陸上自衛隊の協力を受けての基地防護訓練を経て、遊撃戦部隊の脅威が認識され、現在は防護部隊が順次編成されている段階です
観艦式での横須賀警備隊陸警隊の装備、航空観閲式での第7航空団の警備部隊など、装備をみますと、一昔と比べ随分良くなりました