北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【7D特報】岐阜基地と蘇原自然遊歩道,各務原権現山展望台と金山電波反射板(2020-09-15)

2024-12-10 20:19:41 | 詳報 陸海空自衛隊関連行事
■三井山山頂城址から望む稜線
 岐阜基地から離陸する航空機を撮影していますと背景の稜線にいくつもの展望台の様なものが見えるのです。

 岐阜基地を眼下に収める立地があるらしい、いや三井山の山頂にある城址公園から撮影していますと、こここそが眼下に収めているのではないか、と思われるかもしれませんが、岐阜基地を離陸してゆく航空機がどんどんと背景の稜線を越える瞬間に見えるものがある。

 三井山。斎藤道三の時代には山頂に城郭が築城され、これは郭を三構造で有する警戒監視の為の城郭であったようで、しかし、砦としての機能は中世以前まで遡る要衝であったようです。しかし、山頂に城址があるという事は、ある程度上りやすい事が築城条件の一つ。

 各務原市内の山間部、離陸してゆくF-15戦闘機やF-4戦闘機にF-2戦闘機の離陸を撮影していますと、稜線になにか櫓の様な、いや、展望台の様なものが望見できます、登山道があるのか、こう思ったのですがiphone地図検索しても登山道までは地図に載っていません。

 権現山のことでしょうか。岐阜基地行脚が増えてゆきますと各務原の地元の方との会話が増えるようになりまして、なんでも権現山の山頂には展望台があるという。二十年近く前に岐阜基地近くで大規模な山林火災があった事は記憶しますが、権現山はその被災地です。

 伊吹乃滝という神社といいますか神域が蘇原、岐阜基地周辺を散策しますとJR高山線に蘇原駅があります、この蘇原から山に進んだ立地に伊吹乃滝という場所があって、ここに登山口がある、ここから上り始めて慣れれば45分ほどで権現山山頂の展望台に至るそうだ。

 ブルーインパルスと名古屋市内、という構図が撮影できる。なんでも三井山の標高は109mですが、権現山や向山に迫間山と金山の山頂展望台は300m以上の標高があるということで、ブルーインパルスの飛行展示高度よりもやや高い位置から見下ろせるという事でした。

 金山には電波反射板が登山道沿いに在る。向山に迫間山と金山の、と権現山とは別の山をお教えいただいたのですが、トレイルコースとなっていて日帰りで十時間ほどの散歩道、いや登山道だ、日帰り登山を愉しめるというお話しでして、すると登山がてら航空祭を撮影するという方式も不可能ではありません。

 愛宕山から高雄山へ愛宕神社と神護寺を巡る散歩、そんな印象でしょうか。もっとも愛宕山の標高はもっと高いのですがね。山頂には神社、舞鶴のイージス艦あたご、はみえないのですけれども。標高300m級の、それ程難易度はありませんので安全性は一定程度ある。

 蘇原自然公園遊歩道、トレイルコースはこう遊歩道として整備されているとも。ちなみに三井山は山頂まで15分と紹介しましたが、ここは概ね10分前後というお話しですので、上記の権現山展望台までの45分、というのは相応に考えた方が良いのかもしれませんが。

 東海自然歩道。鵜沼駅まで至る登山道が、蘇原自然公園遊歩道とは別に整備されているとも聞きまして、こちらは鵜沼駅から車折神社の方へ登山口がある、鵜沼というと木曾川を渡れば名鉄犬山遊園駅ですので、方向からしますと岐阜基地の滑走路の奥に在る稜線だ。

 岐阜基地へ着陸進入する航空機の背景にもう一つ展望台のようなものがみえますので、東海自然歩道の展望台なのでしょうか。しかしそれ以上に驚いたのは、車折神社が岐阜にもあるという。ちなみに権現山の登山道には愛宕神社もあるといいますので、京都っぽい。

 岐阜基地を撮影するには稜線に見える展望台から、というのも、まあかなり逆光を覚悟しなければならないのでしょうけれども、面白い撮影位置があるようですね。もっとも逆光、岐阜基地航空祭ではメイン会場にて真っ黒な機体には散々悩まされたものですけれどもね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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防衛装備庁-12式地対艦誘導弾射程延伸型初の発射試験実施を発表,離島防衛の根本を変える装備

2024-12-10 07:00:48 | 先端軍事テクノロジー
■試験は東京都内で実施
 射程1000km級の地対艦ミサイル開発が漸く終盤となる発射試験までたどり着きました。

 12式地対艦誘導弾射程延伸型の発射試験が10月から11月にかけ防衛装備庁の東京都にある新島試験所において実施されたとのことです。今回の試験は地対艦型と艦対艦型が地上発射装置から試験され、所要の性能を満たしたとされています。日本国内の報道機関ではそれほど大きく扱われませんでしたが、従来の自衛隊地対艦ミサイルと比し、長射程だ。

 射程延伸型、という名称ではありますが、発射装置は4連型までとなっており、現在の6連装型と比較しミサイル本体が大きくなり、また形状も大きく変容しています。この背景には射程が現在の200km前後から1000kmと大きく延伸し、防衛装備庁は射程の詳細を公表していませんが自衛隊は最終的に2200kmから2500kmまで射程を延伸させるかまえ。

 反撃能力整備の一環とされる装備開発ですが、同時に射程を大きくすることで、南西防衛における地対艦ミサイル配置にも大きな影響を及ぼす可能性があります、それは射程の延伸により離島に直接配備せずとも、離島防衛を、例えば九州から直接日本の離島に迫る脅威を排除できるようになるかもしれない、という運用の冗長性の確保、という視点です。

 南西防衛では、現在、離島には警備隊と地対空ミサイル中隊及び地対艦ミサイル中隊という、アメリカの海兵沿岸連隊が参考にしたのではないかというくらいの編成の部隊を駐屯させていますが、強力な装備である一方、地対艦ミサイルそのものが中国軍の攻撃目標になるのではないかという懸念を持つ住民不安が、少なからず存在することは否めません。

 上陸させない為の防備であれば、韓国軍は離島に自走榴弾砲を配備しているように自衛隊も99式自走榴弾砲を配備すれば上がらせませんし、スウェーデンのゴトランド島警備の主役はレオパルト2戦車となっていますので、多少非合理でも戦車を小隊規模で分散配置し、荒天時に漁業補償を行いつつ海上へ射げき訓練を行うという選択肢もある筈です。

 九州から南西諸島全域に届く装備の開発という意義は、離島地域の生活に有事の際、影響を及ぼさない体制というものを示すものです。ただ、現在のロシアウクライナ戦争を観た場合、ミサイルの所要数は相当多く成る事も現実であり、可能ならば一万発近いミサイル、最低でも六千発程度は、この種のミサイルを揃えなければならない課題があります。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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