北大路機関

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【7D特報】AIRBOSS搭載!海上自衛隊UP-3C評価試験機岐阜基地着陸(2019-03-11)

2024-12-09 20:00:19 | 詳報 陸海空自衛隊関連行事
■空中赤外線弾道弾追尾センサー
 昔の懐かしい写真を。自衛隊は大きな組織であり世界的に見ても多数の航空機を有していますが、数機種だけは自衛隊全体で1機しかない機種があるのです。

 UP-3C評価支援機。岐阜基地にて撮影していますと不思議な航空機が飛来してくることは多々ありますのが醍醐味というところではありますが、UP-3C評価支援機はこの不思議な航空機の中でも筆頭御三家に含まれるというところでしょうか、一機しかありません。

 AIRBOSSのセンサーを搭載した異形のP-3C派生型、遙か遠くに機影が見えた際にはP-3C哨戒機なのかな、と思ったのですが近づいてきますと様子が違う、あれは、P-3C派生型だ、EP-3電子偵察機かOP-3情報収集機かそれとも、と更に近づくと、おおUP-3Cだ、という。

 岐阜基地で日常風景を撮影していますと航空祭ではみられないような不思議な航空機が飛来してきまして、飛び上がりたくなるときがあります。X-2技術実証機、岐阜航空祭で展示はされますが、これが着陸してきました事もありますし、F-35Aの初飛行もここで撮った。

 EC-1電子戦訓練支援機と後継のEC-2電子戦機、ともに入間基地へ配備されているものなのですが、不思議な航空機御三家といえばこの三機種があげられるでしょうか、全て自衛隊に1機しかありません、そして川崎重工が製造しているため定期整備で岐阜に帰省する。

 EC-2はともかくEC-1は記憶する限り一回は岐阜基地航空祭で地上展示されていますが、このほかにYS-11の電子測定機という、用途が用途だけに、いや、これに乗っていた知り合いができたので世の中狭いものですが、これは凄い、という航空機も降りてきます。

 EC-2電子戦機は量産が計画されているようですので、御三家からは省かれるのかもしれません。政府専用機B-777であっても2機が配備、しかも総理外遊などで羽田空港に飛来しますので撮影は簡単ですが、UP-3CとEC-1とEC-2はこうは参りません、任務も任務だ。

 厚木基地の第51航空隊に配備される航空機で海上自衛隊の機体です。第51航空隊は別名エリア51と言いたくなるほどに評価試験用の特殊な航空機を装備していまして、中でもUP-3Cは時期によって形状ががらりと変わる、不思議な航空機なのです。搭載機材による。

 AIRBOSS。UP-3C評価支援機は現在、空中赤外線弾道弾追尾センサーシステムの評価試験を実施していまして、これは超長距離を隔てて弾道ミサイルを捕捉するための新装備です、弾道ミサイルは宇宙空間へ上昇し放物線を描くように重力で加速し落下してくるもの。

 弾道ミサイルは宇宙空間へ向かうべく猛烈なロケットモーターを噴射しますので、当然これが赤外線を発します、AIRBOSSはこの上昇に伴う赤外線を捕捉するのですが、赤外線画像処理技術によりAIRBOSSは評価試験開始当時と比して倍の距離で識別するという。

 ミサイル防衛に際しては、UP-3Cでは機体下部に搭載されたカヌー型の長大なセンサー、合成開口レーダーにより飛翔体を広い覆域で捜索しまして、兆候があるものにたいし機体正面のアイボールセンサーを指向、その赤外線特性を精密測定する、こうした運用を行う。

 北朝鮮の弾道ミサイルは北朝鮮水爆実験とともに、飛翔が確認される瞬間にミサイル警戒監視部隊は寸秒、もっと短時間に情報が必要です、日本に落下する弾道を飛翔しているのか、それならば水爆を搭載している可能性がある、即座に破壊措置を行わねばならない。

 広島と長崎、続く勝く攻撃を受けた場合、特に弾頭が原爆ではなく原爆の核分裂でより強力な破壊力を生じさせる核融合、水爆であれば、被害は更に大きく東京都心に落下した場合はハドソン研究所によれば死者50万、だからこそ迎撃技術は国運がかかっているのだ。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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ウクライナ情勢-ウクライナ空軍用F-16戦闘機第二陣がデンマークより到着!求められる長い目の支援

2024-12-09 07:00:26 | 防衛・安全保障
■防衛情報ーウクライナ情勢
 装備の導入は簡単ですが使いこなす事はm図化市区戦術や運用体系に内部化させるのは更に難しい。

 ウクライナ空軍へ新しいF-16戦闘機が到着した、NHKなどが報道しました。これは今年夏のF-16戦闘機第一陣到着に続くものでデンマーク政府が供与を約束していたものです。デンマーク空軍はF-35戦闘機をF-16戦闘機後継機として導入しており、これにより余剰となったF-16戦闘機をそのままウクライナへ提供したものです。

 F-16戦闘機は基本設計こそ古いものですが、戦闘機業界のiphoneといわれるように、さまざまな装備を追加搭載する事により性能を大きく高める事ができるのが特色です。ただ、ウクライナ政府はくりかえしF-16戦闘機供与を求めてきましたが、ウクライナ空軍のMiG-29戦闘機とは基本的に飛ばし方、特に操縦士に求められる能力が異なります。

 MiG-29戦闘機からの機種転換に苦労した事例として過去にはポーランド空軍がF-16を導入した際の問題があり、MiG-29戦闘機は最低稼働率が高く最高稼働率が低い航空機ですが、飛行に関係ない分野での不具合が在った場合でも、例えばレーダーが故障している場合でも戦闘爆撃機として運用するべく離陸が可能ですが、F-16はそういった運用ができません。

 新しい装備を導入する事は大事業ですが、それ以上に内部化させ戦術として一体化するには一朝一夕にはできないものが有り使いこなせない場合があります。そのウクライナでの一例がM-1A2戦車で、世界最強戦車ということでアメリカへ強く要望して供与をかちとったものですが、アメリカ軍が有する強力な兵站支援が在って初めて動くものでした。

 M-1A2戦車は高い防御力と打撃力を誇りますが、もっとも重視されているのはガスタービンエンジンによる機動力で、これは戦闘機のジェットエンジンと同等のものを搭載し、エアランドバトルという、相手の攻撃に対して高速で大きく迂回して敵の連絡線や段列を叩くための装備なのですが、ウクライナ軍は機動力を要しない拠点防衛につかっています。

 F-16にしてもM-1A2にしても、装備というものは体系化されて初めて機能を発揮出来ます、もちろんウクライナはM-142-HIMARSやATACMSロケット等を適宜その戦術体系に食い込み成功していますので、多種多様な装備の内部化は、時間があれば可能であるのでしょうが、切れ目のない、長い視線でのウクライナ防衛支援が求められるといえるでしょう。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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