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ウクライナ情勢-ウクライナ海軍ケルチ海峡大橋再度攻撃とクピャンスク地区ハリコフ地区でのロシア軍攻撃兆候

2024-12-16 07:00:15 | 防衛・安全保障
■防衛情報-ウクライナ情勢
 無人機と特科火砲に関する有用な戦訓です。

 ウクライナ海軍はケルチ海峡大橋を再度攻撃した、ISWアメリカ戦争研究所の12月9日付ウクライナ戦況報告によればウクライナ安全保障局が12月9日に発表した内容として、新しく開発されたシーベイビー無人機を使用し、ロシアが実施するケルチ海峡大橋の修理作業に対して攻撃を加え、修理機材を積んだ艀などを攻撃、損害を加えたという。

 シーベイビー無人機はウクライナ軍が独自開発した無人機であり、これまで無人機は自爆用無人機などの運用、つまりミサイル代わりの片道攻撃が多かったものの、シーベイビー無人機の最新型は武装が可能となっているという。詳細は開示されていないが、大口径機関砲と弾道照準装置を搭載していて、ロシア軍に対して精度の高い攻撃が可能という。

 ケルチ海峡大橋はロシア軍占領地への戦略輸送を行うための要衝であり、しかしウクライナ艦船の航行を妨害するためにわざと設定した低い橋げたがロシアウクライナ戦争開戦後はウクライナ軍の無人艇などによる攻撃を容易化しており、現在は損傷、復旧工事が進められている、その作業を妨害する無人機の新しい運用は小さいが大きな変化といえる。■

 クピャンスク地区においてロシア軍は悪天候を利用した攻撃を企図している、ISWアメリカ戦争研究所の12月9日付ウクライナ戦況報告によれば、クピャンスク地区を担当するウクライナ軍旅団大隊長の発言を引用して現状を示しています。ロシア軍はポクロフスク南西とヴェリカノヴォルシカ南西地域で前進を行っている最中での概況報告です。

 悪天候を利用してクピャンスク地区において攻撃を加えようとしているロシア軍の行動は、ウクライナ軍の長距離火砲と無人機攻撃が阻んでいる、というのが前述のウクライナ軍大隊長の発言です。ロシア軍は過去の事例から、この登記を迎え地面が氷結し始めた時期を利用して泥濘が無くなったことを受け、戦車などの機械化部隊攻撃を展開してきた。

 ハリコフ方面におけるロシア軍について、もう一つの焦点となっているハリコフではロシア軍がスヴァトベの西でオスキル川に橋頭堡を構築しようとしており、此処を起点に機械化部隊による攻撃を行うべく、冬季による地面の評決を待っている段階であると、ハリコフ州を防衛するウクライナ軍部隊の大隊長発言を紹介しています。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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